2013年04月21日

在韓米軍のなくなる日

どういう経緯なのか私にはよくわからないのだが,
アメリカは自動的に財政削減されることとなった。
その額,10年間で1兆2千億ドル。

中でも,軍事費は約4900億ドルが削減されることになるという。
1年で490億ドル弱(5兆円前後)。
日本の2013年防衛費が4兆7千億円。
削減費の大きさに驚くというものだ。

2011年のアメリカ軍事費は7000億ドルであった。
2位の中国が2013年で1100億ドル強(過去最高)である。
世界の軍事費は2012年で1兆7500億ドル。
アメリカだけで40%を占める。参考
アメリカのGDPは世界の22%程度であるから(2012),
突出した額である。参考

しかも,アメリカの軍事費は2001年で3000億ドルだった。
10年で倍以上に膨れ上がったわけである。
これでは,財政削減派の主張が強くなるのも無理はない。

20120213j-07-w270.gif.jpg時事ドットコム


財政削減がどの程度までなされるのかは,
現時点ではよくわからない。
最終的には,議会の承認が必要だからだ。

また,削減されたとしても突発的な理由があれば,
緊急予算がつくだろう。つまり,戦争である。
ただ,出来る限りの合理化を図ろうとするのは当然だろう。

アメリカは東アジアと中近東に軍事力を集中,
特に東アジア重視を謳っている。
予算削減の結果,例えば空母機動部隊は,
太平洋と大西洋方面に限定,インド洋方面は難しいと言われている。

だが,その東アジアでさえも湯水のように金を使えるわけではない。
沖縄から米軍海兵隊の司令機能がグアムに移転する予定だが,
(戦闘部門は沖縄に残る)
それも財政削減ー合理化の一環である。

その合理化は在韓米軍にどのような影響を与えるのか。
韓国の中国偏好,米軍離れが進んだ場合,
在韓米軍の撤退や米韓同盟の解消にまで進むことがあるだろうか。

現時点ではNOである。
仮に,在韓米軍がなくなり,韓国の中国寄りが決定的になったとすれば,
チェジュ島には中国軍の寄港地ができ,
韓国の山間部には日本に向けたミサイルが並ぶかもしれない。

しかし,そうなったらおそらく韓国は死を迎えることになるだろう。
韓国人の多くは意識しないだろうが,
韓国は日本海という『湖』に面する『内陸国』である。

EEZ.jpg

上図は,日本と韓国のEEZを示したものである。
地政的に,韓国は日本の強い影響下にある。
日韓で紛争が起きたとして,
日本は韓国の港湾施設の周囲に機雷を巻いたり,
韓国との貿易船を臨検・ストップさせるだけで,
韓国はあっという間に干上がる。

そこまででしなくても,日本側が韓国との取引を制限したらどうなるか。
敵国との貿易の制限はWTO違反にはならない。
韓国は端的にいえば,日本の技術・部品・製造装置を輸入加工して
生計を立てている国である。
地政的のみでなく,日本の工業製品や技術は韓国には欠かすことができない。

或いは,韓国は多くのエネルギーやレアメタルなどを
日本の商社を通じて購入している。
それがストップしたらどうなるのか。

韓国が北朝鮮の向うをはって
NPTを脱退,核配備に向かうことも考えられる。
そうなったら,韓国の原発行政に大きな支障が出るだろう。
世界最先端を誇る日本の原発技術支援を受けられなくなる。
世界中の制裁も覚悟する必要がある。
現実味がない。

勿論,韓国との取引がなくなれば,日本も打撃を被るが,
韓国の被る打撃が本質的なものであるのに対して,
日本のは代替がきくものだ。
阪神大震災程度の被害は受けるかもしれないが,
それで日本が傾く,ということはない。

韓国がアメリカから受ける嫌がらせも相当なものになるだろう。
韓国がアメリカから離れた瞬間に,
韓国は過去数十年間のアドバンスをなくし,
北朝鮮のような国になることもありうるのだ。
果たして,韓国は耐えられるのか?


つまり,韓国は一方的に中国に取り込まれるわけにはいかない。
常識ある為政者ならそう考える。
日本も安全保障上から,韓国が中国に軍事的に取り込まれるのは困る。
結局,韓国とは親しくはないが,されど仲が悪いというわけではない,
という関係に落ち着くのではなかろうか。
というよりも,そういう関係が最も望ましいのではなかろうか。

ただ,かつてのフィリピンのように,
韓国の反米感情の盛り上がりとともに,在韓米軍の追い出しを決定し,
アメリカもほとほと嫌気がさして韓国から逃げ出す,
ということも考えられる。

個人的には在韓米軍の撤退を望んでいるが,
韓国の無謀な暴走は勘弁してほしい,
というのが日米為政者のうんざりした期待ではないだろうか。


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posted by DEBUO at 00:00 | 東アジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする