2012年11月29日

フィリピンでの生活

フィリピンは,日本に比べればずっと治安が悪い。
治安の悪さを解決する一つの手段は,
フィリピーナと同居/結婚するなりして,
防御の壁を作ってもらうことだが,
今度は同居人やファミリー問題で悩まされる。

思わず,邦人社会で愚痴を言いたくなるのだが,
日本人にしたって,日本語を話し,フィリピンに住んでいる,
というだけで,
出身,経歴,学歴その他,いろんな面で違ってくる。
最悪の場合は,邦人に騙されることもある。


こうして並べていくと,フィリピンにはいいところがないように映る。
いや,不平不満を言えば,延々と続いていく。
それでも,私がフィリピンに住み始めてから7年経つ。

途中で,嫌になったりして日本に帰国したこともあるが,
そのたびに,フィリピンに帰りたくなった。
安全で整理整頓されて清潔な日本。
民度の高い住民たち。
しかし,私にはそういう世界に居心地の悪さを感じているのだ。

日本の街並みを歩いていても,何か空虚な思いに囚われる。
予定調和に満たされた世界。
街角を曲がっても何も起こらない世界。
そういう世界に満足できなくなっている。

道に穴が開いていないか,
汚物をふまないか,
ジープやトライシケルに轢かれやしないか,
ホールドアッパーはいないか,
部屋に戻ってきても,空き巣が潜んでいないか,
戸締りは大丈夫か,
そういう毎日が自分に活力を与えるのだ。



もう一つある。
人間関係が楽なのだ。
フィリピン人から見て,私は異邦人であり,
仮にフィリピンに階級とかがあったとしても,
私はそこから外れる。余計なしがらみがない。

フィリピン人とは積極的に交わるつもりがないから,
ますます,余計なしがらみがない。

日本人同士でも同じことが言える。
フィリピンでは,日本時代にどうだったか,
というのは話のネタぐらいにしかならない。

それは,例えば大学に進学した時とか,
企業戦士が退職した時とかの境遇と似ている。

高校時代に勉強ができたとか,
働いていた時のポジションとか会社名とか,
そういうものはまるで関係がない。

そこで問題になるのは,本人そのものである。
人間性そのものが問われてくるのだ。

キャリアはまっさらな状態になる。
利害関係もないから,余計なしがらみはない。
名刺を出せば済む,というわけにはいかない。
新たなルールにアジャストしていく必要がある。


怒る人もいない。
だから,毎日は自分で律する必要がある。
ルールは自分で決める。
他人にとやかく言われる筋合いはない。

私は,日本にいた時よりも生活態度が改善したと思う。
あくまで,自分の中では,という話で,
平均的な日本人と比べれば,随分と怠惰なのだが。



一言で言えば,フィリピンは『フリースタイル』である。

日本人は様々な制約に生きている。
それがフィリピンでは解き放たれる。
そこで活き活きとするタイプと,
まごついてしまう人がいると思う。

私は前者なのかもしれない。
フィリピンで足掛け7年過ごしてきた私にとっては,
フィリピンがいい具合に馴染んできている。
フィリピンでの生活は,私にとっては随分と気楽なのだ。


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posted by DEBUO at 17:43 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする