2017年01月13日

オバマとトランプ

オバマ政権時の外交政策

まず、オバマの内政だがオバマは米国内については、
『強い』大統領である。
代表例が、医療保険改革法(オバマケア)、ウォール街規正法だ。
対してオバマの外交政策は、おおむね『ハト派』である。

キューバ国交回復、イラン核合意
はオバマの大きな実績としてあげられる。

しかし、
●中東の不安定化
⇒イラン核合意やイスラエルと疎遠になったことは、
中東のバランスを崩した。
⇒シリアには中途半端な関わり方となり、大量の難民を発生させた。
難民問題は欧州を不安定化させ、英ブレクジットの結果を生んだ。

●ロシアとの抗争と和解
⇒ウクライナ紛争は欧米vs露の構図となった。
後半は和解への取り組みが見られた。
(ケリー国務長官の訪露)

●南シナ海の放置
日本にとっては、南シナ海での中国の横暴が一番頭が痛い。
日本のシーレーンだからだ。

昨年スカボロー礁に関してのフィリピンとの争いは、国際司法裁判が
「法的根拠がなく、国際法に違反する」という判断を示した。
しかし、中国は受け入れていない。

オバマは途中から反中に切り替えて、『自由の航行作戦』を実施したりして
牽制しているが、ほとんど効果がない。

現在、中国はミスチーフ礁などの7つもの環礁に前方基地を展開。
基地には、滑走路やミサイル、レーダーなどの軍事施設はもちろん、
大規模リゾート施設の開発まで予定しているという。

こうなると、米軍もうかつに手を出せない。

困ったのはフィリピン・ドルテルテ大統領。親中志向が強い。
駆け引きなのかどうかはわからないが、アメリカを非難し、
中国の投資を引き込もうとしている。

その結果、中国のみならずロシアとの接近も観測されている。

南シナ海.jpg

TPP
議会の批准を得るのが難しい。
NAFTA・北米自由貿易協定は、アメリカに経済格差を生んだとして
アメリカには昔から強い反対がある。

アメリカだけではなく、メキシコ・カナダともに経済格差が広がった。
資本家のみが富を享受する仕組み、これがNAFTAであると思われている。

NAFTAを経験してきた庶民がTPPに反対するのは当然だ。
確かにメリットはあるだろう。
しかし庶民レベルではデメリットばかりではないか。

TPPは、日本にも大きな経済的メリットがあるのか疑問だ。
輸出産業の一部は若干競争力が生まれるかもしれない。
内向的な分野、例えば農業の改革・開放をTPPによって
行おうとしているのかもしれなし、TPPは効果があるかもしれない。

しかしTPPの一番の目的は、日米の大きな市場によって
南太平洋沿岸地域諸国を囲い込むこと、
つまり、中国包囲網の形成、これがTPPの最大の目的ではないのか。


トランプの外交政策は

●親露
ウクライナで対立した米露だが、
ケリー国務長官は2015年5月、訪露。
米露は、ウクライナの和平維持で合意。
⇒トランプはプーチン好きを公言、国務長官はプーチンの友達。
親露路線はパワーアップされそう。

●親イスラエル、反イラン?
2015年7月、「イラン核合意」
⇒オバマのイラン核合意は歴史的だったが、
トランプ政権になるとイランに関しては暗雲。
中近東政策は親イスラエルが軸になりそうだ。

●反IS
2016年2月、「シリア内戦停戦」に合意。(後日、崩壊)
⇒オバマの中途半端な姿勢でグダグダとなったシリア。
トランプ政権では反ISでアサド政権は安定しそうだ。

●アジア政策

オバマはアジアでも中途半端になり、
中国の横暴に対処できなかった。
⇒トランプ政権では中国とはタフな交渉になりそうだが、
アジア外交についてはそれ以外は不明。
政権の顔ぶれが明らかに中近東に軸足を置いている。

●TPP
⇒TPPというのは、経済的にアメリカに利があるのかわからない。
中国包囲網的な意味合いから見ないとわかりにくいように思う。
その視点がない限り、TPPには理解が得られないのではないか。
早めにTPP交渉から脱落か?


posted by DEBUO at 00:00 | 東アジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする