2010年11月20日

レコード大賞【最優秀歌唱賞】近藤真彦

1980年代。
20代だった私は,生活の中心がジャズ喫茶だった。
ジャズ喫茶で昼飯,夕食をとり,そのまま飲み〜閉店まで。
という生活が30代まで続いた。

テレビは見ないか,深夜のBS。主にNBA。
だから,80年代の時代の動きにはかなり疎い。
どんな歌が流行っていたか,というのもさっぱりだ。


さっぱりでもあまり問題がなかった。
80年代の特に後半は,歌謡曲の暗黒時代だった。

アイドル全盛,しかも80年代前半までのアイドルと違い,
後半は歌唱力が下がり続けていた。


その象徴が87年のレコード大賞近藤真彦である。
それまでこの手の歌謡祭の大賞は
歌唱力に定評のある歌手が占めていた。

ところが,近藤真彦を皮切りに,
  88年 光GENJI
  89年 WINK

とアイドルが大賞を取ったのだ。


10代は洋楽中心,20代はJAZZ中心だった私が,
あの当時どれだけ落胆していたか。
  【日本の音楽は終わった・・・】
まるで,民主党政権を見るようなまなざしだった。


しかし,どうやら少し注意が必要だったようだ。
  【レコード大賞】
これが他の歌謡祭に比べても,
かなり恣意的な歌謡祭だからである。

歴代レコード大賞受賞曲(受賞年、年間ランキング順位、セールス)
を並べてみる。

  1982年 **5 *64.7 |||||||||| 細川たかし 【北酒場】
  1983年 **2 *90.8 ||||||||||||||| 細川たかし 【矢切の渡し】
  1984年 *14 *48.8 |||||||| 五木ひろし 【長良川艶歌】
  1985年 **2 *63.0 |||||||||| 中森明菜 【ミ・アモーレ】
  1986年 **2 *51.6 |||||||| 中森明菜 【DESIRE】
  1987年 *35 *18.2 ||| 近藤真彦 【愚か者】

近藤真彦の年間売上ランキングは35位。
それ以前の大賞曲とは大きな乖離がある。

業界の,つまりじゃニーズの強い力が働いた,との専らの噂である。
それが真実かどうかはわからない。

時代は演歌からJ-POP・アイドル歌謡に転換していた。
そういう時代の転換点を象徴するできごとでもあった。


ちなみに,87年の主なレコードセールスはこちら。
  瀬川瑛子命くれない  42万2680枚
  中森明菜難破船    30万4800枚
  尾形大作無錫旅情   29万6800枚
  五木ひろし追憶    28万1550枚
  BOOWY マリオネット  23万0160枚
  近藤真彦愚か者    18万2190枚
  荻野目洋子六本木純情派17万9050枚


さて,そのレコード大賞。
今年の受賞者・大賞候補が発表された。

【優秀作品賞】
  「I Wish For You」(EXILE)
  「逢いたい理由」(AAA)、
  「ありがとう」(いきものがかり)
  「Tell Me Goodbye」(BIGBANG)、
  「トイレの神様」(植村花菜)
  「虹色のバイヨン」(氷川きよし)、
  「New World」(w―inds.)
  「Beginner」(AKB48)、
  「松島紀行」(水森かおり)
  「Ready to be a lady」(GIRL NEXT DOOR)

【新人賞】
  ICONIQ、菊地まどか、少女時代、スマイレージ
【最優秀歌唱賞】
  近藤真彦
【最優秀アルバム賞】
  「ハジマリノウタ」(いきものがかり)
【作曲賞】
  FUNKY MONKY BABYS/川村結花
【作詩賞】
  植村花菜
【編曲賞】
  Jin Nakamura


レコード大賞というか,日本の歌謡シーンは
本当に小粒になったと思わされるラインナップだ。

ただ,多くの人は,ここで目が点になると思う。
【最優秀歌唱賞】  近藤真彦

文末に,過去の最優秀歌唱賞受賞者を上げている。
ご覧になっていただきたい。
そうそうたる歌手が並ぶ中で,マッチの名前はあまりに異質だ。

彼の歌謡曲に対する貢献には大きなものがあるのだろう。
それならそれなりの賞を創設するなりして,彼を称えればいい。

最優秀歌謡賞は,絶対に,ない。


80年代後半も日本歌謡の暗黒時代だと思っていたが,
現在はそれに輪をかけて暗黒時代にあるように見える。

マッチ以降の大賞受賞者である。

  1988年 **1 *87.4 |||||||||||||| 光GENJI 【パラダイス銀河】
  1989年 **7 *54.8 ||||||||| Wink 【淋しい熱帯魚】
  1990年 **1 130.8 |||||||||||||||||||| B.B.クィーンズ 【おどるポンポコリン】
  1991年 **3 186.3 ||||||||||||||||||||||||||||||| KAN 【愛は勝つ】
  1992年 **1 276.2 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 米米CLUB 【君がいるだけで】
  1993年 *** *37.4 |||||| 香西かおり 【無言坂】
  1994年 **1 181.2 |||||||||||||||||||||||||||||| Mr.Children 【innocent world】
  1995年 *27 106.3 ||||||||||||||||| trf 【OVERNIGHT SENSATION】
  1996年 **9 137.1 |||||||||||||||||||||| 安室奈美恵 【Don't wanna cry】
  1997年 **1 229.3 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 安室奈美恵 【CAN YOU CELEBRATE?】
  1998年 *47 *50.0 |||||||| globe 【wanna Be A Dreammaker】
  1999年 **2 163.8 ||||||||||||||||||||||||||| GLAY 【Winter,again】
  2000年 **1 288.6 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| サザンオールスターズ 【TSUNAMI】
  2001年 *17 *69.6 ||||||||||| 浜崎あゆみ 【Dearest】
  2002年 **9 *62.8 |||||||||| 浜崎あゆみ 【Voyage】
  2003年 *32 *24.2 |||| 浜崎あゆみ 【No way to say】
  2004年 **2 *74.9 |||||||||||| Mr.Children 【Sign】
  2005年 *85 *11.8 || 倖田來未 【Butterfly】
  2006年 *73 *12.6 || 氷川きよし 【一剣】
  2007年 **3 *44.1 ||||||| コブクロ 【蕾】
  2008年 *17 *30.3 ||||| EXILE 【Ti Amo】
  2009年 *14 *27.0 |||| EXILE 【Someday】


21世紀に入ると,
CD売上が随分小粒になっている。
現在では,ダウンロード配信もあるので,実数はもっと多くなるのだが,
それを足しても,90年代のミリオン連発時代には遠く及ばないだろう。


さらに,このレコード大賞の特徴として,AVEXが前面に出てくる。
05年の倖田來未 【Butterfly】など,
売上ランキング 85位,売上枚数僅か11.8万枚だ。
(確か,倖田來未は小粒シングルを連発していた頃だ)

ただ,浜崎あゆみの3連続,EXILEの2連続は,
さして異議があるわけではない。
確かに,彼らは時代を代表していたと思うからだ。

その他,AAAとかネクストなんとかとか,
わけのわからん歌が入っているが,まあ,それはご愛嬌。


しかし,これはないだろう。
  「Tell Me Goodbye」(BIGBANG)

彼らは,韓国のグループで去年の新人賞をとった。
他のもっと売れている新人がいたにも関わらず。

【TBSの韓国枠】である。
TBSが韓国大好きなのは多くの人がご存知の通り。


さらに今年は果てしなく落ちぶれていくTBSが乾坤一擲として,
韓国ドラマをゴールデンに放送するという暴挙に出た。
IRISというドラマだ。

しかし,ゴールデンに放映したにも関わらず,
視聴率が7%ぐらいしかなかった。

その主題歌をこのBIGBANGが担当した。
売れたのならいいのだが,4万枚程度しか売れていない。


しかも,彼らは相当歌が下手である。

確かに私は嫌韓で,いつも韓国を馬鹿にしているが,
なるべく客観的な視点を保っているつもりである。

韓国の特に男性ボーカルはアジアトップクラスだ。
日本のアイドル歌謡などとは比較するのもおこがましい。

しかし,このBIGBANGは,ジャニーズと比べてもどうか,
というレベルだ。

口パクでなかったらかなり悲惨なことになると思う。
まさしく,素人のカラオケレベルなのだ。


レコード大賞(TBS)は,BIGBANGだけでは満足できずに,
【新人賞】にICONIQと少女時代という韓国枠を二つも登場させた。

少女時代は,韓国で大人気の整形グループである。
豊富な韓国政府の資金力を背景に,
なんとか2作連続でCD売上10万枚を突破した。

  ★韓国文化の世界化,総額1,275億ウォンを国が支援  資料:韓国語
  ★今年売れたCDと韓国芸能人整形事情 資料

ICONICは,男・女のDUO。資料
男は,EXILEのアサヤン出身ボーカル。
女(ICONIC)は,在日韓国人⇒韓国デビュー⇒ピンとなって日本で再デビュー
という経歴の持ち主。

韓国時代には,キューティハニーを爆笑カバーして【話題】になったこともある。


彼女は現在かなりの美形だが,ものすごい整形をしている。

整形アユミ01.jpg

彼女の整形は韓国時代から有名だった。
韓国内のみならず,我々『半島ファン』にもよく知られていたのだ。

整形で別人のように顔(及び体)を変えた女性をCMに使う。
イメージ低下は確実なのに,資生堂はチャレンジャーだった(笑

逆神の効果はてきめんだった。

09年12月にマキアージュのCMに出演
⇒資生堂/10年1月の国内販社売上12%減
  ★「マキアージュ」など主力ブランドが苦戦 資料


さて,TBSや電通のような邪な意図の跋扈する現在の日本。
彼らは韓国に特別なつながりがあるのかもしれないし,
或いは,単純に韓国政府の補助金が欲しいだけのなのかもしれない。

しかし,あまりにも強引な韓国ブームの仕掛けだ。
昔なら,それも通用したかもしれないが,
現在では,ネットで暴露され,かえって人々の反発心を招く。

ブームを作っているつもりが,寒流ブームを招いているのだ。


マスコミや電通などもそれは十分に承知しているのかもしれないが,
旧態依然たる仕掛けに頼る以外に,彼らには方策がないのかもしれない。

そして,ネット時代に生きる我々は,そんな仕掛けにのるはずがない。

ひょっとしたら,【最近いい歌がない】とお嘆きの方も多いと思う。
そんなことは,絶対に,ない。
素晴らしい楽曲が日本で生まれ続けているのだ。

そして,それは明らかに,昔よりも進化し,洗練されている。
ネット時代に生きる我々は,
口をあけてそこに何かを放り込まれるのを待っていても,
決して何も得ることができない。

自分の座標を確認し,能動的に情報を探し続ける。
そして,新たなステージにチャレンジしていくべきなのである。



日本レコード大賞 最優秀歌唱賞

  第1回〜第10回 ※最優秀歌唱賞なし
  第11回 森進一「港町ブルース」
  第12回 ※最優秀歌唱賞なし
  第13回 森進一「おふくろさん」
  第14回 和田アキ子「あの鐘を鳴らすのはあなた」
  第15回 由紀さおり「恋文」
  第16回 五木ひろし「みれん」
  第17回 五木ひろし「千曲川」
  第18回 八代亜紀「もう一度逢いたい」
  第19回 八代亜紀「愛の終着駅」
  第20回 沢田研二「LOVE (抱きしめたい)」
  第21回 小林幸子「おもいで酒」
  第22回 都はるみ「大阪しぐれ」
  第23回 岩崎宏美「すみれ色の涙」
  第24回 大橋純子「シルエット・ロマンス」
  第25回 森昌子「越冬つばめ」
  第26回 細川たかし「浪花節だよ人生は」
  第27回 石川さゆり「波止場しぐれ」
  第28回 北島三郎「北の漁場」
  第29回 大月みやこ「女の駅」
  第30回 島倉千代子「人生いろいろ」
  第31回 石川さゆり「風の盆恋歌」
  第32回 松原のぶえ「蛍」
  (最優秀ボーカル賞:竹内まりや「告白」、サザンオールスターズ「真夏の果実」)
  第33回 坂本冬美「火の国の女」
  (最優秀ボーカル賞:ASKA「はじまりはいつも雨」)
  第34回 山川豊「夜桜」
  (最優秀ボーカル賞:松田聖子「きっと、また逢える…」)
  第35回 前川清「別れ曲でも唄って」
  第36回 川中美幸「逢えるじゃないかまたあした」
  第37回 山本譲二「夢街道」
  第38回 天童よしみ「珍島物語」
  第39回 中村美律子「人生桜」
  第40回 鳥羽一郎「龍神」
  第41回 郷ひろみ「GOLDFINGER '99」
  第42回 香西かおり「浮寝草」
  第43回 田川寿美「海鳴り」
  第44回 森山良子「さとうきび畑」
  第45回 氷川きよし「白雲の城」
  第46回 夏川りみ「愛よ愛よ」
  第47回 水森かおり「五能線」
  第48回 倖田來未「夢のうた」
  第49回 EXILE「時の描片〜トキノカケラ〜」
  第50回 中村美律子「女の旅路」
  第51回 五木ひろし「凍て鶴」
  第52回 近藤真彦「ざんぱい」


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posted by DEBUO at 00:00 | 映像・音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする