2012年12月31日

ロシア3

ロシア2からの続き

横たわる,日本の対露不信感

ソ連時代を知っている世代の日本人ならば,
ロシアにあまりいい感情を持っていないと思う。
WW2末期に,ソ連は日ソ不可侵条約を一方的に破棄して
満州に攻め込んだ。

ロシアと言えば,『裏切る』と同意語となったのである。

そのことを改めて思い知らされたのが,サハリン2事件だ。
ロシアでのビジネスは,
日本や欧米的なそれとはかけ離れていると言われる。
ましてや,資源関連には一癖も二癖もある人が集まりやすい。


また,『ソ連』という言葉に込められる『恐怖』を,
昔を知る人ならば容易に思い出す。
ソ連に対する恐怖感は,今の中国に対するものとは比較にならない。

大戦末期,ソ連は攻め込んだだけではなく,狼藉の限りを尽くした。
多くの日本人がシベリアに抑留され,
解決には1956年まで待たなくてはならなかった。

キューバ危機では,第3次世界大戦直前までいった。
第3次世界大戦は核戦争である。
核戦争への懸念は,80年代まで続く。
ゴルバチョフが登場する直前の欧州には,
東西陣営が中距離核ミサイルを向け合い,
今にも核戦争が起こりそうな雰囲気があった(80年前後)。


ロシアの変化?

リムパックはアメリカが主催する,環太平洋国家の合同軍事訓練である。
当然,仮想敵が中露朝となる。

そこにロシアが去年から参加している。
2011年はオブザーバー参加だったが,2012年は正式参加だ。
背景には,北極航路に中国船が出没することを牽制する狙いがあるというが,
アメリカとの軍事的な衝突は避けたいのだろう。
当然である。もうそんな時代ではない。
  ロシア、日米と連続演習 中国の軍拡けん制
   (2011) 日経
  環太平洋合同演習2012(リムパック)米軍と露軍が合同ショー
  (2012) 中国網

ロシアのリムパック参加に対して中国は相当なショックだったに違いない。
インドもリムパックに参加している。
完璧な中国包囲網だ。

あまりに露骨となったことをアメリカが懸念したのか,
  パネッタ米国防長官,リムパックの2014年の演習に中国軍を招待
 
 参考

もちろん,中国が参加するわけがない。
アメリカはそれを見越しての参加要請ではないか,と推測している。
アメリカとしては言い訳ができる。中国にも門戸を開いている,と。
中国が参加すればしたで緊張が緩和されるのだから,悪い話ではない。

アメリカの中国への歩み寄りがポーズなのは,
次のニュースでも明らかだ。

  米「尖閣安保適用」成立へ、上下院が法案可決 読売

非常に異例な決議である。
日本としては,嬉しいというか,
日本の不甲斐なさを指摘されているようで恥ずかしいというべきか。

この決議には,中国外交官のこんな発言が背景にあるという。

  中国「ハワイ領有権も主張できる」 米国務長官、協議の一幕明かす
  産経

ハワイはアメリカの州である。アメリカの本土なのだ。
そればかりではない。
ハワイがアメリカに帰属する経緯を知れば,
この発言はアメリカ人の微妙な感情にヒットする。
アメリカ人の感情的な反発を余計に煽ることになるのだ。

この中国外交官は愚か,としか言いようがない。
中共の首脳たちは頭を抱えたかもしれない。
現中国の問題点の一つは,こうした思い上がった単細胞が多い,
ということだろう。

私は,共産党と軍部の乖離,というのを意識している。
軍部が文官のコントロールを外れて暴走しやすいのではないか,
と睨んでいる。


暴走する中国をロシアがどう眺めているのか。
確かに,ロシアの最大の敵はアメリカなのかもしれないが,
中国とも決して仲がいいわけではない。

中国との経済的な結びつきは維持したいだろうが,
果たして政治的・軍事的に接近しすぎるのはどうか,
そうプーチンが判断していても不思議ではない。

最近の中国の横暴はあまりにも幼児的すぎる。
野蛮・野卑な対応で周辺国に敵を作りまくっている。
欧州も政治的には冷ややかな目で中国を眺めているだろう。
とばっちりを食っては大変だ,というのは当たり前の判断だ。


日本との政治的な関係

民主党時代,日露関係は0に等しかった。
驚くことに,窓口がポッポだったぐらいだ。
これでは進む話も進まなくなる。
民主党はロシアを舐めるにもほどがあった。

ロシアは民主党を交渉相手とみなしていなかったと思う。
それどころか,ロシアは随分と民主党日本を警戒していたようだ。
  メドベージェフ露大統領,国後・択捉視察? 当ブログ

(改めて実感するが,
 民主党は見事なぐらい周辺諸国との関係を悪化させてきた)


民主政権時代にあまりにも日露関係に空白ができてしまったので,
安倍政権は最初にロシアとの関係回復を示したいのだろう。

対露関係改善に進むのは,中国関係なくいいことである。
敵を作らない,或いは緊張関係をほぐす,というのは重要だ。
ロシアは日本の周辺国であり,大国で影響力が強い。

北方領土返還,平和条約締結,
というのはまだ遠い未来かもしれないが,
両国に共通する利益は,是非とも確認しあい,
最低限の外交関係は回復していくことになるのだろう。

リムパックに見られるロシアの変化は,
現状の私には判断できるだけのものがないが,
シリア情勢も注目しつつ,考えを固めていきたいと思う。



細るロシア投資

日本製造業企業の中期的有望事業展開先国・地域の推移
(1企業5カ国までの複数回答:国際協力銀行調査,2012年)

調査年度  2009年度   2010年度    2011年度    2012年度
総回答社数  480社     516社     507社    514社
中国の票数  353社     399社     369社    319社
ロシアの順位 5位(103社) 7位(75社)  7位(63社) 8位(64社)

ロシアへの日本の直接投資


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ロシア2


ロシア1からの続き

プーチンと中国・アメリカ

プーチンのアメリカとの暗闘と中国接近

プーチンは,大統領になってから主に石油・ガスの値上がりで
のし上がってきた。
値上がりは幸運であったが,それを掴んだのはプーチンの豪腕ゆえである。

石油・ガスの値上がりとともに,
ロシアでは政商(新興財閥)がのし上がってきた。
プーチンはその政商を排除。
石油・ガス利権の中で,アメリカの多国籍企業と暗闘。
ついには,アメリカは旧ソ連領であった周辺諸国の革命にかかわる。
  カラー革命とアメリカの関与

死闘といって良い。
プーチンはいつでも暗殺の危険にある。
チェチェンなどのこともあり,最低でも5回の暗殺未遂にあったという。

プーチンのアメリカ嫌いは骨の髄にまで及んでいるだろう。
敵の敵は味方とばかりに,プーチンは中国に接近する。
中国との領土問題を解決し,上海協力機構に加盟したのだ。

しかし中国はロシアの長年の天敵

冷戦時代からの縁もあり,
中国とロシアは仲がいい,と見る向きも多いと思う。
しかし,ロシアは伝統的に中国と仲が悪い。
主に領土問題である。
ロシア南下政策と中国中華思想,ぶつからないほうがおかしい。

現在,ロシアが恐れているのは,中国の人口圧力である。
シベリアのロシア人は数百万人,
対して,東北中国の中国人は一億人を超える。

自然と,中国人は越境しロシアで商売を始める。
中国人は排他的である。
あらゆるところに中華街を作り,進出した外国に馴染まず,
自治体のような形で拠点を増やしていく。

これは,世界中で見られる。
中国人排斥騒動が起こるのも,中国人の排他的な態度に原因がある。

かたや,数百万人のロシア人。
そこに雪崩れ込む中国人,あっという間にロシア人の人口を上回る勢いだ。
しかも,ただでさえ商売人の中国人,
地元経済を左右し,政治にまで影響力を行使しかねない。
その中国人は,ロシア人に利益をもたらさない集団なのだ。

ロシア人が中国人を嫌がるのは当然である。
だから,ロシア人は自国から中国人を追いだそうとしている。
特に,ウラジオストックで顕著だという。

ウラジオストックは北京条約(1860)でロシアが中国から獲得した土地。
清の衰退期にロシアが強奪した,と考える中国人は昔から多いという。
ある日突然『ウラジオストックは中国領土』と主張し始めても不思議ではない。
尖閣についての中国の主張を見れば,類推できなければおかしい。
 
  詳細はこちらのブログがよくまとまっている
  地球を大に考える 増え続ける中国人移民とそれを嫌うロシア人



ロシアが日本との関係改善を進めたい理由

プーチンは周辺国との国境紛争を解決してきた。

前述したが,プーチンはできる限り領土紛争を柔軟に解決してきた。
2004年には中国と
2010年にはノルウェーと
フィフティ・フィフティで領土交渉を終えている。

その結果,莫大な資源を開発できるようになり,
ノルウェーとはより一層の関係改善に発展しているし,
中国国境線の防衛費用を削減でき,
上海協力機構での対米共闘タッグに寄与した。
参考

シベリアを開発したい。

シベリアは大部分のロシア人にとっては『忘れられた土地』である。
600万人程度の人口がいるが,減少の一途をたどる。
しかし,天然資源の宝庫であり,安全保障上,重要な土地だ。
ほっとけば,中国人に埋め尽くされる恐れが充分にある。

シベリアを開発する理由がロシアにあるのだ。

特に,天然ガス

プーチン政権を支えるのは,天然資源,石油と天然ガスである。
しかし,シェールガス革命により,天然ガスの値段が下がってきたこともあり,
シベリアの鉱物資源を採算ベースに乗せたいであろう。
シベリアの鉱物資源には,中国,韓国,日本が興味を寄せている。

日本としては,原発稼働停止によりエネルギー政策が不安定の今,
鉱物資源の窓口の多角化は是非とも進めたいところではある。

lngパイプライン計画.jpg
ガスプロムと日本-酒井明司

lng.jpg
なぜ日本の天然ガスの価格は、アメリカの9倍も高いのか


ロシア3に続く


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2012年12月30日

ロシア1

安倍内閣の外交戦略として,
中国とは,直接的な衝突は極力避けたい。
そのかわり,外堀を埋めていく,という方針だろう。
当たり前の対応ではあるが。

その外堀として,
  周辺国との関係強化
  価値観外交
  尖閣がらみの法律・警備強化

が挙げられる。

安倍氏は,28日英露豪印インドネシア、ベトナム6カ国と電話会談をした。
この六カ国が,安倍氏がアメリカ以外で重要国と見なす国ということだろう。
『平和と繁栄の弧』構想に沿っている,といっていい。

注目は,ロシアだ。
今までの『平和と繁栄の弧』構想にロシアは含まれていなかった。
つまり,安倍・麻生氏の外交構想がパワーアップしたと取れるのだ。
ロシアを含めると,『平和と繁栄の弧』ではなく,
『平和と繁栄のサークル』になってしまう。


ロシアについては,わからないところだらけだが,
私なりに北方領土がらみでロシアの現状をまとめてみたいと思う。


ロシアが北方領土返還に難色を示す理由

プーチンは領土紛争には柔軟


かつてはアメリカと世界を2分した元超大国が,
今は落ちぶれ果ててしまった。
国民がかつての強国を偲んでも不思議ではない。
ましてや領土を売り渡す,というのは国民に痛みをもたらすのだ。

プーチンがロシアで支持が高いのは,
『強いロシア』を謳い,その通りにロシアを導いてきたからだ。
国民の支持を失うようなことはおいそれと実行しづらい。


しかしロシアの国民感情,というのは言い訳にしか過ぎないかもしれない。
ロシアは2004年中国と,2010年ノルウェーと領土紛争を解決した。
参考

そこで見られるのは,秘密交渉と『50・50』提案であった。
国民や関係者に騒がれないように秘密交渉を進め,
分割する時は『フィフティ・フィフティ』。
プーチンが北方領土で『2島返還』にこだわる理由がここにある。

これに対して日本側は4島返還にこだわる人が多い。
歴史的経緯からも,日本側に譲歩する理由が薄い,ということもある。
しかし,おそらくロシア側は安全保障の理由から4島返還を認めないだろう。

安全保障とは,具体的には国後水道の存在だ。

国後水道.png

千島列島の海域は水深が浅い。
国後水道だけが水深が深く,幅が広い。

国後水道の管理を日本に渡してしまうと,
ここから潜水艦がオホーツク海に侵入し放題になるのだ。

  千島に関するブレークスリー極秘文書 リンク
  アメリカ、北方領土問題で日本を支持 当ブログ

4島返還をロシアは絶対に認めないだろう。
4島返還はオホーツク海を放棄するに等しく,
オホーツク海沿岸を直接の脅威にさらし,
ロシアの国益を著しく損なうからだ。

日本としては,売国奴の謗りを覚悟で2島返還で進めていくか,
4島にこだわり,未来永劫平行線をたどるか,
いずれの選択しか無い。



ロシア2に続く


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2012年12月29日

安倍・麻生2TOP体制

政権発足の26日以来,怒涛の動きを見せている安倍内閣。
財政・金融面で多くのメッセージを発しつつ,
  26日、第二次安倍内閣発足 
  27日、朝鮮学校無償化は見送り決定
  28日、英露豪印インドネシア、ベトナム6カ国と電話会談
  麻生氏、年明けにミャンマー訪問 大統領と会談
月曜日の早朝に出社してアポを取りまくる,
敏腕営業マンみたいだ。
詳細な進捗表ができあがっているのだろう。

以下,私の雑感を記す。


プライオリティ

  党内的には,半年後の参院選でねじれ解消
  国内的には,デフレ対策(復興含む)
  対外的には,対中国(対米関係の強化)


上記3つのうち,どれが一番とは言い難い。


2TOP体制

麻生氏が大方の予想通り,財務相に就任した。
麻生氏は副総理,金融担当大臣にも就任している。
そればかりか,
  麻生氏、年明けにミャンマー訪問 大統領と会談 参考
外交も意欲満々だ。

麻生氏と安倍氏は,内政も外交も立場が非常に近い。
長年にわたり,かなりの摺り合わせをしてきたのだろう。


内閣官房参与(ブレーン)が凄い

藤井聡京大大学院教授
想定内。日本強靭化政策の生みの親。

本田悦朗氏
想定内。安倍氏のデフレ対策の先生である。
元財務官,現静岡県立大学教授。

浜田イェール大学教授
日本人で最もノーベル賞に近いとされる経済学者である。
専攻は金融論。
白川総裁は彼の教え子だが,白川氏の日銀手腕を称して,
『出来の悪い生徒だ』と言ったとか。
超弩級のブレーンである。

飯島勲氏
小泉元首相の秘書を務め,
「官邸のラスプーチン」とも言われた人物である。
裏方としての動きが尋常ではない大物秘書であった。

谷内(やち)正太郎氏

外務事務次官時代に,安倍・麻生氏の外交政策,
自由と繁栄の弧,対北朝鮮強硬論に深く関わっていた。
馴染みのある名前である。

丹呉 泰健氏
元財務事務次官である。
起用の背景はよくわからない。財務省とのパイプ役か。

宗像紀夫氏
元特捜。


閣僚

外務大臣 岸田文雄
個人的に注目の外務大臣。
経歴を見ると,私の大学の先輩に当たる。
応援したいところだが,外務は素人であろう。
外交は,安倍・麻生氏が主導していくものと思われる。

規制改革担当大臣 稲田朋美氏
いきなり大臣ポストにきた,若手のホープ,期待の『極右(笑)』。
もちろん,応援している。

総務大臣 新藤義孝氏

稲田氏,ヒゲの元自衛官佐藤正久氏とともに鬱陵島視察で
入国拒否を受けた,極右(笑)である
道州制も担当するという。
私は道州制に賛成しているのだが,
どういう経緯でこの役職(地方分権改革担当)が生まれたのだろうか。


その他,注目の人

法務相 谷垣禎一氏
谷垣氏は,財政再建派で安倍氏の構想とは合わない。
かといって,前自民党総裁である。
だから,処遇には困ったと思う。

環境大臣 石原伸晃氏
あまり優秀そうではない,失言が多い,
谷垣氏を押しのけて総裁選に出馬したことに批判もある。
谷垣氏以上に,処遇に困ったと思われる。

農林水産大臣 林芳正氏
毛並みも良い,頭も良い,政策通,人当たりも良い,
若手のホープ。
ただ,規制緩和派らしい。
農水省で農業を勉強しろ,ということなのだろうか。


さて,安倍内閣の動きとして注目の動きはこれ。
  首相、来年の訪露を調整 読売

後日,ロシアについて考えてみたい。


ところで,どこへ行く?亀井静香氏。
  亀井静香氏ら みどりの風に合流へ 参考
亀井氏は応援しているんだが,もう一働き頑張って欲しい。


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2012年12月27日

おもしろCM




次のCMは割りと有名かも。




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2012年12月25日

クリスマスソング

h76.jpg

Wonderful Christmas Time_Paul McCartney
John Lennon - Happy Christmas (War is Over)
 個人的には,クリスマス・ソングといえば,ジョンレノン。
Jackson 5 - Give Love on Christmas Day
Chris Rea Driving Home For Christmas
 昔不良親父,今マイホームパパという感じがいい。
 
The Brian Setzer Orchestra - Jingle Bells (Live)
 この人のギターはとびっきり上手いこともあるけど, 色気があるね。
Duke Ellington And His Orchestra - Jingle Bells
 CBS session 06/ 21, 1962  the 30th Street Columbia Studio, New York
 ピアノが実にモダン。

Paul Bley (ポール・ブレイ) Santa Claus Is Coming To Town
 ポール・ブレイによる,なんてことのないJAZZ演奏。
 暗いというか,ちょっと繊細っぽいところに彼の持ち味が感じられる。
Santa Claus is Coming to Town - Bill Evans
 JAZZの詩人,というのがよくわかる演奏。

Christmas song - Nat King Cole
 この人の歌唱は永遠に語り継がれる。
Carla Bley ・Steve Swallow 〜 the Cristmas Song
 ポール・ブレイの元奥さん,普通に演奏している。

Charlie Parker's All Stars - White Christmas
 これぞJAZZ。
山下達郎−WHITE CHRISTMAS
 空間が洗われるようなチューン。この人は孤高の音楽家だね。

Enya - Silent Night (in Irish) Christmas Lyrics




Xmasボード.jpg
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2012年12月20日

どうする韓国

韓国の新大統領に朴槿恵(パク・クネ?)氏が選ばれた。
パク・チョンヒ大統領の娘である。
タイプ的には土井たか子氏を思い出す。

新大統領の経済運営能力は未知数,
というよりも素人同然だろうと思う。
何しろ,彼女のプロフィールに経済関連が出てこない。

韓国では経済格差が問題になっているので,
『経済民主化』などと主張しているが,
下手すると福祉政策を手厚くして自爆,
大企業の成長を抑制して自爆,そうなりかねない。
民主党の韓国版である。

もっとも韓国経済の状況下では誰が新大統領になっても,
効果的な手は打てないだろう。
政府も地方も企業も国民も借金まるけ,
成長エンジンをどこに見つけるのか。

その一つの回答が中国ということになるらしい。
ちなみに,パク氏は親中派という。

韓国の最大投資国,最大貿易相手国は中国である。
国内市場は貧弱,欧米共に不景気のまっただ中,
日本は韓国製品に見向きもしない。

韓国人の目が中国第一になるのは自然な流れであろう。
イ・ミョンバク政権下でそれを象徴するような3つの出来事があった。


1 中韓スワップと人民元の貿易決済通貨化

日本との通貨スワップ増額分の解消で,
韓国は慌てて中国に泣きついた。

中小企業(韓国)は手持ち現金が少ない。
銀行(日米)は相手をしてくれない。
仕方なく,街金(中国)に駆け込んだ。
そういう図である。

その中で,韓国側はスワップの恒久化と
人民元通貨決済を提案している。

通貨スワップの恒久化

通貨スワップは,実質的に中国の対韓融資である。
韓国には中国を支えるだけの外資がない。

韓国は世界危機が起こると,外資が一斉に引き上げる。
韓国の外貨準備金は公称であって,実際の手持ち現金は少ない。
だから,韓国では簡単に金融危機が起こる。
2008年も2011年もそうして韓国で金融危機が起こり,
慌てて,スワップ締結,増額に動いたのだ。

中国人には日本人のような甘さはない。
今後,韓国の資金繰りがますます悪化したらどうなるのか。
中国の韓国支配が進むであろう。

1997年の通貨危機で韓国経済が欧米の植民地化されたことが,
対中国で起こるのだ。

人民元を貿易決済通貨にする

日本とのスワップ増額分がなくなり,
慌てて中国に駆け込んだ韓国は,
なんと人民元とウォンを貿易決済通貨にしようと提案した。
  ※日本の民主党も似た様な提案をしている。

ドルがいつも不足がちな韓国には都合が良い。
しかし,それは目先の話である。

世界最大の基軸通貨はドルである。
ドルの流通するところは,アメリカの経済国境内にある。
アメリカは輸入超過になろうと関係がない。
ドルで支払えば良いのだから。
ドルは,米国債購入などでアメリカ投資として返ってくる。

アメリカはドルで世界支配を進めている,と言ってもいい。
基軸通貨がドルであることは,アメリカ最大の強みだ。
だから,アメリカはそれを必死になって守っている。

例えば,アメリカはイラクと戦争をした。
イラク侵攻には石油利権とかイスラエルが絡んでいるのだが,
フセインが貿易決済をドル以外で行う,と宣言したことも関係している。
アメリカのドル支配を崩そうとしたのだ。

ちなみに,ドルの力が弱くなれば,アメリカはアルゼンチン化する。
貿易赤字が牙となってアメリカを襲い,アメリカはデフォルトするだろう。

韓国の人民元の貿易決済化は,
アメリカから見れば,ドル基軸通貨に対する挑戦である。
アメリカは非常に不快な思いを抱いていることだろう。


2 韓国が中国と軍事協力推進 朝鮮戦後初

経済だけではない。
政治的(軍事的)にも,韓国は中国依存を深めている。

  韓国が中国に軍事協定の締結を提案 参考

この記事が出たのは6月であるが,その1ヶ月後,
日本との軍事協定の話し合いを中断した。

  日本との物品役務相互提供協定 政府が協議中断へ 参考

私に韓国の中国化を確信させた件である。
東アジアの流れは,中国VS周辺諸国+USAだ。
中国には分が悪い。
ところが,韓国はむざむざ中国陣営に飛び込んでいく。

もう,5000年属国の性としか言いようがない。
アメリカでは韓国に疑心を抱く声が上がっているという。
これは当然だ。
元々,アメリカには韓国への関心が薄い。

当分の間は東アジアの安定のために,
米軍は韓国でのプレゼンスを重視しているようだが,
これがどの方向に向かうのか。


3 竹島問題で尖閣の中国と共闘

中国も韓国も正面から日本と領土問題を争えば分が悪い。
法律的には,日本に敵わないからだ。

そこで,両国共に日本が帝国主義に邁進している時に,
竹島や尖閣を中韓から掠めとった,
中韓共に,そういう主張をしている。

その主張は横に置くとして,
問題は,韓国が尖閣について中国に側面援護した,
ということだろう。

尖閣は,日本のみならずアメリカにとっても,
軍事的戦略地点である。
尖閣が中国のものとなれば,
次は那覇・台湾・グアム,ハワイ,ということになる。
その先はカリフォルニアだ。

  中国「ハワイ領有権も主張できる」  参考

アメリカは日本のために,
尖閣に日米安保が適用される,といっているわけではない。
アメリカの国益に沿うから,そう言っているのだ。

その尖閣問題に対して,韓国が中国に側面援護をする。
アメリカにとっても,非常に不愉快な出来事であろう。

  ※ちなみに,尖閣が中国に占領されれば,
   韓国にもかなりの影響が出る。
   シーレーンを抑えられることになるからだ。
   しかし,韓国はそんなことを考えたこともないか,
   又は,中国になったつもりで物事を考えている。


これだけの事をしでかし続ければ,
アメリカが韓国に疑心の目を向けるのは当然だろう。
次は,ある韓国人のコラムからの抜粋である。

『・・・米国では最近、アジアで対中国連合勢力を結成する際、韓国を除外しようという話も出ているという。どのみち韓国は中国に接近する可能性が高いた
め、最初から韓国抜きで、オーストラリア、日本、フィリピン、ベトナム、ミャンマー、インドなどと結び付くべきだという主張だ。・・・』


現状では,アメリカは東アジア安定のために
在韓米軍を強化しているようだ。
これは,北朝鮮や中国に対する備えとともに,
韓国に対する睨みなのかもしれない。

しかし,5年前には米韓同盟を解消するかのような動きが
アメリカにあった。
共和党・民主党ともに,反韓感情が沸き起こったのだ。

その結果の一つが,軍事統制権の韓国返還である。
アメリカは米軍再編のさなかだ。

さて,今後アメリカは韓国に対してどう動いてくのだろうか。


安倍政権はどう動く?


日本の注目は,2月22日(竹島の日)である。
自民党は島根県の『竹島の日』を,
国の行事に格上げすることを公約としている。

2月25日は韓国の大統領就任の日だ。
明らかな韓国への挑発になる。
ちょっと,時期的に拙い気がする。


安倍氏の発言を見ていると,
対中国よりも対韓国において強硬な感じがする。

中国とは表面的には騒動がおさまる気配があるが,
竹島といい従軍慰安婦問題といい,
正面からやりあうつもりに見える。


大きな枠で見れば,韓国と今やりあうのには疑問がある。
国内問題に没頭する必要があるのと,
外交的には,中国問題が第一であるのだから。
基本は各個撃破である。

だが,安倍氏の中では韓国問題の方が大きいかもしれない。
初めて安倍氏が首相になった時は,
従軍慰安婦問題でさんざん叩かれた。


『竹島の日』は再来年以降に検討するほうがいいとは思うが,
基本的には,韓国とは『素っ気ない付き合い』をすべきだと
私は考えている。
韓国とは,是々非々で事に当たる。
特別な甘ったるい関係は,してはいけない。
上っ面だけ笑顔で取り繕うなどというのは,
対中国だけで良い。

安倍氏には韓国に冷たくあたってもらいたい。
それで韓国との関係は丁度になる。
竹島や慰安婦問題でこちらが譲歩する面は何もないし,
譲歩は韓国に日本の弱さと取られる。
もっとつけこまれるのだ。

いくら韓国が中国に取り込まれようとも,
韓国は中国との火種も残している。
領土問題や歴史問題である。
何度でも韓国は反中騒ぎで盛り上がるだろう。

韓国はコウモリである。
目先の利にあざとく右往左往する。
政冷経熱という言葉もある。
政治的に対立していようとも,
日韓の企業は利益に基いて動く。

韓国は誠実さの無い国だ。
韓国とは是々非々で事にあたり,
基本的には素っ気ない付き合いをして行けばいい。


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2012年12月19日

外務大臣

(12/06)日本の外交政策
(12/08)日本の外交政策 軍備1
(12/10)日本の外交政策 軍備2
で日本の外交の基本,及び軍備について述べてみた。

  日本は親米路線を取るべき。
  中国は軍事的な敵。
  対中国において軍事増強は抑止力になる。
  
ということを述べたのだが,
他にも大切なことが2点ある。

   対中国戦は直接対決(軍事対決)だけではない。
   いわゆる外交戦,対外広報はより重要である。
   軍事的には中国は敵対勢力になるが,
   経済的には中国と密接な利害関係にある。


対外広報

中国は,相手が弱いと見れば,何のためらいもなく侵略してくる。
相手が強いとなれば,搦手で攻めてくる。
これは個人から国家まで同じだと思う。

尖閣はアメリカにとっても戦略的な重要地点である。
また,それを中国に対して隠さない。
尖閣の次は,那覇,グアム,ハワイ,そしてカリフォルニアとなるからだ。

日本も強い決意とともに尖閣周辺の法整備を進め,
警備体制を強化してくるだろう。

そうなれば,紛争は抑止される。
しかし,紛争の代わりに中国がとる手段は,外野で騒ぎ立てることだ。

中国人同士が喧嘩すると,まずは野次馬に向かって,
自分の正当性を大声で訴えることから始まるという。
国も同じで,中国は世界中で自分の正当性を訴え続けている。

何しろ華人は世界中くまなく,大量に居る。
だいたい,マスコミ人というのは赤っぽい人が多い。
アメリカのNYタイムスとかワシントン・ポストなんてのは,
日本の朝日・毎日新聞だ。

そこに華人が入り込んでいく。
中国よりの記事が世界中にばら撒かれるわけだ。


これにアピールの不得意な日本がどう対抗していくか。
外堀を埋められては,いかに日本が正論をぶつけようとも,
決定的に不利になる。

基本的に外国人は日本の領土問題などに興味はないのだ。
いや,日本人でさえ領土問題に興味をもたない人は多い。
中には,尖閣は中国のものですよ,としたり顔でいう人も出てくる。


経済的な交流

確かに,日経や財界が中国寄り発言をずっとしてきた。
それに騙されて中国へ工場を作ったとしても,
それは自己責任と言えるものである。

2005年に一度警報(反日暴動)が出されている。
その後人件費も上がり,再度の反日騒動も起こされた。
今後の中国進出は,一層の自己責任と覚悟することになる。

だからといって,
中国の日本企業や日本人の生命・財産を軽んじるわけにもいかない。
政府としては自己責任と切って捨てるわけにはいかないだろう。

日中の経済摩擦はおそらく中国に分が悪いとは思うが,
それでも日本が傷を受けるのも間違いない。

対立は穏便に,と願う人が多いのは当然であろう。
どうしても,玉虫色の解決が求められてくる。
安倍政権が中国との関係改善を模索するのは自然であるし,
当然,すべきことである。

安倍政権で尖閣を中心とした法整備や警戒態勢は強化されるだろう。
しかし,中国の退路を断つような,
つまり,中国が軍事的解決に出ざるを得ない様な施策は行えない。

それが何かは私にはわからないが,
尖閣に明らかなランドマークをつけることは,できないかもしれない。
例えば,港湾施設を作るとか,自衛隊を駐屯させるとか,である。



宣伝戦

尖閣では,日米と中国がどこかで均衡点を作る。
見せかけの平穏がやってくるのだ。
その裏で行われるのは,広報・宣伝戦だ。

日本は如何に苦手な広報・宣伝戦活動をしていくのか。

活動の最前線は外務大臣の役割になる。
私の知る限りで適任者は,麻生氏しかいない。

麻生氏は財務大臣にも適任であるが,
財務大臣は他にも適任者がいる。
例えば,財務省・大蔵省出身の伊吹文明氏や山本幸三氏といったところだ。

麻生1.jpg麻生2.jpg麻生3.jpg

上記画像をご覧頂きたい。
プーチンに相手に馴れ馴れしい素振りを見せられるのは,
相当な芸風である。
こんな芸当ができるのは麻生氏か小泉元首相しかいない。
写真一発で世界に日本の好感度を発信できる。

麻生氏は,かなりの金持ちで家柄も素晴らしく,
天皇の親戚にあたる。
元日本の首相であり,オリンピック出場経験もある。
日本でも有数のセレブだ。

発音は悪いが英語ペラペラ,
2009年の自民党バッシングのひどい時でも,
顔色替えずに職務を遂行していった肝の太さも持ち合わせている。
笑顔の下で腹を殴りつけるような芸当もできる。

これ以上の人材を私は思いつくことができない。
世界的に見ても,かなり格の高い人である。
麻生氏に外務大臣に就任してもらい,
【自由と繁栄の弧】戦略を推進して欲しい。

これは,中国が相当嫌がる考えだ。
【自由と繁栄の弧】では,
自由、民主主義、基本的人権、法の支配、市場経済
といった価値観を共有する。

中国にはいずれも存在しない価値観だ。
中国が世界的に異質な存在であることが浮き彫りになり,
かつ,中国には打つ手がない。

翻って,中国の友人を眺めれば,
北朝鮮,パキスタン,イラン,シリア,(多分ロシア)である。
どう見ても,世界の嫌われ者国家ばかりだ。
  ※プーチンはアメリカ嫌いだが,それでも親中国かどうかはよくわからない。
   ロシアは中国の人口圧力に対しても,相当な警戒心を持っている。

自由と繁栄の弧.jpg


喫緊の課題は,デフレ対策であるが,
対中国問題は,領土問題に関わる。
つまり,経済問題よりもレベルが上。
しかも,今後ずっと中国問題で日本は悩まされていくだろう。

安倍人事で,外務大臣に誰がなるのかは,
かなりの注目人事なのである。

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posted by DEBUO at 00:00 | 安倍政権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月18日

政権交代

自民党294+みんな18+維新54=366/480
保守派の歴史的な勝利に終わった今回の選挙。
(保守派:改憲賛成政党)

左翼勢力・小沢陣営も壊滅状態となったことは慶賀であった。
左派右派という対立軸はもう古い。
また,小沢氏のような古いタイプの政治家も現代に合わない。

見渡すと,随分と政治家の世代交代が進んでいる。
国政は50代が中心になってきたようだ。
安倍氏が58歳,野田氏が55歳,
また,50歳前後には将来性のありそうな政治家がかなりいる。
以前の風景とは少し違う感じだ。



今回の選挙には,改憲よりも大きな焦点があった。
【デフレ対策】である。
デフレ対策には概ね2つのグループに別れる。

  財政出動VS規制緩和

である。
特に大事なポイントは,【財政出動】の是非であろう。
この対立は,政党間の違いもあるが,各政治家にもよる。
自民党がすべて財政出動に賛成しているわけではないし,
民主党にも財政出動賛成派がいる。

規制緩和派はデフレの時代には合わないが,
増税・財政再建とセットで規制緩和を主張している人が多い。
財政出動と財政再建は永遠のテーマであり,
今後も焦点となる局面がくるだろう。



上記以外にも,もう一つ大切なポイントがある。
周回遅れのマスコミだ。

右派左派の対立軸はもう古い。
しかし,どうもマスコミはまだこの対立軸にこだわっている人が多い。
しかも,相当な勉強不足が多い。
だから,こんな間違いを平気で犯して恥じることがない。

週刊朝日.jpg

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週刊朝日はともかく,日経ビジネスもエコノミスト(毎日新聞系)も
ビジネス誌でこの体たらくだ。

そういえば,日経ではこんな記事が載った。
  政権交代と中国リスク 企業に「パナソニックの教訓」日経
  (有料版。無料登録もできる。
   ググれば,記事をそのまま載せてる不届きサイトも見つかる)

散々,中国進出を煽っていおいての手のひら返し。
まあ,日経を参考にするような企業経営者はそんなにいないと思うが。



さて,2009年の選挙では,民主党はこんなんだった。
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しかし,実際はこうだったと(笑
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これは,私の以前の投稿記事から。
自民党にお灸を据えるつもりが,
自分たちがお灸をすえられてしまったのだ。

この投稿時までは,私も割りと軽い気持で民主党を眺めていたのだが,
口蹄疫騒動で顔面蒼白になった。

あの騒動の最中に,責任者の赤松は外遊に行ってしまうし,
バックアップをまかされた人たちにも動いた形跡がない。
なんという無責任な人たちなんだろう。
民主党には,国民の生命・財産を守る気持も能力もない。
それを実感して以来,私のブログの調子が変わった。

  ※赤松は民主党王国愛知出身だが,今回の小選挙では落選。
   なんとか愛知県民の良心を見せてくれて,ホッとしている。

   ただし,赤松は比例復活。
   比例復活(ゾンビ議員)には,海江田,原口,管,辻元各氏がいる。
   管なんかたいしたもんだよね。あの批判の嵐の中でも,
   【「また政権を」】とか宣っているらしい。
   あれは精神力の強さなのか,鈍感力の強さ故なのか。
   菅直人「最も無責任なのは・・・」 聴衆「お前だぁー」

   ※民主党にも将来性のありそうな議員がいる。


今後,マスコミ必死の安倍パッシングが繰り広げられる。
財務省の抵抗も凄いだろう。
その中で,財政出動や対中国案件をこなしていくことになる。

とりあえずは,財政出動で景気のテコ入れをして,
来年の参議院選挙を迎えることになろう。


願わくば,小泉政権のような長期安定政権になるように。


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posted by DEBUO at 10:33 | 安倍政権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月15日

経済政策

民生活力

今度の選挙の経済的な焦点は,『デフレ脱却』。
そのための政策は2つに別れる。

  規制緩和・構造改革
  VS
  財政出動・金融緩和

ポイントは,個々の政策は単独で行われても効果が薄いばかりか,
マイナスになることもある,ということだ。

  金融緩和だけ 金融市場が歪む
  財政出動だけ 財政が歪む,短期的効果
  構造改革だけ デフレや格差が進む,長期的効果


デフレの時代であるから,規制緩和や構造改革には注意が必要だ。
しかし,金融緩和や財政出動は市場活性のきっかけづくりであって,
いつまでも公共事業に頼るわけにはいかない。
(それでも,2〜3年のブーストでは逆効果になる恐れがある。)

より持続的な発展をするためには,
国は規制緩和・構造改革の用意をする必要がある。

そして,成長路線に乗ったのであれば,
金融を引き締め,公共事業は抑制する。
その反面,増税・規制緩和・構造改革を実施し,
健全財政と市場の活性化を図ることになる。

しかし,財政出動も規制緩和も構造改革も
最終目的は同じである。
市場の活性化は,人々が将来に夢をみることができるか
にかかっている。

  若者は給料が上がり,
  女性が安心して子供が産める環境があり,
  年寄りは老後の平穏を祈り,
  企業には利潤を生む市場が開け,

そういう社会であれば,おのずと人々は前向きになろう,
というものだ。

モチベーションの向上こそが,日本再生の鍵になるのだ。
政府の役割は,その環境づくりにすぎない。
民生活力こそが,日本再生には求められるのである。

しかし,これだけ活力の下がっている現在,
政府の役割は非常に大きい。


自縄自縛の20年

民生活力が下がっている原因の一つには,
自縄自縛に陥っている,という面がある。

規制緩和や構造改革を叫ぶ人たちは
インフレ・デフレ関係なく,それらを主張しているように見える。
或いはTPPも同じだと思うが,
それらが支持を集めるのは,日本の閉塞感故である。

日本という国は,決して前進しないわけではないが,
その歩みは非常に遅い。
何しろ,コンセンサス重視のお国柄だから,
四方八方に目を配り,ようやくGOサインを出す。
(ただしGOサインが出たら,日本は迅速である。)


ところが,バブル崩壊後は自縄自縛と思えるような物言いが
日本を覆い尽くしている。
 
  公共事業はダメ
  財政再建が最優先
  消費税増税に政治生命をかける
  CO2削減は先進国の努め
  原子炉は悪・・・

それぞれには言い分というものがあろう。
しかし,ここで私が申し上げたいのは,
果たして,それらに対して【理性的に】判断できているか,ということだ。
判断が,感情的,刹那的,扇情的ではないのか,ということだ。


例えば,原子炉。


原子力には何かダークな面がつきまとうように見えるのは確かである。
では,火力なら? 燃料費が嵩む。CO2の排出量が増える。
    水力なら? 環境破壊だ。箱物行政だ。
    エコなら? 問題外。

日本のエネルギー政策をどう考えるのか。
それには,長期的な展望が必要となるのだ。
短期的にどうこう,というものではない。

しかし,民主党は原子炉をすべてストップさせてしまった。
その判断は単なるポピュリズムなのではないのか。
そのため輸入天然ガスの量が増え,貿易赤字の原因の一端となり,
電力不足に悩まされ,電気料金値上げで日本経済はますます消沈する。

こんな噂まである。
  原発を停止したというウソ 

この話の裏付けを私はとることができない。
何しろ,核関連には流言飛語が多いからだ。


だが,次の話は確かだ。
  東京・仙台の大気中の放射性物質、ソウルの半分 中央日報
ソウルだけではない,韓国全体の放射線量は日本よりも明らかに多い。
この話を裏付けるデータは,ネットでいくらでも出てくる。

福島原発周辺とソウルの放射線量は同程度である。
というよりも,世界的にみて,日本の放射線量は低い。
  全国放射線量マップ
  世界放射線量マップ


日本よりも放射線量の多い場所に住む人々が,
放射線にやられている,という話は聞かない。

福島でも,果たして健康被害があるのかどうか。
【大量の】放射線を浴びると,非常にまずい,
ということははっきりしている。
だが,その基準となると随分と曖昧だ。

適度な放射線量は人体にいい,という学者もいる。
そういう話を聞くと,頭から否定する人が大勢でてくる。
こういう人たちは,感情的な判断をしている可能性が強い。
原発=怖い,という判断が真っ先に来ていて,理性的な判断ができない。
少なくとも,私にはそう思える。

過剰に反応しすぎて,幽霊話と同じになっている。
見えないものに,いたずらに怯えているのだ。
狂牛病とか,食品に対する過剰な反応とかに似ている。


感情的な人々

こういう感情的な判断は,世の中にうんざりするほど存在する。
私は以前,こういう投稿をしたことがある。
  あなたの民主党度,測定します その2
下記の項目について,YESの多いほど,
民主党度が高い,というわけだ。

  【チェックしてみてください】

  □官僚には鉄槌を下すべきだ。
  □公務員は削減すべきだ。

  □日本はデフォルトする。
  □日本はハイパーインフレを起こす。
  □健全財政やむなし。
  □公共事業には大反対。

  □日本の景気は外需頼みだ。
  □中国は日本経済の生命線だ。
  □日本はハゲタカ型経済になって格差社会になった。

  □CO2温暖化対策は一刻の猶予もない。

  □日本はアメリカの犬だ。
  □検察はアメリカの下僕だ。
  □世界はユダヤが支配する

  □日本は犯罪率が上昇,凶悪化している
  □税金を払っているのに選挙権がないのはおかしい。

  □沖縄の人がかわいそうだ。
  □郵政民営化で取り残された田舎のおばあちゃんがかわいそうだ。

  □日本は今後20年,チェルノブイリになる
  □復興税(消費税)やむなし。
  □TPPやむなし。

ポイントは,ちゃんと理性的な判断ができているか,
というところにある。
もっといえば,マスコミや根拠のない常識に冒されていないか
という点にある。

マルの多い方は,周りの影響を受けやすい人かもしれない。
自分の意見を持っているように見えて,
実は,マスコミの論調そのまま,というタイプだ。
マスコミ報道に乗せられて,
民主党に投票してしまうようなタイプである。


マスコミや根拠のない常識の多くが,日本を自縄自縛にしてきた。
夢を語らなくてはならないどころか,
夢をみることをあきらめさせるような,そういう風潮が,
ここ20年ほど続いてきた。

今回の選挙は,日本人が夢をみることができるのか,
大きな分岐点になると思う。
財政出動,公共事業,
今まで否定的に思われていたこれら問題点が,
真っ向から選挙焦点になっている。

日本をけなすことに一生懸命のマスコミや
日本ダメダメ論に支配された日本人たちを蹴散らす,
そういう選挙結果になってほしいものである。


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posted by DEBUO at 12:00 | 安倍政権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする