2017年03月22日

北朝鮮攻撃 その8 半島有事後の日本


F 半島有事後の日本

朝鮮有事により,日本は朝鮮からの攻撃を受ける可能性が強いし,
半島からの難民(ほぼ韓国人)をどうするか考える必要がある。
戦後の処理費用をめぐっての多額の費用にも頭を痛ませるだろう。

だが,半島有事は局地的な揉め事にすぎない。
大枠は,対中国ということになる。

半島が非武装化して無害になればそれは結構なことだが,
むしろアチソンラインが復活する可能性のほうが強そうだし,
日本としてはそれに備えるべきである。

アチソンラインの復活ということは,
隠岐〜対馬〜佐渡が中国との防衛ラインになるということだ。
日本にとって,現状の38度線よりも緊張を強いられる。
平成の防人ラインを維持するために,
日本がどのような施策をし,日本人がどのような意識改革をしていくか。

北朝鮮からの攻撃が日本人を根本から変える可能性はある。
日本人は有事に強い。それは歴史が証明している。
日本人は有事になればなるほど一致団結し,
Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)
をなしてくる。過剰なほどに。

基本的に極めてリアリスティックな日本人は,
北朝鮮からの攻撃により,
安全保障への感覚が軍事アレルギーを上回るかもしれない。
まさか,この期に及んで『無防備都市』などと世迷いごとを叫ぶのは,
中国の息のかかった左翼以外にはおるまい。

自国は自分たちで守る,という極めて自然な感情が復活することを望みたい。


軍事費はGDP費2%になる。

半島有事後とは関係なく,近い将来,
軍事費GDP1%枠は突破するだろう。
それが1月の安部ートランプ会談の意味の一つだ。

アメリカは米軍基地を守るのには関心があるが,
日本を守るのに必ずしも関心があるわけではない。
自国を自分たちで守るのは至極当然。
安全保障を他国に依存するのがおかしいのだ。

トランプ01.jpg
※トランプという人は,ものすごく率直なタイプのようだ。
経営者らしく底にはクールな計算があるとは思うが,
考えていることがストレートに顔に出易い。
或いは,ストレートに顔に出している。抑制しない。


当面、防衛費はGDP比1.2%程度の盛りかもしれないが、
最終的には2%前後になる。
2%というのは、NATO加盟国の軍事費目標だ。

  NATO軍事費、GDP比2%に 加盟国、増額で一致
  参照

左翼が基地外のようにわめくだろう。
支持率もかなり下がるかもしれない。
それでも、政府は防衛費増額を成し遂げる必要がある。
デモ隊に囲まれながらも,60年安保をなしとげた岸政権のように。

押し切らないと、日本の将来がなくなる。
自国を自分で守らないのなら、アメリカもつきあいきれない。
それでなくても,アメリカは他国防衛に二の足を踏み始めているのだ。
トランプは仏の顔から鬼の顔に変貌するだろう。

前日に続いて,再度このグラフを。
図をクリックすると拡大します。

防衛費.jpg
どうなる防衛費予算 防衛省


ただ、日本が自立するのはいいことであり、
安部首相もそれを願っているだろうが、
同時に自立しすぎるのも憚れる部分がある。

自立のしすぎは周辺国やアメリカにさえ
余計な軋轢を生むことになる。
自立を促進しながらも、
同時にアメリカの矢面に立たないことが望まれる。

アメリカは東アジアの安全保障のかなりの部分を日本にまかせたいはず。
当然、日本VS中国という構図が前面に出てくる。
悪い言い方をすれば、そういう図式をアメリカは狙っている。
代理戦争は、戦後の主要な戦争戦略なのだ。

現代戦争は19cまでと違って費用や人命の損失が甚だしく,
国家・国民が総力を挙げて取り組む必要がでてきた。

そのコストを嫌い,大国は小国に自分の代理をさせようとする。
それが第二次大戦以降の戦争の傾向であり,主戦略である。

確かに,日本のみならず特に東南アジアの安全保障上,
中国は看過できない侵略を行っている。
だからといって日本がイケイケドンドンになっても困るのだ。
軍備はあくまで抑止のため。
使わずに済むのであれば,それに越したことはない。

また,私は日本の自立を望むが,
独力だけでの安全保障は非常に難しい。
スイスがいい例だ。
永世中立国をうたったため,国民皆兵となっている。

それはアメリカでも同じである。
あの超大国であっても独力で自国を守るのは難しい。
アメリカは経済・軍事国境が本来の国境を遥かに越えている。
縮小したくとも,それを守らないとアメリカ経済は疲弊する。

端的に言えば,
他国への投資・他国からの輸入⇒ドルを世界にばらまく
⇒他国からのアメリカへのドル投資⇒貿易赤字をチャラにする
これがアメリカという国のビジネスモデルだ。
ドル基軸通貨の意味でもある。
こうして,アメリカと世界の繁栄を謳歌している。
それを裏で支えるのがアメリカ軍である。


ドル基軸通貨.jpg
出典:IMF Currency Composition of Official Foreign Exchange Reserves(COFER)
2014年第3四半期末時点をもとにメットライフ生命にて算出


しかし,アメリカ以外の国の繁栄とともに
アメリカは相対的に国力が落ちてきた。
それを補ってもらう国を求めている。
トランプ政権では,それが日本とイギリスになる。

アメリカの犬とならずに,アメリカと50vs50の関係を維持し,
上手に世界の安定をなしとげたいものだ。
私が言うまでもなく,そうしたバランス感覚は政府内で
十分話し合われていると思うが。


終わり。


posted by DEBUO at 00:00 | 東アジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする