2009年10月22日

フィリピン人は歌が上手い

フィリピンについて言われていること,それ本当?シリーズ。


【フィリピン人は歌が上手いか?】

文句なしですね。

東アジアでは,韓国人男性ボーカルと並んでNo.1でしょう。
特に女性ボーカルは優れた人が多いです。
opm聴いてから,日本人の特にtop10とか聴くと,
ものすごくがっかりします。


それは,アマチュアレベルでも感じます。

例えば,ビールハウスへ行くと,
みんなカラオケ歌ってます。

たいていは騒音にしか過ぎないのですが,
時々,結構上手な人がいます。

ライブハウスとかオカマ・バーレベルだと,
ちょっと日本ではなかなか味わえないレベルの人たちが普通です。


フィリピン人で歌の上手い人は,
男性だと,Martin Nievera。
私的には,フィリピン男女合わせて最高の歌手。
歌の表情,アクセントのつけ方,声量,ピアニシモからフォルティシモまでの抜群の安定感。
ワールドクラスですね。
YOUTUBE

隣で歌っているおばさんは,
Regine Velasquez
フィリピン最高の女性歌手だという人が多いです。
(私はNINAのほうが好きなんですが。)

他には,代表的な人は,ミュージカル「ミス・サイゴン」で
アジア人で初めてトニー賞主演女優賞を受賞したレア・サロンガ。

この人をアジア最高の女性歌手,としても
世界中で納得される方が多いのではないでしょうか。
YOUTUBE


ただ,大変偉そうなことを申し上げると,
フィリピン人の歌い手の多くは,
エンターテイメントを前提としている,と感じてしまいます。

アーティストではなくエンターテイナー。

深みがない,というと語弊がありますが,
何か気楽な感じが音楽につきまとうのです。


例えば,日本。

井上陽水『最後のニュース』

この歌は,陽水の曲の中で私が一番好きな曲です。

『傘がない』と似たような詩の内容です。
『傘がない』では,何か世界では大変なことがある,
でも個人的にはもっと大変なことがある。
『君に会いに行かなくちゃ』と以前は歌っていました。

ところが,『最後のニュース』では,
世界には深刻なことがある。
それらを包み込んで癒してあげる,
という感じにまで昇華していると思います。
大きな愛を感じる,陽水の歌唱力。
(愛だけじゃないのかもしれませんが)


フィリピンの曲は恋愛の歌が多いです。
それなら,岡本真夜『ALONE』をどうぞ。

どうですか。
すごい表現力でしょ。

この人,私はあんまり好きじゃありません。
暗いから。

でも,これは凄い。
心の痛みがひしひしと伝わってきます。


音楽表現で大切なのは,
たった一つの音で,聞き手を納得させられるか,
という言い方を私はしています。

音楽に大切なのは,
高音が出せることでも,
ビブラートを掛けられることでも,
速く手が動かせることでも,
アドリブが上手なことでも,
そのいずれでもありません。

1ノートでどれだけ人を感動させられるか。
或いは,自分の存在感を主張できるか。
それが大事なんだろうと思っています。

私は,それを故武田和命(t.sax)に教えられました。
彼のCDを聴いたとき,最初の一音の重さにびっくりしたのです。

岡本真夜の歌にはそれがあります。
日本語のフレーズに関係なく,
例えば,彼女が『あー』としか歌っていなくても,
心の苦しさが伝わってきます。

説得力,という奴です。


フィリピンの歌手や音楽は,
確かに歌唱レベルの高い人が多いし,
作曲,編曲,楽器演奏技術,日本を除くアジア地域では,
トップクラスにあると思います。

しかし,突き抜けたものを感じません。
それは,伝統のないせいか。
或いは国民性ゆえか。

韓国だと,パンソリの苦しみや金石出の濃密な音空間。
インドネシアのジャワガムランの幽玄。
インド音楽のテンションの高さ,或いは哲学。

こうした私を突き動かす音楽の存在を,
私はまだフィリピンで見つけることができません。


.
タグ:フィリピン
posted by DEBUO at 01:00 | フィリピンと日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする