2013年04月16日

北朝鮮騒動

<北朝鮮>「金主席記念日」に動きなく
…長期化の恐れ

YAHOO

北朝鮮に関する報道は右往左往という感じで,
なんだかよくわからない。
15日までにはミサイルを発射する,
と日本の誰かが言っていたような気がするのだが,
どうやら何事もなかったようだ。

金正恩がオヤジにならって瀬戸際外交を繰り広げているのか,
それとも単にパニックに陥っているのか。
少なくとも,近年の韓国側の経緯を見れば,
パニックに走っているだけではなさそうに見える。


韓国の対北ヘタレ対応

韓国側の経緯というのは,天安沈没事件から始まる。
2010年に北朝鮮の魚雷攻撃により,
韓国の哨戒艇が沈没した事件だ。

当初,当時の大統領李明博は強気に出ようとした。
しかし,直後に行われた韓国統一地方選挙で,
李明博が勝てば戦争になる,
という親北派によるキャンペーンが繰り広げられた。
そして当初は圧勝すると見られた李明博率いる与党が
惨敗を喫したのだ。

韓国では親北派が強い力を持つと言われているが,
選挙で沸き起こった親北キャンペーンを利したのは,
若者を中心とした厭戦気分であると思われる。
及び腰,それが韓国人の選択だったのだ。
これで李明博は一気に後手に回ることとなった。
  詳しい経緯は,櫻井よしこオフィシャルサイトで

さらに同年,延坪島砲撃事件が起こる。
北朝鮮が一方的に韓国の延坪島を砲撃した事件である。
韓国側の対抗処置は,非難声明を出した程度に終わった。

この2つの事件が北朝鮮を増長させたとしても不思議ではない。
しかも,パク・クネは明らかに政権運営に躓いているばかりか,
北朝鮮の挑発に対して強い態度を見せない。
北朝鮮の恫喝に対して,韓国は恐れおののいている状態である。


だいたい,北朝鮮の挑発は口だけの可能性が強い。
喧嘩するときに慣れている人ならば挑発などしない。
すぐに殴り倒す。
ましてや,北朝鮮のようにまず下段でよろめかして
顔を肘打ちし最後は回し蹴り,
などと攻撃方法をいちいち説明したりするはずがない。
おそらく,北朝鮮もギリギリなんじゃないのか。

というのは,米韓軍の合同軍事演習とともに,
米軍の恣意的行動,戦闘機やら爆撃機を半島に飛ばしたりするたびに
北朝鮮が声明を発しているように見えるからである。


このルーティンを遮るためには,
韓国の断固たる対応が必要である。
つまり,性根を決めて北朝鮮にあたる必要がある。
戦争も辞さない覚悟で交渉にあたってこそ,
実りのある結果が得られると思うのである。

ところが,韓国は口喧嘩に負けてしまっている。
何しろ,北朝鮮は失うものが殆どないのに対して,
韓国はソウルからして最初の攻撃目標となり,
開戦1日で膨大な被害が出る。
防ぐことはまず不可能だ。


アメリカ


アメリカには,北朝鮮に関与する強い理由がない。
イラン・イラクであるならば,
  石油利権
  イスラエル人脈
  ドル防衛
などの強い理由があった。

経費削減が至上命令であるアメリカとしては,
北朝鮮の挑発に乗じて
臨時予算を出させたい向きもいるかもしれないが,
北朝鮮を攻撃したとしても見返りが少ないのである。

アメリカの北朝鮮政策はブッシュ時代に180度転換した。
当初は,北朝鮮に強い態度であたったのだが,
途中で懐柔政策に切り替えた。
しかし,実りがないばかりか,損をしただけであった。

その反省があり,アメリカとしては
北朝鮮に対して下手には出たくないだろう。
そもそもがメリットのない地域なのだから。


攻撃する理由があるとすれば,
北朝鮮のミサイルはグアムのみならず,
明らかなアメリカ本土への脅威だ。
そればかりか,他国で北朝鮮に続く国が出てくるかもしれない。

また,韓国にアメリカの存在意義を再認識させることも
意図としてあるかもしれない。
韓国は明らかに中国寄りになっている。
それを再度アメリカに引き寄せる,そういう目論見があってもおかしくない。
そうであれば,むしろ戦端は開かれないかもしれないが。


ただ,開戦するにしても米軍が地上軍を投入するのは,
勝敗が決してからになる。
それまでは,空と海からの攻撃になる。
結局は,ソウルは火の海になるし,
地上で血を流すのは韓国軍が主になる。

韓国がどうしても開戦を怖がるとするならば,
アメリカは不本意ながらも,
北朝鮮を懐柔する態度に出るかもしれない。
つまり,金で解決しようとするかもしれない。

それは,韓国・アメリカともに負けを意味する。
北朝鮮をさらに増長させるだけであり,
今後も同様の事件が起こるであろう。

それは韓国の外聞を損なううえに,
危険をますます増大させるに過ぎない。


中国・ロシア

戦争が起こると困るのは,韓国は当然として,
中国,ロシアにもあてはまる。
北朝鮮はアメリカ在韓米軍との緩衝地となっている。
北朝鮮を失うのは中国にとっては痛手であろう。

また,難民が東北中国にあふれだすのは是非とも避けたいだろう。
東北中国は漢民族の土地ではなく,清(女真族)や少数民族の土地である。
そこが不安定化する。
だから,中国はいつまでたっても北朝鮮に強く出られない。

東北中国の不安定化は,ロシアにも困り種になる。
ただでさえ,ロシアは中国人の人口圧力に苦慮しているからだ。

金正日後を睨んで,米中あたりで話し合いががなされてきたと
私は思っていたが,そんな気配もなさそうだ。


半島の核化

もう一つ,中国に困ることがある。
北朝鮮の核配備は,韓国ー日本へのドミノ連鎖を起こすかもしれない,
ということである。

既に韓国は核配備しようという下心を隠さなくなっている。
  「韓国も核武装すべき」 与党内で意見相次ぐ
  YAHOO 朝鮮日報
韓国がNPTから脱退すれば,
韓国の原子力発電行政に大きな支障が生まれるだろう。
さらに,世界中の韓国に対する態度が激変するだろう。

ひょっとすると,上記のように主張する韓国の政治家たちは,
そんなことに頭が回っていないかもしれない。
しかし,韓国の切実な危機感も理解できる。


日本の軍事大国化

日本も人ごとではない。
北朝鮮が日本に向けてミサイルを発射したとして,
果たして反撃できるのか?
法律がそれを許すのか?という問題である。

確かに,先制されれば日本は反撃できるとされている。
しかし,細かい運用面でどこまで法律が手当しているのか。
何しろ,自衛隊はポジティブリストの組織なのだ。


ただ,攻撃されたら日本は一気に『軍靴の音』化が進むだろう。
日本は一端認識した現実への対処能力は素早く,
時として過剰な場合がある。

現状では,日本人には核アレルギーが強く,
核配備にまでは至らないと思うが,
既にアメリカでは日本の核配備を許す論調も出てきている。
というよりも,日本の周辺国が核配備国だらけの現状において
日本が核配備しないのを不思議がる人もいるぐらいだ。

日本が核配備するとなれば,
東北アジアの戦力バランスが大きく変動する。
それを一番嫌がるのは中国である。
韓国も嫌がるだろうが,日本が核配備するときは,
おそらく韓国も核配備済みであろうと思われる。


アメリカの軍事費削減問題

こうして私が記することは,
ただの妄想と思われる方も多いだろう。
しかし,日本は軍事大国化せざるを得ない可能性がある。

背景にはアメリカの軍事費削減問題がある。
昨年から問題になってきたアメリカの『財政の崖』であるが,
オバマは問題を解決できずに,アメリカ軍は今後10年間で
5000億ドルもの経費が強制削減されることになった。
  日本の安全保障体制を直撃する アメリカの軍事力削減
  ◎アジア重視、横ばい維持=議会の出方で減額も−米国防予算

私に言わせれば,経費削減は本質的な問題ではなく,
アメリカの技術的な問題であろうと思うが,
しかし,アメリカの軍事力が世界中で後退することが決定的となった。
それは東アジアにも及ぶであろう。

これはアメリカの絶対的衰退と言える由々しき事態である。

東アジアでのアメリカの軍事力後退の穴埋めを
アメリカは日本に期待しているようであるし,
中国の幼児的領土拡張を目のあたりにしている日本は,
米軍が後退するのであれば,穴埋めをせざるを得ない。

個人的には,日米同盟がより双務的になるということであり,
日本が当然保有すべき軍事力を回復する方向に向かうから,
歓迎すべき事態である。

しかし,無条件に不安がる日本人はたくさんいるだろう。


北朝鮮の向こう見ずな恫喝は,
東アジアに更なる変数をもたらすことになった。
今後のなりゆきがどうなるのかは私には当然わからない。
ただ,ミサイル云々というよりも,
北朝鮮という変数自体,小さなものではないようだ。
それは認識しておいたほうがいいと思うのである。



なお,半島統一に関してであるが,
半島が統一するとなれば,
日本は統一費用を出さざるを得ない。

それは,日本の過去とは関係がない。
地域の安全を金で買う,ということである。

間違いなく,日本人からは反発が起こるであろうし,
個人的にもビタ一文出したくないのだが,
しかし,国政を司るものであれば,必ず統一費用を出す。
それは売国ではないし,
一義的には個人的な懐を肥やすためでもない。
日本人はそれは覚悟しておかなくてはならない。


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posted by DEBUO at 01:52 | 東アジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする