2015年12月30日

従軍慰安婦問題,日韓合意

従軍慰安婦問題は,
私の20年来の嫌韓の端緒となったできごとである。

今回の突然の日韓合意,当初は非常に驚いたし,落胆した。
私のような気持ちの人は日本人に多いと思う。

そのうち,識者の論評が出揃うだろうが,
現時点での私の感想をメモっておこうと思う。


拙速にも思える日韓合意

今回の合意は,よく言えば電光石化,
突然,話が沸いてあっという間に外相の合同記者会見。
合意内容も,かなり日本側が譲歩したととれる内容で,
何か無理が感じられた。

どうやら,アメリカが動いたらしい。

間髪いれずに,ケリー米国務長官,ライス大統領補佐官が
声明をだしている。


背景 アメリカの思惑

対中国を念頭に入れてるのだろう。

アメリカはAIIB以来,対中国に本腰を入れてきている。
日本との連携,特に安部総理の訪米以後は,
蜜月といっていい展開を見せている。

朴政権になってから,韓国は露骨な中国よりの姿勢を見せてきた。
慰安婦問題にしても,背後には中国がいて共闘していると考えられている。
そのラインの一つを分断しようとしているわけだ。

韓国の状況を考えれば,あと半年待てば,
日本側にずっと有利に交渉ができるであろう。
しかし,アメリカは待てなかった。
この時期である理由は?

単純に来年は日本の選挙があるからとか,
(支持率を落としたくない)
オバマが辞める前に得点を稼ぎたかったとか,
いろいろ言われている。

対中国関係が切迫しているのかもしれない。
来年に大きなイベントがあるのかもしれない。
大規模な米中衝突をも念頭においているのかもしれない。

何にしても,中韓反日ラインの一つを断絶したのは,
成功しかかっているように見える。


背景 日本の思惑

@世界世論への対処

従軍慰安婦問題は世界的に見れば,事実関係の問題ではない。
多くの政治家,ジャーナリスト,歴史家が
韓国の主張を信じている。
日本軍が半島の女性を無理やり拉致して慰安婦にした,と。

戦勝国史観が残っていたり(日本は無条件に悪,と思いたい),
或いはフェミニズム(SEX SLAVEという言葉に無条件に反応)だったりで,
日本がいくら史料を示し,事実を論理正しく説明しても,
彼らは聴く耳を持たない。
日本が醜悪な言い訳をしている,と耳をふさがれてしまう。

そうであれば,世界の一般人がどう思っているのかは容易に想像できる。
過去の過ちを認めない日本,これである。

現状,慰安婦問題は日本にはマイナスイメージしかない。
だから,事実関係で争うのは将来のこととして,
とりあえず安部政権は謝罪をした。

私の欲目かもしれないが,その謝罪は
各国・マスコミに好意的に受け入れられているように見える。

ただ,それでも
 『やっと日本が性奴隷を認め謝罪と賠償をきめた。
それが世界の評価になるだろう。

A河野談話の再設定

慰安婦問題の方向を決定付けたと言われる,
悪評高き河野談話。
しかし,河野談話をよく読めば,そこは官僚作文,
さほど悪い文章だとは思えない。

しかし,世界的には河野談話は
『日本軍が半島の女性を無理やりむり慰安婦にしたことへの謝罪』
その証拠とされるようになってしまった。

当時は朝日・毎日をはじめとするマスコミはかなり左寄りだったし,
日本人の多くもそれに賛同する雰囲気だった。
また,人の良い日本人は世界に向けて発信することができず,
世界のマスコミも今以上に左翼の力が強かった。
ネットもなかった。
それで,声だけは大きい韓国にいいようにやられてしまったわけだ。
官僚作文の限界でもある。

今回の合意は河野談話を引き継ぎつつ,
河野談話でできなかった世界への発信をかなり意識していると思う。
それは,次の『不可逆性』という日本がこだわる内容につながる。

B不可逆性

日本政府の最大の目的は,
韓国政府に二度と慰安婦問題で騒がせさせない,である。

慰安婦問題の背後には中国の存在がある。
中国は全世界で反日プロパガンダを展開している。
その体のいい狂犬のような先方を韓国が務めている。
敵は少ないほうがいい。各個撃破が基本だ。
敵を中国に絞る,そう日本政府が考えたとしたら,
それはそれで納得できる。

そこで問題になるのは,韓国はゴールを動かす,である。
韓国人は契約を守らない。対韓ビジネスマンには常識であろう。
慰安婦問題にしても,1965年の日韓共同宣言以降,
何度日本は声明を出してきたか。
しかし,韓国はまるでそれらがなかったかのように振舞ってきた。
それが韓国はゴールを動かす,ということである。

そうした韓国の振る舞いが最近アメリカにも知れ渡ってきた。
いや,うざいぐらいにアメリカも知るようになってきた。
朴外交(笑)の成果の一つであろう。

そこで,今回はゴールを動かさないように徹底させようとしている。
それが共同合意にある『不可逆性』という言葉だ。
いかなる合意であれ,
『蒸し返すんじゃないぞ』などという合意がなされることは少ない。
当たり前だからだ。普通は。

  不可逆的(irreversible)
  何度も約束を破って信頼し難い相手に対し、
  何らかの措置を強制しようとする場合に使われる用語。
  通常の外交関係ではあまり使わない. だそうな。

今回,その言葉を入れてきたところに,
日本のそしてアメリカの韓国への不信感が滲み出ている。
極めて異例の,韓国には恥ずかしい宣言であると言えよう。


日米はこの不可逆性を,3月のアメリカでの国際会議に合わせて
確実にしようとしているようだ。
証人は,アメリカおよび世界というわけだ。
  政府、3月の日米韓首脳会談検討 米が慰安婦合意を「歓迎」


だが,慰安婦以外にも韓国の反日の道具はたくさんある。
今後も引き続き,韓国は反日でわめきたてるであろう。
いや,慰安婦問題も政府レベルではともかく,
民間レベルでは今後も騒々しいだろう。
民間がうるさければ,韓国政府はいつかは慰安婦問題を再燃させるだろう。

だから,3月の国際会議前の合意の文書化は大切だ。
慰安婦問題は情報戦である。
どちらが正しいか、世界の人に知ってもらうために。


背景 韓国の思惑

@嬉しすぎる日本の提案

韓国経済は現在非常に悪い。
数字を出せないが,
円安による対日競争力の低下,
中国の技術的キャッチアップ,
中国経済の先行き不透明,
などにより,現在の韓国の経済状況は,
2008年のときよりも悪いのでは,とさえ言われている。

労働人口も減少,出生率も日本より悪く,
経済はデフレの兆候があり,しかも長期化しそうな気配だ。
心理的にも韓国はかなり追いやられている。

韓国としては,なんとか日本との関係を良くして,
たとえば,日韓スワップを再開させたがっている。

だが,韓国の外交政策も経済政策同様,破綻しかかっている。
韓国は中国に傾きすぎたのと,今までの非常識な反日により,
朴外交は袋小路にいるのだ。
(まあ,あれが外交といえるものかどうかわからないが)

そこに今回の日本からの救いの手だ。

合意内容を見れば,日本からの要求はあっても,
韓国発の要求はない。
日本側の要求に難色を示すことはあるにせよ,
あくまで日本側のストーリーに沿って合意がなされている。
それだけ,日本の提案は魅力的だったのか。
それとも,飲まざるを得ないほど韓国が追い込まれているのか。

A道徳的優位性

韓国人はよく,賠償がほしいのではない,謝罪がほしいだけだ。
とのたまう。
日本人的感覚だと,何を綺麗ごとを。
と思われるかもしれない。

しかし,韓国では道徳的優位性は万能カードになりうる。
優位者は劣位者に何をしてもいい,という考えが韓国にはあるからだ。

その中でも道徳的優位性は,もともと極東の貧民国であった韓国人の
精神的勝利を得るためにも欠かせないものであり,
道徳的優位性も持ったものは,自分の正義を確信することになる。

韓国の反日は,この感情を背景にしている。
日本は無条件に悪であり,道徳的劣位者だから,
叩いて何が悪い?と韓国人は考えている。
その結果,日本で嫌韓が起こったとしても,
韓国人は不思議がるのだ。なぜ,日本人は韓国を嫌うのか,と。

今回の合意内容は,韓国人に道徳的優位性を与えた。
仮に,韓国政府が慰安婦問題で口をつぐんだとしても,
民間はより騒々しくなるだろうし,
それは慰安婦問題だけではなく,日韓関係全般に波及する可能性がある。

B経済支援ー日韓スワップ

韓国経済は相当状況が悪い。
たとえば,

韓国は輸出依存度が,対GDP比で45%程度。
(日本は15%程度)。資料
輸出によって,韓国のGDPはブーストをかけてきた。

その輸出が,11ヶ月前年度割れ,という惨状を示している。
韓国企業だけではない。
個人の借金も膨張している。

1997年,韓国は政府に外貨がなくてIMFのお世話になった。
今回は,政府ではなくて民間に相当な危機感がある。

当然,朴政権は手を打ちたいわけで,
なんとか日本とのスワップ協定再開を望んでいるといわれている。

韓国は中国と日本円にして7兆円程度の通貨スワップを結んでいる。
しかし,韓国が中国から受け取れるのは『中国元』である。
欲しいのはドルだ。

アメリカとのスワップは望み薄である。
アメリカのスワップ締結国を見れば,日本,ドイツなど
いわゆるハードカレンシーを持つ国ばかりで,
韓国のような経済の不安定なところとはスワップを結ばない。
お互い様,というスワップの性質上,当然である。

それでも数年前,アメリカは韓国との通貨スワップを結んだ。
実質上,スワップではなく,アメリカの経済援助である。
韓国はさっそく,そのスワップを使って経済の悪化を潜り抜けた,
と目されている。
通常,スワップを使うのはかなり後の話だ。
スワップを使ったのは韓国経済が追い込まれていた,ということになる。

アメリカはしばらくして,米韓スワップを打ち切った。
再開させるのはかなり難しいといわれている。

そこで韓国が狙うのは日本である。
だが,1年ほど前に日韓スワップを終了した。
麻生氏に『スワップの継続は韓国しだい』と言われて,
土下座外交などするか,と韓国が憤慨したとされる。

そういう経緯もあり,朴政権の異常な反日政策もあり,
スワップ再開を朴政権は言い出しにくい。

朴政権は,この慰安婦合意ー朴・安部会談を通じて,
スワップ再開の目処をつけたいところだろう。
できれば,日本側から再開を言い出して欲しいだろう。

安部政権が韓国をどうみているのか。
このスワップ再開に日本側がどういう態度をとるのか,
で良くわかることになる。


今回の合意の判断はまだできない。
3月に文書化し,アメリカの後ろ盾を得るのか,
それ以降,韓国がどういう態度に出るのか,
そして,それに対して日本政府は現在どう判断し,
どう動いていくのか。
流れの中で判断されていくだろうと思う。



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2013年02月18日

水説:日本発の通貨戦争?=潮田道夫

水説:日本発の通貨戦争?=潮田道夫
毎日.jp

毎日新聞は別名『変態新聞』として知られている。
捏造記事として日本の変態ぶりを英語で世界に配信,
それが問題になったからだ。参考

毎日新聞は右派から左派まで幅広い記者がいるが,
一般的にはかなり反日的で左よりのバイアス記事が多い。
中国・半島寄りの記事もよく目にする。

この潮田道夫という記者は典型的な毎日新聞記者として
ネットでは有名なようだ。
上記記事でも『米中韓独から『近隣窮乏化政策』と批判される円安誘導』
といかにも日本が世界中から叩かれまくっている記事を書いている。


実際はこうだ。

ブレイナード米財務次官 参考
日本の成長促進、デフレ脱却への取り組みを支持

ラガルドIMF専務理事
 参考
通貨戦争の話は誇張されており、主要通貨は適正水準から大きく離れていない
ユーロの上昇や円の下落は歓迎すべき政策の展開である

ドラギECB総裁  参考
G20は世界の経済成長を支える政策を支持する
為替レートは成長とインフレにとって重要
通貨安戦争に関する「おしゃべり」は「不適切か無益かのどちらかで、
 いずれにしても自滅的だ」

ロストフスキ・ポーランド財務相 参考
日本のような国の緩和的金融政策について、ポーランドは何も心配していない
  ※ロストフスキ氏は,ファイナンシャル・タイムズの
  2009年度「ヨーロッパ最高の財務相」に選ばれている。

G20 参考
日本の景気刺激策を支持−明白な円安誘導にはくぎ刺す

その他,要人からこのような発言が伝わってきている。
フラハティ・カナダ財務相
「通貨戦争の議論は成長を抑える」
ストルチャク・ロシア財務次官
「円は明らかに過大評価されてきた]
「(日本が)輸出促進のために為替レート利用していると言うのは誇張だろう」
スワン豪副首相兼財務相
「日本が国内目的で財政・金融政策を使う限り、適切だ」

ECONOMIST 参考
世界は日本と米国の金融政策の積極性を歓迎すべきだ。

FinancialTimes 参考
ヘリコプターマネー擁護論 財政ファイナンスは必要不可欠な政策手段だ。


明白に反対しているのは,韓国
それからトーンが下がってきて入るがドイツ
二国共に,外需依存度の非常に高い国である。
ウォン安,ユーロ安の恩恵を受けているのみならず,
韓国は為替操作,ユーロは金融緩和を続けてきた。

自分のことを棚に上げての日本批判であるから,
バカバカしくて聞く耳を持てない。
  「韓国は為替操作国」米JECの報告書より
  「円安非難は偽善」 米経済学者が韓国を批判 朝鮮日報

2013-216-2.jpg

現状での円安・株高はアベノミクスへの期待だけで上昇している。
背景の一つは,このところの低調な投資効果がある。
世界中の投資会社が運用益を減らしつつあり,困っていたのだ。

そこへ明確な経済的主張を持った安倍政権が誕生,
円は明らかに高止まりしており,
しかも,このところ日本は貿易赤字を続けている。
円安に向かいやすい地合いに,世界中の投資家が飛びついたのである。

もう一つには,欧米の経済に明るさが見えてきたことであろう。
欧州に関しては,債務問題の下支えができつつあること
USAに関しては,このところ経済が好調であること
(ダウが史上最高値を更新する勢いである)。


政権交代は最大の経済対策と言ったのは民主党であるが,
その言葉がブーメランとなって現実化している。
まだアベノミクスは始まったばかりで,殆ど何もしていない。
にも関わらず,日本にはほうぼうで明るさが差し込んできている。

当面は日銀総裁・副総裁人事に注目であろうか。


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posted by DEBUO at 14:54 | 安倍政権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月04日

ミャンマーに円借款500億…麻生副総理が表明

ミャンマーに円借款500億…麻生副総理が表明
 1月3日 読売

元々は,野田政権の仕事の引継ぎである。
野田外交の評価できる仕事の一つであろう。
  日本国首相の野田、親中国家ミャンマーに円借款500億円を供与
  元ネタは時事通信
  (野田政権)債権3000億円を放棄 日本の“ミャンマー求愛”
  2012年04月23日 中央日報

安倍氏は就任早々,豪州,インドネシア,ベトナム,インド,英国,ロシアに
電話をした。この六カ国がアメリカにつぐ,日本の重要国ということである。
だが,ミャンマーはわざわざ麻生氏が訪問したのだ。
安倍政権発足から間もないこの時期のミャンマー訪問は,
安倍-麻生ラインの重要なメッセージであろう。


安倍-麻生氏の外交方針は,平和と繁栄の弧(=中国包囲網)である。
民主主義などの価値観を同じにする国との連帯を深める,という構想だ。
結果的には中国包囲網となる。

自由と繁栄の弧.jpg

中国包囲網というと,誤解を招くかもしれない。
軍事的には対立,経済的には融和,ということになるが,
多くの国は軍事的な対立など望んでいない。

ただ,中国は領土的な野心を隠さない幼児国家だ。
そうであれば,中国の膨張を抑える必要がある。
自然と,被害にあっている周辺国が連帯する。
中国包囲網は,中国自身が生み出したものなのだ。


中国にとってのミャンマーの戦略的重要性

石油ルート.jpg

マラッカ海峡を封鎖されてしまうと,
中近東から中国への石油ルートは,
ぐるっとインドネシアを迂回しなければいけなくなる。
ただでさえ,マラッカ海峡はアメリカの影響力が強いのだ。

そこで,中国はパキスタンとミャンマーに資金を投下,
港湾施設(軍事利用含む),道路,パイプライン建設を進めている。


ミャンマーと中国の関係が悪化,ミャンマー民主化

ミャンマーは軍事政権だったため,欧米から経済制裁を受けていた。
自然と中国と仲良くなる。

しかし,水源をめぐるトラブルで両国関係が悪化,
  「中国の勝手は許さない!」とミャンマー国民が中国に反発
  緬中関係についてはこちらのブログが詳しい
これだけではなく,ミャンマー国民には反中感情があるようだ。

ミャンマーダム.jpg

これが契機となったのか,ミャンマーは民主政権へ脱皮しようとしている
これが,ミャンマーの劇的な変化をもたらしている。
  オバマ米大統領、ミャンマー訪問 138億円支援表明へ
  2012/11/19 47ニュース


日本企業の進出(中国の代替地)


次の表は,中長期の有望事業展開先国についての日本企業アンケート。
(クリックすると拡大)

中長期有望事業国.jpg

ミャンマーは2012年になって,いきなり注目されたのがわかる。
  元々,日本人はミャンマーに好感を持っている。
  ミャンマーは賃金がベトナムの3分の一以下。
  2012年になってから急速に民主化。
ということで,日本企業が続々と進出し始めている。
ミャンマー製の服は日本でも珍しくなくなってきたという。
  ※ちなみに2009年の平均賃金 JETRO

この資料がフィリピン経済を発信するサイトからのものであるため,
フィリピンの順位がクローズアップされている。
残念ながらフィリピンはまるで人気がない。
何しろ長期展望に至っては,
ミャンマーが65社なのに,フィリピンはゼロだ。

ただ,フィリピンもこのところの好調な経済指標により,
来年の結果には変化があるかもしれない。


南北対立?

中国はミャンマー北部のシットウェや
その横にあるチャウビューを拠点としている。
ここから中国の昆明に向かって,
パイプライン,道路,送電線を引っ張ろうとしているのだ。
シットウェには軍事施設を含む,港湾を整備中である。
また,北部は水源地を中国に抑えられているという弱みもある。

対して,日本は南のダウェイに注目しているという。
ダウェイはバンコクまで300kmぐらいしかない。
東京〜名古屋間よりも近い。

タイは日本の製造関係企業の集積地となっている。
また,バンコク〜ダウェイを通れば,
マラッカ海峡を通るよりも3日ほど短縮するという。

そこで,有名な泰緬鉄道復活も囁かれているらしい。

泰緬鉄道.jpg


ミャンマーは軍事政権だったため,欧米から経済制裁を受けていた。
これでは中国と結びつく他はない。
現在,ミャンマーには3000社ほどの中国企業が入り込んでいるという。
ミャンマー支配層と中国の結びつきは強いであろう。

しかし,経済制裁が解かれたことにより,親交を持つ国が増えることになる。
ミャンマーには中国以外の選択肢ができることになったのだ。
つまり,中国との関係が相対的には薄まることになる。
それだけでも,とりあえず対ミャンマー外交は成功である。


ただ,500億円が結局は中韓の肥やしになる,ということは
是非とも避けてもらいたいものだ。


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posted by DEBUO at 14:20 | 安倍政権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月31日

ロシア3

ロシア2からの続き

横たわる,日本の対露不信感

ソ連時代を知っている世代の日本人ならば,
ロシアにあまりいい感情を持っていないと思う。
WW2末期に,ソ連は日ソ不可侵条約を一方的に破棄して
満州に攻め込んだ。

ロシアと言えば,『裏切る』と同意語となったのである。

そのことを改めて思い知らされたのが,サハリン2事件だ。
ロシアでのビジネスは,
日本や欧米的なそれとはかけ離れていると言われる。
ましてや,資源関連には一癖も二癖もある人が集まりやすい。


また,『ソ連』という言葉に込められる『恐怖』を,
昔を知る人ならば容易に思い出す。
ソ連に対する恐怖感は,今の中国に対するものとは比較にならない。

大戦末期,ソ連は攻め込んだだけではなく,狼藉の限りを尽くした。
多くの日本人がシベリアに抑留され,
解決には1956年まで待たなくてはならなかった。

キューバ危機では,第3次世界大戦直前までいった。
第3次世界大戦は核戦争である。
核戦争への懸念は,80年代まで続く。
ゴルバチョフが登場する直前の欧州には,
東西陣営が中距離核ミサイルを向け合い,
今にも核戦争が起こりそうな雰囲気があった(80年前後)。


ロシアの変化?

リムパックはアメリカが主催する,環太平洋国家の合同軍事訓練である。
当然,仮想敵が中露朝となる。

そこにロシアが去年から参加している。
2011年はオブザーバー参加だったが,2012年は正式参加だ。
背景には,北極航路に中国船が出没することを牽制する狙いがあるというが,
アメリカとの軍事的な衝突は避けたいのだろう。
当然である。もうそんな時代ではない。
  ロシア、日米と連続演習 中国の軍拡けん制
   (2011) 日経
  環太平洋合同演習2012(リムパック)米軍と露軍が合同ショー
  (2012) 中国網

ロシアのリムパック参加に対して中国は相当なショックだったに違いない。
インドもリムパックに参加している。
完璧な中国包囲網だ。

あまりに露骨となったことをアメリカが懸念したのか,
  パネッタ米国防長官,リムパックの2014年の演習に中国軍を招待
 
 参考

もちろん,中国が参加するわけがない。
アメリカはそれを見越しての参加要請ではないか,と推測している。
アメリカとしては言い訳ができる。中国にも門戸を開いている,と。
中国が参加すればしたで緊張が緩和されるのだから,悪い話ではない。

アメリカの中国への歩み寄りがポーズなのは,
次のニュースでも明らかだ。

  米「尖閣安保適用」成立へ、上下院が法案可決 読売

非常に異例な決議である。
日本としては,嬉しいというか,
日本の不甲斐なさを指摘されているようで恥ずかしいというべきか。

この決議には,中国外交官のこんな発言が背景にあるという。

  中国「ハワイ領有権も主張できる」 米国務長官、協議の一幕明かす
  産経

ハワイはアメリカの州である。アメリカの本土なのだ。
そればかりではない。
ハワイがアメリカに帰属する経緯を知れば,
この発言はアメリカ人の微妙な感情にヒットする。
アメリカ人の感情的な反発を余計に煽ることになるのだ。

この中国外交官は愚か,としか言いようがない。
中共の首脳たちは頭を抱えたかもしれない。
現中国の問題点の一つは,こうした思い上がった単細胞が多い,
ということだろう。

私は,共産党と軍部の乖離,というのを意識している。
軍部が文官のコントロールを外れて暴走しやすいのではないか,
と睨んでいる。


暴走する中国をロシアがどう眺めているのか。
確かに,ロシアの最大の敵はアメリカなのかもしれないが,
中国とも決して仲がいいわけではない。

中国との経済的な結びつきは維持したいだろうが,
果たして政治的・軍事的に接近しすぎるのはどうか,
そうプーチンが判断していても不思議ではない。

最近の中国の横暴はあまりにも幼児的すぎる。
野蛮・野卑な対応で周辺国に敵を作りまくっている。
欧州も政治的には冷ややかな目で中国を眺めているだろう。
とばっちりを食っては大変だ,というのは当たり前の判断だ。


日本との政治的な関係

民主党時代,日露関係は0に等しかった。
驚くことに,窓口がポッポだったぐらいだ。
これでは進む話も進まなくなる。
民主党はロシアを舐めるにもほどがあった。

ロシアは民主党を交渉相手とみなしていなかったと思う。
それどころか,ロシアは随分と民主党日本を警戒していたようだ。
  メドベージェフ露大統領,国後・択捉視察? 当ブログ

(改めて実感するが,
 民主党は見事なぐらい周辺諸国との関係を悪化させてきた)


民主政権時代にあまりにも日露関係に空白ができてしまったので,
安倍政権は最初にロシアとの関係回復を示したいのだろう。

対露関係改善に進むのは,中国関係なくいいことである。
敵を作らない,或いは緊張関係をほぐす,というのは重要だ。
ロシアは日本の周辺国であり,大国で影響力が強い。

北方領土返還,平和条約締結,
というのはまだ遠い未来かもしれないが,
両国に共通する利益は,是非とも確認しあい,
最低限の外交関係は回復していくことになるのだろう。

リムパックに見られるロシアの変化は,
現状の私には判断できるだけのものがないが,
シリア情勢も注目しつつ,考えを固めていきたいと思う。



細るロシア投資

日本製造業企業の中期的有望事業展開先国・地域の推移
(1企業5カ国までの複数回答:国際協力銀行調査,2012年)

調査年度  2009年度   2010年度    2011年度    2012年度
総回答社数  480社     516社     507社    514社
中国の票数  353社     399社     369社    319社
ロシアの順位 5位(103社) 7位(75社)  7位(63社) 8位(64社)

ロシアへの日本の直接投資


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posted by DEBUO at 21:00 | 安倍政権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ロシア2


ロシア1からの続き

プーチンと中国・アメリカ

プーチンのアメリカとの暗闘と中国接近

プーチンは,大統領になってから主に石油・ガスの値上がりで
のし上がってきた。
値上がりは幸運であったが,それを掴んだのはプーチンの豪腕ゆえである。

石油・ガスの値上がりとともに,
ロシアでは政商(新興財閥)がのし上がってきた。
プーチンはその政商を排除。
石油・ガス利権の中で,アメリカの多国籍企業と暗闘。
ついには,アメリカは旧ソ連領であった周辺諸国の革命にかかわる。
  カラー革命とアメリカの関与

死闘といって良い。
プーチンはいつでも暗殺の危険にある。
チェチェンなどのこともあり,最低でも5回の暗殺未遂にあったという。

プーチンのアメリカ嫌いは骨の髄にまで及んでいるだろう。
敵の敵は味方とばかりに,プーチンは中国に接近する。
中国との領土問題を解決し,上海協力機構に加盟したのだ。

しかし中国はロシアの長年の天敵

冷戦時代からの縁もあり,
中国とロシアは仲がいい,と見る向きも多いと思う。
しかし,ロシアは伝統的に中国と仲が悪い。
主に領土問題である。
ロシア南下政策と中国中華思想,ぶつからないほうがおかしい。

現在,ロシアが恐れているのは,中国の人口圧力である。
シベリアのロシア人は数百万人,
対して,東北中国の中国人は一億人を超える。

自然と,中国人は越境しロシアで商売を始める。
中国人は排他的である。
あらゆるところに中華街を作り,進出した外国に馴染まず,
自治体のような形で拠点を増やしていく。

これは,世界中で見られる。
中国人排斥騒動が起こるのも,中国人の排他的な態度に原因がある。

かたや,数百万人のロシア人。
そこに雪崩れ込む中国人,あっという間にロシア人の人口を上回る勢いだ。
しかも,ただでさえ商売人の中国人,
地元経済を左右し,政治にまで影響力を行使しかねない。
その中国人は,ロシア人に利益をもたらさない集団なのだ。

ロシア人が中国人を嫌がるのは当然である。
だから,ロシア人は自国から中国人を追いだそうとしている。
特に,ウラジオストックで顕著だという。

ウラジオストックは北京条約(1860)でロシアが中国から獲得した土地。
清の衰退期にロシアが強奪した,と考える中国人は昔から多いという。
ある日突然『ウラジオストックは中国領土』と主張し始めても不思議ではない。
尖閣についての中国の主張を見れば,類推できなければおかしい。
 
  詳細はこちらのブログがよくまとまっている
  地球を大に考える 増え続ける中国人移民とそれを嫌うロシア人



ロシアが日本との関係改善を進めたい理由

プーチンは周辺国との国境紛争を解決してきた。

前述したが,プーチンはできる限り領土紛争を柔軟に解決してきた。
2004年には中国と
2010年にはノルウェーと
フィフティ・フィフティで領土交渉を終えている。

その結果,莫大な資源を開発できるようになり,
ノルウェーとはより一層の関係改善に発展しているし,
中国国境線の防衛費用を削減でき,
上海協力機構での対米共闘タッグに寄与した。
参考

シベリアを開発したい。

シベリアは大部分のロシア人にとっては『忘れられた土地』である。
600万人程度の人口がいるが,減少の一途をたどる。
しかし,天然資源の宝庫であり,安全保障上,重要な土地だ。
ほっとけば,中国人に埋め尽くされる恐れが充分にある。

シベリアを開発する理由がロシアにあるのだ。

特に,天然ガス

プーチン政権を支えるのは,天然資源,石油と天然ガスである。
しかし,シェールガス革命により,天然ガスの値段が下がってきたこともあり,
シベリアの鉱物資源を採算ベースに乗せたいであろう。
シベリアの鉱物資源には,中国,韓国,日本が興味を寄せている。

日本としては,原発稼働停止によりエネルギー政策が不安定の今,
鉱物資源の窓口の多角化は是非とも進めたいところではある。

lngパイプライン計画.jpg
ガスプロムと日本-酒井明司

lng.jpg
なぜ日本の天然ガスの価格は、アメリカの9倍も高いのか


ロシア3に続く


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2012年12月30日

ロシア1

安倍内閣の外交戦略として,
中国とは,直接的な衝突は極力避けたい。
そのかわり,外堀を埋めていく,という方針だろう。
当たり前の対応ではあるが。

その外堀として,
  周辺国との関係強化
  価値観外交
  尖閣がらみの法律・警備強化

が挙げられる。

安倍氏は,28日英露豪印インドネシア、ベトナム6カ国と電話会談をした。
この六カ国が,安倍氏がアメリカ以外で重要国と見なす国ということだろう。
『平和と繁栄の弧』構想に沿っている,といっていい。

注目は,ロシアだ。
今までの『平和と繁栄の弧』構想にロシアは含まれていなかった。
つまり,安倍・麻生氏の外交構想がパワーアップしたと取れるのだ。
ロシアを含めると,『平和と繁栄の弧』ではなく,
『平和と繁栄のサークル』になってしまう。


ロシアについては,わからないところだらけだが,
私なりに北方領土がらみでロシアの現状をまとめてみたいと思う。


ロシアが北方領土返還に難色を示す理由

プーチンは領土紛争には柔軟


かつてはアメリカと世界を2分した元超大国が,
今は落ちぶれ果ててしまった。
国民がかつての強国を偲んでも不思議ではない。
ましてや領土を売り渡す,というのは国民に痛みをもたらすのだ。

プーチンがロシアで支持が高いのは,
『強いロシア』を謳い,その通りにロシアを導いてきたからだ。
国民の支持を失うようなことはおいそれと実行しづらい。


しかしロシアの国民感情,というのは言い訳にしか過ぎないかもしれない。
ロシアは2004年中国と,2010年ノルウェーと領土紛争を解決した。
参考

そこで見られるのは,秘密交渉と『50・50』提案であった。
国民や関係者に騒がれないように秘密交渉を進め,
分割する時は『フィフティ・フィフティ』。
プーチンが北方領土で『2島返還』にこだわる理由がここにある。

これに対して日本側は4島返還にこだわる人が多い。
歴史的経緯からも,日本側に譲歩する理由が薄い,ということもある。
しかし,おそらくロシア側は安全保障の理由から4島返還を認めないだろう。

安全保障とは,具体的には国後水道の存在だ。

国後水道.png

千島列島の海域は水深が浅い。
国後水道だけが水深が深く,幅が広い。

国後水道の管理を日本に渡してしまうと,
ここから潜水艦がオホーツク海に侵入し放題になるのだ。

  千島に関するブレークスリー極秘文書 リンク
  アメリカ、北方領土問題で日本を支持 当ブログ

4島返還をロシアは絶対に認めないだろう。
4島返還はオホーツク海を放棄するに等しく,
オホーツク海沿岸を直接の脅威にさらし,
ロシアの国益を著しく損なうからだ。

日本としては,売国奴の謗りを覚悟で2島返還で進めていくか,
4島にこだわり,未来永劫平行線をたどるか,
いずれの選択しか無い。



ロシア2に続く


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2012年12月29日

安倍・麻生2TOP体制

政権発足の26日以来,怒涛の動きを見せている安倍内閣。
財政・金融面で多くのメッセージを発しつつ,
  26日、第二次安倍内閣発足 
  27日、朝鮮学校無償化は見送り決定
  28日、英露豪印インドネシア、ベトナム6カ国と電話会談
  麻生氏、年明けにミャンマー訪問 大統領と会談
月曜日の早朝に出社してアポを取りまくる,
敏腕営業マンみたいだ。
詳細な進捗表ができあがっているのだろう。

以下,私の雑感を記す。


プライオリティ

  党内的には,半年後の参院選でねじれ解消
  国内的には,デフレ対策(復興含む)
  対外的には,対中国(対米関係の強化)


上記3つのうち,どれが一番とは言い難い。


2TOP体制

麻生氏が大方の予想通り,財務相に就任した。
麻生氏は副総理,金融担当大臣にも就任している。
そればかりか,
  麻生氏、年明けにミャンマー訪問 大統領と会談 参考
外交も意欲満々だ。

麻生氏と安倍氏は,内政も外交も立場が非常に近い。
長年にわたり,かなりの摺り合わせをしてきたのだろう。


内閣官房参与(ブレーン)が凄い

藤井聡京大大学院教授
想定内。日本強靭化政策の生みの親。

本田悦朗氏
想定内。安倍氏のデフレ対策の先生である。
元財務官,現静岡県立大学教授。

浜田イェール大学教授
日本人で最もノーベル賞に近いとされる経済学者である。
専攻は金融論。
白川総裁は彼の教え子だが,白川氏の日銀手腕を称して,
『出来の悪い生徒だ』と言ったとか。
超弩級のブレーンである。

飯島勲氏
小泉元首相の秘書を務め,
「官邸のラスプーチン」とも言われた人物である。
裏方としての動きが尋常ではない大物秘書であった。

谷内(やち)正太郎氏

外務事務次官時代に,安倍・麻生氏の外交政策,
自由と繁栄の弧,対北朝鮮強硬論に深く関わっていた。
馴染みのある名前である。

丹呉 泰健氏
元財務事務次官である。
起用の背景はよくわからない。財務省とのパイプ役か。

宗像紀夫氏
元特捜。


閣僚

外務大臣 岸田文雄
個人的に注目の外務大臣。
経歴を見ると,私の大学の先輩に当たる。
応援したいところだが,外務は素人であろう。
外交は,安倍・麻生氏が主導していくものと思われる。

規制改革担当大臣 稲田朋美氏
いきなり大臣ポストにきた,若手のホープ,期待の『極右(笑)』。
もちろん,応援している。

総務大臣 新藤義孝氏

稲田氏,ヒゲの元自衛官佐藤正久氏とともに鬱陵島視察で
入国拒否を受けた,極右(笑)である
道州制も担当するという。
私は道州制に賛成しているのだが,
どういう経緯でこの役職(地方分権改革担当)が生まれたのだろうか。


その他,注目の人

法務相 谷垣禎一氏
谷垣氏は,財政再建派で安倍氏の構想とは合わない。
かといって,前自民党総裁である。
だから,処遇には困ったと思う。

環境大臣 石原伸晃氏
あまり優秀そうではない,失言が多い,
谷垣氏を押しのけて総裁選に出馬したことに批判もある。
谷垣氏以上に,処遇に困ったと思われる。

農林水産大臣 林芳正氏
毛並みも良い,頭も良い,政策通,人当たりも良い,
若手のホープ。
ただ,規制緩和派らしい。
農水省で農業を勉強しろ,ということなのだろうか。


さて,安倍内閣の動きとして注目の動きはこれ。
  首相、来年の訪露を調整 読売

後日,ロシアについて考えてみたい。


ところで,どこへ行く?亀井静香氏。
  亀井静香氏ら みどりの風に合流へ 参考
亀井氏は応援しているんだが,もう一働き頑張って欲しい。


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2012年12月19日

外務大臣

(12/06)日本の外交政策
(12/08)日本の外交政策 軍備1
(12/10)日本の外交政策 軍備2
で日本の外交の基本,及び軍備について述べてみた。

  日本は親米路線を取るべき。
  中国は軍事的な敵。
  対中国において軍事増強は抑止力になる。
  
ということを述べたのだが,
他にも大切なことが2点ある。

   対中国戦は直接対決(軍事対決)だけではない。
   いわゆる外交戦,対外広報はより重要である。
   軍事的には中国は敵対勢力になるが,
   経済的には中国と密接な利害関係にある。


対外広報

中国は,相手が弱いと見れば,何のためらいもなく侵略してくる。
相手が強いとなれば,搦手で攻めてくる。
これは個人から国家まで同じだと思う。

尖閣はアメリカにとっても戦略的な重要地点である。
また,それを中国に対して隠さない。
尖閣の次は,那覇,グアム,ハワイ,そしてカリフォルニアとなるからだ。

日本も強い決意とともに尖閣周辺の法整備を進め,
警備体制を強化してくるだろう。

そうなれば,紛争は抑止される。
しかし,紛争の代わりに中国がとる手段は,外野で騒ぎ立てることだ。

中国人同士が喧嘩すると,まずは野次馬に向かって,
自分の正当性を大声で訴えることから始まるという。
国も同じで,中国は世界中で自分の正当性を訴え続けている。

何しろ華人は世界中くまなく,大量に居る。
だいたい,マスコミ人というのは赤っぽい人が多い。
アメリカのNYタイムスとかワシントン・ポストなんてのは,
日本の朝日・毎日新聞だ。

そこに華人が入り込んでいく。
中国よりの記事が世界中にばら撒かれるわけだ。


これにアピールの不得意な日本がどう対抗していくか。
外堀を埋められては,いかに日本が正論をぶつけようとも,
決定的に不利になる。

基本的に外国人は日本の領土問題などに興味はないのだ。
いや,日本人でさえ領土問題に興味をもたない人は多い。
中には,尖閣は中国のものですよ,としたり顔でいう人も出てくる。


経済的な交流

確かに,日経や財界が中国寄り発言をずっとしてきた。
それに騙されて中国へ工場を作ったとしても,
それは自己責任と言えるものである。

2005年に一度警報(反日暴動)が出されている。
その後人件費も上がり,再度の反日騒動も起こされた。
今後の中国進出は,一層の自己責任と覚悟することになる。

だからといって,
中国の日本企業や日本人の生命・財産を軽んじるわけにもいかない。
政府としては自己責任と切って捨てるわけにはいかないだろう。

日中の経済摩擦はおそらく中国に分が悪いとは思うが,
それでも日本が傷を受けるのも間違いない。

対立は穏便に,と願う人が多いのは当然であろう。
どうしても,玉虫色の解決が求められてくる。
安倍政権が中国との関係改善を模索するのは自然であるし,
当然,すべきことである。

安倍政権で尖閣を中心とした法整備や警戒態勢は強化されるだろう。
しかし,中国の退路を断つような,
つまり,中国が軍事的解決に出ざるを得ない様な施策は行えない。

それが何かは私にはわからないが,
尖閣に明らかなランドマークをつけることは,できないかもしれない。
例えば,港湾施設を作るとか,自衛隊を駐屯させるとか,である。



宣伝戦

尖閣では,日米と中国がどこかで均衡点を作る。
見せかけの平穏がやってくるのだ。
その裏で行われるのは,広報・宣伝戦だ。

日本は如何に苦手な広報・宣伝戦活動をしていくのか。

活動の最前線は外務大臣の役割になる。
私の知る限りで適任者は,麻生氏しかいない。

麻生氏は財務大臣にも適任であるが,
財務大臣は他にも適任者がいる。
例えば,財務省・大蔵省出身の伊吹文明氏や山本幸三氏といったところだ。

麻生1.jpg麻生2.jpg麻生3.jpg

上記画像をご覧頂きたい。
プーチンに相手に馴れ馴れしい素振りを見せられるのは,
相当な芸風である。
こんな芸当ができるのは麻生氏か小泉元首相しかいない。
写真一発で世界に日本の好感度を発信できる。

麻生氏は,かなりの金持ちで家柄も素晴らしく,
天皇の親戚にあたる。
元日本の首相であり,オリンピック出場経験もある。
日本でも有数のセレブだ。

発音は悪いが英語ペラペラ,
2009年の自民党バッシングのひどい時でも,
顔色替えずに職務を遂行していった肝の太さも持ち合わせている。
笑顔の下で腹を殴りつけるような芸当もできる。

これ以上の人材を私は思いつくことができない。
世界的に見ても,かなり格の高い人である。
麻生氏に外務大臣に就任してもらい,
【自由と繁栄の弧】戦略を推進して欲しい。

これは,中国が相当嫌がる考えだ。
【自由と繁栄の弧】では,
自由、民主主義、基本的人権、法の支配、市場経済
といった価値観を共有する。

中国にはいずれも存在しない価値観だ。
中国が世界的に異質な存在であることが浮き彫りになり,
かつ,中国には打つ手がない。

翻って,中国の友人を眺めれば,
北朝鮮,パキスタン,イラン,シリア,(多分ロシア)である。
どう見ても,世界の嫌われ者国家ばかりだ。
  ※プーチンはアメリカ嫌いだが,それでも親中国かどうかはよくわからない。
   ロシアは中国の人口圧力に対しても,相当な警戒心を持っている。

自由と繁栄の弧.jpg


喫緊の課題は,デフレ対策であるが,
対中国問題は,領土問題に関わる。
つまり,経済問題よりもレベルが上。
しかも,今後ずっと中国問題で日本は悩まされていくだろう。

安倍人事で,外務大臣に誰がなるのかは,
かなりの注目人事なのである。

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2012年12月18日

政権交代

自民党294+みんな18+維新54=366/480
保守派の歴史的な勝利に終わった今回の選挙。
(保守派:改憲賛成政党)

左翼勢力・小沢陣営も壊滅状態となったことは慶賀であった。
左派右派という対立軸はもう古い。
また,小沢氏のような古いタイプの政治家も現代に合わない。

見渡すと,随分と政治家の世代交代が進んでいる。
国政は50代が中心になってきたようだ。
安倍氏が58歳,野田氏が55歳,
また,50歳前後には将来性のありそうな政治家がかなりいる。
以前の風景とは少し違う感じだ。



今回の選挙には,改憲よりも大きな焦点があった。
【デフレ対策】である。
デフレ対策には概ね2つのグループに別れる。

  財政出動VS規制緩和

である。
特に大事なポイントは,【財政出動】の是非であろう。
この対立は,政党間の違いもあるが,各政治家にもよる。
自民党がすべて財政出動に賛成しているわけではないし,
民主党にも財政出動賛成派がいる。

規制緩和派はデフレの時代には合わないが,
増税・財政再建とセットで規制緩和を主張している人が多い。
財政出動と財政再建は永遠のテーマであり,
今後も焦点となる局面がくるだろう。



上記以外にも,もう一つ大切なポイントがある。
周回遅れのマスコミだ。

右派左派の対立軸はもう古い。
しかし,どうもマスコミはまだこの対立軸にこだわっている人が多い。
しかも,相当な勉強不足が多い。
だから,こんな間違いを平気で犯して恥じることがない。

週刊朝日.jpg

hatoyamanikkei.jpg


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週刊朝日はともかく,日経ビジネスもエコノミスト(毎日新聞系)も
ビジネス誌でこの体たらくだ。

そういえば,日経ではこんな記事が載った。
  政権交代と中国リスク 企業に「パナソニックの教訓」日経
  (有料版。無料登録もできる。
   ググれば,記事をそのまま載せてる不届きサイトも見つかる)

散々,中国進出を煽っていおいての手のひら返し。
まあ,日経を参考にするような企業経営者はそんなにいないと思うが。



さて,2009年の選挙では,民主党はこんなんだった。
ULTRA-thumbnail2.jpg


しかし,実際はこうだったと(笑
uruc060-thumbnail2.jpg


これは,私の以前の投稿記事から。
自民党にお灸を据えるつもりが,
自分たちがお灸をすえられてしまったのだ。

この投稿時までは,私も割りと軽い気持で民主党を眺めていたのだが,
口蹄疫騒動で顔面蒼白になった。

あの騒動の最中に,責任者の赤松は外遊に行ってしまうし,
バックアップをまかされた人たちにも動いた形跡がない。
なんという無責任な人たちなんだろう。
民主党には,国民の生命・財産を守る気持も能力もない。
それを実感して以来,私のブログの調子が変わった。

  ※赤松は民主党王国愛知出身だが,今回の小選挙では落選。
   なんとか愛知県民の良心を見せてくれて,ホッとしている。

   ただし,赤松は比例復活。
   比例復活(ゾンビ議員)には,海江田,原口,管,辻元各氏がいる。
   管なんかたいしたもんだよね。あの批判の嵐の中でも,
   【「また政権を」】とか宣っているらしい。
   あれは精神力の強さなのか,鈍感力の強さ故なのか。
   菅直人「最も無責任なのは・・・」 聴衆「お前だぁー」

   ※民主党にも将来性のありそうな議員がいる。


今後,マスコミ必死の安倍パッシングが繰り広げられる。
財務省の抵抗も凄いだろう。
その中で,財政出動や対中国案件をこなしていくことになる。

とりあえずは,財政出動で景気のテコ入れをして,
来年の参議院選挙を迎えることになろう。


願わくば,小泉政権のような長期安定政権になるように。


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posted by DEBUO at 10:33 | 安倍政権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月15日

経済政策

民生活力

今度の選挙の経済的な焦点は,『デフレ脱却』。
そのための政策は2つに別れる。

  規制緩和・構造改革
  VS
  財政出動・金融緩和

ポイントは,個々の政策は単独で行われても効果が薄いばかりか,
マイナスになることもある,ということだ。

  金融緩和だけ 金融市場が歪む
  財政出動だけ 財政が歪む,短期的効果
  構造改革だけ デフレや格差が進む,長期的効果


デフレの時代であるから,規制緩和や構造改革には注意が必要だ。
しかし,金融緩和や財政出動は市場活性のきっかけづくりであって,
いつまでも公共事業に頼るわけにはいかない。
(それでも,2〜3年のブーストでは逆効果になる恐れがある。)

より持続的な発展をするためには,
国は規制緩和・構造改革の用意をする必要がある。

そして,成長路線に乗ったのであれば,
金融を引き締め,公共事業は抑制する。
その反面,増税・規制緩和・構造改革を実施し,
健全財政と市場の活性化を図ることになる。

しかし,財政出動も規制緩和も構造改革も
最終目的は同じである。
市場の活性化は,人々が将来に夢をみることができるか
にかかっている。

  若者は給料が上がり,
  女性が安心して子供が産める環境があり,
  年寄りは老後の平穏を祈り,
  企業には利潤を生む市場が開け,

そういう社会であれば,おのずと人々は前向きになろう,
というものだ。

モチベーションの向上こそが,日本再生の鍵になるのだ。
政府の役割は,その環境づくりにすぎない。
民生活力こそが,日本再生には求められるのである。

しかし,これだけ活力の下がっている現在,
政府の役割は非常に大きい。


自縄自縛の20年

民生活力が下がっている原因の一つには,
自縄自縛に陥っている,という面がある。

規制緩和や構造改革を叫ぶ人たちは
インフレ・デフレ関係なく,それらを主張しているように見える。
或いはTPPも同じだと思うが,
それらが支持を集めるのは,日本の閉塞感故である。

日本という国は,決して前進しないわけではないが,
その歩みは非常に遅い。
何しろ,コンセンサス重視のお国柄だから,
四方八方に目を配り,ようやくGOサインを出す。
(ただしGOサインが出たら,日本は迅速である。)


ところが,バブル崩壊後は自縄自縛と思えるような物言いが
日本を覆い尽くしている。
 
  公共事業はダメ
  財政再建が最優先
  消費税増税に政治生命をかける
  CO2削減は先進国の努め
  原子炉は悪・・・

それぞれには言い分というものがあろう。
しかし,ここで私が申し上げたいのは,
果たして,それらに対して【理性的に】判断できているか,ということだ。
判断が,感情的,刹那的,扇情的ではないのか,ということだ。


例えば,原子炉。


原子力には何かダークな面がつきまとうように見えるのは確かである。
では,火力なら? 燃料費が嵩む。CO2の排出量が増える。
    水力なら? 環境破壊だ。箱物行政だ。
    エコなら? 問題外。

日本のエネルギー政策をどう考えるのか。
それには,長期的な展望が必要となるのだ。
短期的にどうこう,というものではない。

しかし,民主党は原子炉をすべてストップさせてしまった。
その判断は単なるポピュリズムなのではないのか。
そのため輸入天然ガスの量が増え,貿易赤字の原因の一端となり,
電力不足に悩まされ,電気料金値上げで日本経済はますます消沈する。

こんな噂まである。
  原発を停止したというウソ 

この話の裏付けを私はとることができない。
何しろ,核関連には流言飛語が多いからだ。


だが,次の話は確かだ。
  東京・仙台の大気中の放射性物質、ソウルの半分 中央日報
ソウルだけではない,韓国全体の放射線量は日本よりも明らかに多い。
この話を裏付けるデータは,ネットでいくらでも出てくる。

福島原発周辺とソウルの放射線量は同程度である。
というよりも,世界的にみて,日本の放射線量は低い。
  全国放射線量マップ
  世界放射線量マップ


日本よりも放射線量の多い場所に住む人々が,
放射線にやられている,という話は聞かない。

福島でも,果たして健康被害があるのかどうか。
【大量の】放射線を浴びると,非常にまずい,
ということははっきりしている。
だが,その基準となると随分と曖昧だ。

適度な放射線量は人体にいい,という学者もいる。
そういう話を聞くと,頭から否定する人が大勢でてくる。
こういう人たちは,感情的な判断をしている可能性が強い。
原発=怖い,という判断が真っ先に来ていて,理性的な判断ができない。
少なくとも,私にはそう思える。

過剰に反応しすぎて,幽霊話と同じになっている。
見えないものに,いたずらに怯えているのだ。
狂牛病とか,食品に対する過剰な反応とかに似ている。


感情的な人々

こういう感情的な判断は,世の中にうんざりするほど存在する。
私は以前,こういう投稿をしたことがある。
  あなたの民主党度,測定します その2
下記の項目について,YESの多いほど,
民主党度が高い,というわけだ。

  【チェックしてみてください】

  □官僚には鉄槌を下すべきだ。
  □公務員は削減すべきだ。

  □日本はデフォルトする。
  □日本はハイパーインフレを起こす。
  □健全財政やむなし。
  □公共事業には大反対。

  □日本の景気は外需頼みだ。
  □中国は日本経済の生命線だ。
  □日本はハゲタカ型経済になって格差社会になった。

  □CO2温暖化対策は一刻の猶予もない。

  □日本はアメリカの犬だ。
  □検察はアメリカの下僕だ。
  □世界はユダヤが支配する

  □日本は犯罪率が上昇,凶悪化している
  □税金を払っているのに選挙権がないのはおかしい。

  □沖縄の人がかわいそうだ。
  □郵政民営化で取り残された田舎のおばあちゃんがかわいそうだ。

  □日本は今後20年,チェルノブイリになる
  □復興税(消費税)やむなし。
  □TPPやむなし。

ポイントは,ちゃんと理性的な判断ができているか,
というところにある。
もっといえば,マスコミや根拠のない常識に冒されていないか
という点にある。

マルの多い方は,周りの影響を受けやすい人かもしれない。
自分の意見を持っているように見えて,
実は,マスコミの論調そのまま,というタイプだ。
マスコミ報道に乗せられて,
民主党に投票してしまうようなタイプである。


マスコミや根拠のない常識の多くが,日本を自縄自縛にしてきた。
夢を語らなくてはならないどころか,
夢をみることをあきらめさせるような,そういう風潮が,
ここ20年ほど続いてきた。

今回の選挙は,日本人が夢をみることができるのか,
大きな分岐点になると思う。
財政出動,公共事業,
今まで否定的に思われていたこれら問題点が,
真っ向から選挙焦点になっている。

日本をけなすことに一生懸命のマスコミや
日本ダメダメ論に支配された日本人たちを蹴散らす,
そういう選挙結果になってほしいものである。


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2012年12月13日

TPP 日米FTAじゃダメなのか?

TPPについては,以下のような批判がある。

  ◆TPPの話し合いは既に2年に及ぶ。
  途中参加の日本は置いてけぼりをくらうことになる。
  ◆参加国は多く,
  しかも,全ての国が日本への輸出を狙っている。
  つまり,日本は交渉面で不利。

  ◆実質的には,TPPの市場は日米の二カ国しか無い。
  GDPの90%を占めるからだ。
  ◆日本にとっては旨みのある市場はアメリカだけである。
  せいぜい,豪州。
  ◆工業製品の関税はゼロであるか,非常に低い。
  ※自動車関税,日本は0,アメリカは2.5%
  つまり,工業製品にはTPPのメリットが少ない。
  為替変動でどうともなるような数字だ。

  ◆アメリカが狙うのは,第一に金融業。
   日本の莫大な個人金融資産を狙ってくる。
  ◆日本の動脈が外資に占拠されたらどうなるのか。
   また,欧米の金融がリーマン・ショック後の世界を生んだのだが,
   その反省をどう活かすのか。

  ◆農産物については,アメリカに経済的な旨みはあまりないかもしれない。
  ◆しかし,日本の食料安全保障が脅かされるかもしれない。

  ◆TPPは構造改革・規制緩和路線である。
  デフレの時代になぜそんな取り組みを進めるのか。
  ・・・等々

もっともな批判だ。
対して,推進派の意見はイメージがしにくい。
『平成の開国だ』などと言われても,漠然としている。

  ※TPP参加国の関税について 資料


当初,TPPはさほど注目される取り組みではなかったと思う。
アメリカには既にNAFTAがあり,
TPP参加国の顔ぶれ(市場が小さい)を見れば,
アメリカに経済的メリットもデメリットも少なかったように思える。

TPPを打ち出した狙いは,オバマの実績作りか,
経済的というよりも,政治的な枠組みづくりのためか。
つまり,環太平洋を親米に染め上げるためか。


ところか,日本がTPP参加を検討,となって,
TPPは大幅に注目を集めることとなった。

省庁の報告では,(EPAに関する各種試算 総務省
GDPを2.5兆円ほど押し上げるという。
この数字は大部分がアメリカとの取引で得られるのだが,
アメリカへの貿易が増えれば,円高になる。
それが計算に入っていないようだ。

また,農業はかなりの打撃を受けるだろう。
金融業や他のサービス産業はかなりの変革を強いられるだろう。
特に,金融業はアメリカの強力な企業が参入してくる。

金融は経済の動脈であるが,それを外資に乗っ取られるとすると,
韓国のような経済植民地の憂き目にあうかもしれない。

そう考えると,日本に経済的メリットがあるのかどうか疑問である。


財界や一部政治家,官僚はTPPに熱狂しているようだ。
あるのかどうかわからない経済的メリットに目がくらまされているのか。
それとも,新自由主義的発想が充満しているのか。

日本がTPPに参加するとなると,
色めき立つのが多国籍企業だ。
猛烈なプッシュがあるのは充分予想される。

或いは,政治的な思惑からTPPを推進しようとしているのか。
その場合は,明らかにVS中国だ。


仮に,官僚の試算通りにTPPでGDPがアップするとしよう。
農業や金融なども前向きに考えたとしよう。

しかし,TPP交渉が妥結するまでに何年もかかるんじゃないのか。
妥結しても韓国のような屈辱的な内容になるんじゃないのか。

日米FTAの方が交渉が楽だろうし,
TPPよりも納得のいく交渉ができるだろう。
経済的メリットも,TPPとさして変わらないと思う。

なぜ,日米FTAではなく,TPPなのか。



安倍氏は,実質的にTPP反対であるが,
彼が反対せずとも,TPPには無理がありすぎる。



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2012年12月12日

TPP グローバリズム

交通機関が発達し,ネットが張り巡らされている現代,
黙っていても,グローバリズムは進んでいく。

だが,ここ数年,明らかな反グローバリズム運動も目に付く。
WTOの会議なんかをやると,必ずと言っていいほど,
反対デモがくり広げられる。

デモのやり玉になっているグローバリズムは,
主に多国籍企業の活動をさすと思う。
市場主義,新自由主義経済の弊害が問われ始めているのだ。


実例を見ていこう。

ユーロ

ユーロはグローバリズムと共にブロック化でもある。
欧米の日米に対する焦りがユーロを生んだ。

この壮大な実験は,成功からはほど遠い。
根本的な原因はグローバリズムにあるというよりは,
ユーロ立ち上げの拙速さにある。

しかし,域内において南欧と北欧の経済格差は,
まさしくグローバリズムの負の面と言えよう。


リーマン・ショック

金融業はグローバリズムの最たるものである。
特にネットの発達とともに,
瞬時にして大量の資金が国境間を移動する。

だが,グローバリズムの最先端だった金融業は,
リーマン・ショックにより世界経済を混乱に陥れた。

教訓は,人は規制がかからないと,
モラルハザードを起こすところまでとことん行く,
ということだ。
抑えが効かないのだ。

例えば,デリバティブ商品は,
末端になればなるほど何を担保にしているのか,
そもそも担保があるのかどうかもわからない状態であったという。
だが,それに気づいた時にはもう手遅れだった。


NAFTA

NAFTAは北米自由貿易協定で,
調印国は,カナダ,USA,メキシコ。
流れ的には,TPPは拡大NAFTAと呼べるものだと思う。
NAFTAは何をもたらしたか。

メキシコの場合


アメリカから大量に工場が移転してきた。
貿易もGDPも増加した。

しかし,メキシコの労働者は安い賃金に甘んじ,
利益は起業家が取るため,ますます経済格差が広がった。
メキシコの農産物は,アメリカの安い農産物に追いやられ,
元々貧しい農村がますます貧困にあえぐようになった。
UNDP(国連開発計画)は『人間開発報告書2005』により。

ちなみに,NAFTA調印は1992年,
その2年後にメキシコで通貨危機が起こる。

アメリカの場合

工場がメキシコに流出した結果,
アメリカの工業は衰退,失業者が増加した。
メキシコとの効率化競争のため,労働者の賃金は上がらない。
能力のある人は収入が莫大に増えるため,
アメリカは世界有数の格差社会になった。

NAFTA調印後,メキシコ人がアメリカに大量に移民し続けている。
毎年数十万から100万人程度のメキシコ人が流入してくるという。
多くは,不法移民だ。

現状でも英語の通じないアメリカ人は多く,
将来,アメリカはヒスパニックの国になる,という予測もある。

結局,NAFTAで儲かったのは起業家で,
損をしたのは労働者ではないのか?
そういう憤りがアメリカにはある。


韓国

韓国がグローバリズムの津波にさらわれるようになったのは,
1997年のアジア通貨危機の時である。
主要銀行は一行を除き,外資が支配することになった。
大企業も株の過半数を外資が占めることになった。
韓国は外資の植民地化が進んだのである。

その結果どうなったか。
  アメリカ並の経済格差 参考
  物価高 参考
  国も地方も企業も個人も借金まるけ  地方 企業 個人
  高い失業率,推定13% 参考
  自営業者率,自己破産率は日本の3倍 参考
  激烈な受験戦争と就職戦線,貧相な年金
  高齢者貧困率が45.1%でOECDダントツ最下位 参考

こうやってニュースを並び立てていくだけで,
韓国の経済状況の厳しさがわかるというものだ。
当然のように,韓国の社会不安も広がっている。

  日本よりも低い出産率 参考
  OECD1位の自殺率 参考
  隣近騒乱罪:日本の1878倍 参考
  強姦率 日本の40倍以上 参考
  子供の精神障害者率 30% 参考

韓国社会は破綻している。そういっても過言ではない。
こんな状況であるにも関わらず,
イ・ミョンバクは,アメリカと韓米FTAを結んだ。
国の主権を侵害するような内容も含まれており,
韓国の将来に一層の懸念を投げかけている。



グローバリズムの功罪

グローバリズムには功罪両面がある。

ネットや交通機関の発達で,気軽に世界中の人々が交流する。
世界中の人々がコカ・コーラを飲み,SUSHIを食べる。
経済関係も複雑化するため,大規模紛争が起こりにくい。

つまり,グローバリズムは世界にかつてない平和をもたらしている。
これは,グローバリズムの『功』の面だ。


しかし,このところ批判されるグローバリズムは,
具体的には,多国籍企業への批判であり,
市場主義とか新自由主義とか呼ばれるものへの批判である。

批判の経済的な論点を絞り込めば,
おそらく【経済格差】に行き着くと思う。

強者は(場合によっては不当に)利益を積み重ね,
弱者は路頭に迷い日々の糧にも困り果てる。
そのような社会は,大昔から不安定になりがちだ。


大事なことは,
グローバリムと鎖国の間のどこかに着地点がある,ということだ。
極端な市場経済は,国を荒廃させる。
しかし,閉鎖社会は北朝鮮になる。

管元首相は,TPPについて『平成の開国だ』と言った。
TPPについて,彼が理解していたとは思われない。
というよりも,TPPが何であるか理解している人は,
現状においても,非常に少ない。

それだからこそ,『開国だ』の一言で進めていい話ではない。
そもそも,日本はかなりの程度,国をオープンにしている。
閉鎖的であるのは,それなりの理由があるからだ。

  米 食料安全保障
  金融 リーマン・ショックを見よ
  人材 欧州で移民がどういう影響を与えているか


グローバリズムと鎖国の間のどこかに,着地点がある。
一方的なグローバリズム礼賛はバランスを欠く恐れがある。
TPP(或いはFTA)を考えるのに,まずそこを念頭にすることが必要だろう。


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2012年12月11日

中国 VS 日米(東南アジア,インド,豪州)

安倍氏の『防衛軍』,『集団的自衛権』発言の念頭には,
中国がある。
それは,日本VS中国という図式ではなく,
中国VS周辺諸国(+USA)という構図の中で語られているものである。

再掲もあるが,中国とはどういう国か,図で説明してみた。


中国は,19世紀的帝国主義国家。

中国の植民地の広さ。こんな国は他にはない。

中国領土.jpg


中国は戦争好き

大戦後,中国は周辺諸国と紛争を起こしまくっている。
中国.jpg


中国の東アジア戦略

第一列島線まで,中国の影響力を拡大したい。
その次は,第二列島線まで拡大する。
そして,中国の最大の敵であるアメリカを押し込め,
太平洋の真ん中でアメリカと対峙したい。
(本土からできる限り遠くで対峙したい)

中国戦略ライン2.jpg

中国の第一列島線は,日本のシーレーンと重なる。
日本のシーレーンとアメリカの東アジア前線も重なる。
つまり,日本のシーレーンに沿って,
大陸勢力である中国と海洋勢力である日米が対峙しあっている。


中国シーレーンと『真珠の首飾り』戦略

東アジアだけではない。
中国のシーレーンを守るために,南アジアでもプレゼンスを拡大中。

b0015356_22194911.jpg

真珠の首飾りと言われる所以は,中国の拠点がインドを囲む形になるからだ。
また,パキスタンとミャンマーなどでは,中国資本により,
中国へのパイプラインや道路が建設されつつある。

中国港湾.jpg


インドの『ダイヤのネックレス』

『真珠の首飾り』に対抗して,インドは『ダイヤのネックレス』作戦を展開中。
東南アジア諸国と連帯を深めることで,中国に対抗しようというもの。

ダイヤのネックレス.jpg

もちろん,インドはアメリカや日本とも連携を深めつつある。


アメリカの東アジア戦略

米軍東アジア戦略.jpg

米軍は,軸足を東アジアに移しつつある。
拠点となるのは,沖縄,グアム,ダーウィンのトライアングル。

ASEANのうち,明らかに親中なのはカンボジア。
ミャンマーは親中であったが,民主化して以来,欧米への接近を見せている。

ASEANが難しいのは,経済的に中国とも結びつきが強いことである。
米日を引き入れて中国のカウンターとし,
なおかつ,自国経済その他が荒らされなければ,と考えているだろう。


日本の対中国戦略の要 沖縄


オスプレイの行動半径
オスプレイ.jpg


改めて思うが,中国の外交は破綻寸前である。
敵を作らないのは非常に重要であるが,
中国は敵に囲まれてしまっている。

しかも,敵を作ったのは,中国自身。
中国は本当に外交が下手だ。
というよりも,民度の低さが外交に表れている,
というべきか。

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2012年12月10日

日本の外交政策 軍備2

9条のくびきから開放され始めている日本

私が学生だった70年代,自衛隊は悪だった。
みんな,ナチュラルにそう考えていた。
9条改正と口に出そうものなら,全方位からフルボッコにされた。
それは90年代まで続く。

歴史が転換し始めたのは,
北朝鮮のミサイル発射事件と不審船事件だろう。
ミサイル発射事件の時は国会全議員の賛成をもって,
北朝鮮非難決議が成立した。

さらに,北朝鮮拉致事件を経て,尖閣騒動で決定的になる。


日本人は長らく,戦争から目をそらし続けてきた。
9条の存在が,その言い訳になった。
しかし21世紀になり,戦争に対する過剰な反省が薄れてきた。
ようやく戦争に正体できる心のゆとりが出てきたのだろう。

近隣諸国の非道な振る舞いを目の当たりにして,
日本人は明らかに変化してきた。
15年前までは,核を公の場で議論することができなかった。
しかし,今ではそうしたタブーがどんどんなくなってきている。


民主党の変化ー日米同盟修復


一般的に民主党政権は,媚中だと思われている。
ポッポや小沢氏の存在はそれを証明する。

しかし,私はポッポ政権末期から,
少なくとも軍事的には親米路線を回復してきた,と考えている。
私がポッポについて初めて評価したのが,次の一件。
  半島,有事?ポッポが仕事をした!
  韓国軍と物品役務を相互提供 首相、李大統領に提案へ

上記は,ポッポの親韓とアメリカの思惑が一致しただけかもしれない。
しかし,その後の民主党の取り組みは,少なくとも軍事的にはアメリカ寄り,
反中であった。
  自衛隊 米テニアンに駐留=南西諸島防衛で共同演習−政府検討
  ※ただし,駐留するのは管理部門
  ※フィリピン駐留という噂も
  武器輸出三原則の緩和、正式決定 国際共同開発を容認
  自衛隊、東南アジア諸国支援…来年度から(読売N)

まだいろいろとあるだろうが,
これらの事項は,日米同盟の関係回復,
或いはアメリカを背景とした東アジアの関係強化を示している。
もっと言えば,軍事的には中国の囲い込みを進めている。


安倍氏の集団的自衛権・防衛軍


自衛隊は軍隊である。
世界的に有数の能力を持つ軍隊とみなされている。
防衛軍は,より現実に即した名称である。
前提としては憲法改正が必要となる。

集団的自衛権は,認められて当然であろう。
沖縄沖で米中の軍事衝突があったとしよう。
自衛隊の目の前で米軍艦艇が攻撃を受けている。
しかし,自衛隊は助けることができない。

おかしすぎる。
仮にこんな事件が起きたとしたら,
アメリカに感情的なしこりが残るであろう。

東南アジア方面でのプレゼンス強化も必要だ。
東南アジアは日本の生命線である。
経済的にもそうであるが,
東南アジア海域は日本のシーレーンである。
ここを中国に抑えられると,日本の国益は思いっきり損なわれる。

東南アジアも日本の自衛隊を歓迎している。
  ※東南アジアの殆どの人に日本軍への過剰な反感はない(華僑除)。
    日本の軍事的強化「歓迎」―比外相
東南アジアは,経済的に中国と関係が深いが,
軍事的には,日米が中国を抑えてくれることを望んでいる。

当然の反応だろうと思う。
日本であれアメリカであれ中国であれ,
他国が我が物顔でのさばることはどこの国でも嫌だろう。

東南アジア友好と自衛隊の増強はむしろ補強しあう関係になる。


自衛隊プレゼンス拡大の第一の目的は何か。
日本及び東南アジアでの紛争抑止である。
中国と戦争をするためではない。

その議論は,核と同じだ。
核は実際には使用できない。
核は軍事的な存在ではない。
政治的な抑止力,及び駆け引きとして使われる。


9条は戦争を促進させる

戦争が不経済だけでなく,精神に多大な負担を与えることは,
世界中の人が理解している。
だから,誰しもが戦争はなくなってほしいと考える。

だからといって,『9条』や『無防備都市』のような方法は,
あまりにも現実離れしている。
むしろ,『9条』は戦争を促進させる。

自衛隊や日米安保がなかったら。

とっくの昔に,周辺諸国が日本に進軍したであろう。
韓国でさえも,朝鮮戦争の直前に,
戦後のどさくさに紛れて日本に侵攻しようとしていたぐらいだ。

もっとも,朝鮮人は弱いものには大変強いが,
日本に進行しようと釜山に軍を集め,逆に北朝鮮の侵攻を許してしまった。


戦争を抑止するためには,
理性とともに,武力も必要なのである。
武力がイーブンになって初めて,相手方も交渉のテーブルにつく。

そんな当たり前のことを,日本人は長らく忘れていた。
というよりも,その当たり前のことに正対する勇気がなかったのであろう。
それだけ,先の大戦が日本人に及ぼした心の闇は深かったというべきだ。

しかし,日本人は本来,非常に現実的な国民である。
北朝鮮や中国のアクションに対して,
あっという間に世論が反転しつつある。

90年代には考えられないような世相の変化だ。
もちろん,正しい変化だ。

繰り返すが,平和を維持するためには,軍備が必要だ。
9条は戦争を促進させる。
軍備はどんどんエスカレートするかもしれない。
それは,交渉による。

しかしエスカレートが怖いからといって,
こちらが一方的に軍備を削減していけば,
相手に間違ったメッセージを送ることになる。

中国は,21世紀の国ではない。
19世紀から進化しない,というよりも,太古から進化しない,
恐竜のような存在なのだ。

軍備増強と交渉(軍備削減等)はバランスよく進めるべきであり,
一方に偏れば,無防備都市になり侵略を受け,
一方に偏れば,侵略戦争大好きになる。
それではいけない。
平和維持のためには大変な努力が必要とともに,
バランスを欠いた施策は,平和を壊すもととなる。


ところで,日本が侵略戦争を始めるかも,
という声もある。
主に左脳からだが。

現在の世界は,侵略戦争を許さない。
許さないし,侵略戦争は割りに合わない。
経済的にも,精神的にも。

現在の世界は,戦争にかわるもので競い合っている。
経済戦争は,現代的に洗練された代理戦争なのだ。


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2012年12月08日

日本の外交政策 軍備1

軍備は当然,備えられるべきもの

泥棒がいれば人は警備を厳重にする。
予防措置をしても泥棒が入ってくるようならば,
なんらかの処置,例えば警備員を雇う。

泥棒が武器を携帯している可能性が強ければ,
警備員は武装する。
フィリピンでは,それなりの店舗であれば必ず警備員がいる。
彼らは拳銃やショットガンをぶら下げている。


戦後間もなく,日本では在日朝鮮人(三国人)が大暴れしていた。
朝鮮進駐軍として,日本各地において暴行,婦女暴行,略奪,
警察署の襲撃,土地・建物の不法占拠,鉄道の不法乗車等,
横暴の限りを尽くした。

驚くのは,朝鮮人による警察署襲撃事件だ。
それも,何回も発生した。

  朝鮮人と警察署襲撃事件

警察力が落ちれば,終戦直後の朝鮮人のように狼藉の限りをつくす。
対抗するのに,米軍を動員したこともあった。
或いは,ヤクザを必要とした(山口組はそれでのし上がった)。

これが現実というものであろう。
世の中には,無防備都市宣言という運動がある。
頭にウジが湧いているというべきである。


個人であれば,警備員を雇う。
或いは,警察に応援を頼む。
国であれば,それは軍隊の役目となる。

時々,個人と国とは違う,という人がいるが,
どう違うのか。
個人の雇う警備員,警察と軍隊とはどう違うのか。

コスタリカには軍隊が無いという。
ところが,コスタリカの警察は軍隊なみの装備を誇る。
日本は軍隊の保有を禁じている。
ところが,自衛隊は世界有数の軍事組織だ。
スイスは永世中立を謳っている。
ところが,国民皆兵を国是とし焦土作戦も厭わない。
これが現実だ。


9条信仰は現実逃避


アメリカは戦後,日本に9条を押し付けた。
アメリカの真の意図は,日本に対する嫌がらせである。

軍隊のない国は国として存続できない。
そんなことは,歴史を紐解けばすぐにわかる。

アメリカは建国以来200年ちょっとしか経っていないが,
その間,ずっと戦いの歴史であった。
『力』がなければ,今のアメリカは存在し得ない。
そのことをアメリカはよく知っている。
アメリカにとって,銃とか軍隊というのは,
無くてはならないものなのだ。

そのアメリカが,日本の軍隊を取り上げた。
日本は国として存続するな。という意味である。
9条は理想論として日本に押し付けたと言うよりも,
日本に対する懲罰的憲法が9条なのである。


軍備を持つことは国として当たり前のことである。
しかし,日本は敗戦のショックにより軍隊に忌避感が蔓延していた。
日本人は9条を信仰として捉えることになった。

日本は戦後,長らく戦争にまきこまれなかった。
それを9条のお陰,という人がいる。
日本が近隣諸国から侵略を受けなかったのは,
アメリカの核の傘に守られていたからである。
9条が日本の平和をもたらしたのではない。

自衛隊がなく,日米安保もなかったら。

間違いなく,日本は近隣諸国の狩場となった。
ソ連,中国はいうに及ばず,
両朝鮮でさえも,日本に侵攻したであろう。
実際,朝鮮戦争のきっかけは,
イスンマンが日本に侵攻しようとしたことだ。



つづく

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2012年12月06日

日本の外交政策

『金は天下のまわりもの』シリーズ1〜8で
安倍政権の経済政策を見てきた。
今回は,外交政策について私見を述べたいと思う。

日本の外交政策の基本は単純だ。
二択しかない。

  海洋勢力側につくか。(親米)
  大陸勢力につくか。(親中)


スイスのような中立国は現実的ではない。
フラッグを立てなければ,両陣営から真っ先に攻撃される。

或いは,ノムヒョンのように両陣営を結ぶ架け橋になる,
というのも(バランサー発言),全くの夢想である。
手打ちを取り持つことができるのは,
それなりの力を持つことが必要だ。

ヤクザの世界ならば,老舗とか強力な武闘派とか,
誰もが認めるような人物とか,
周りに強い影響力を与えることができる人が,
間に入る。

チンピラが間に入っても,誰も見向きもしないし,
馬鹿にされた,と怒る人も出てくる。
ノムヒョンが米中を取り持つ,と言ったのは,
全くのお笑いだったわけだ。


日本はもちろん,親米

日本は,アメリカと組むべき,と言うと,
必ず『アメリカのポチ』と批判する人が出てくる。
愚かな脊髄反射と呼ぶべきか。

アメリカでさえも,単独では生きていけない。
モンロー主義は,100年前に終わったのだ。
確かに,日本は米債を買い,米軍に駐留してもらっている。
しかし,アメリカから見れば,日本は米債購入でアメリカを支え,
日本に米軍を駐留できるお陰で,アメリカの世界戦略が成り立つ。

或いは,日本の技術力がなければ,
アメリカの軍事レベルを維持できない。
日本の部品・素材産業は,そういう戦略的な価値がある。

日米はお互い様なのだ。


アメリカだけではない。
台湾,オーストラリア,シンガポール,インド,英国が
積極的なアメリカ陣営・海洋勢力になる。

これらの国の大多数に共通するのは,
自由、民主主義、基本的人権、法の支配、市場経済である。

これを拡大したのが,麻生-安倍氏による,
『自由と繁栄の弧』である。
元々は,アメリカの保守派陣営から提唱されたものだという。

地域的には,
北欧諸国,バルト諸国,中・東欧,中央アジア・コーカサス,中東,
インド亜大陸,東南アジア,北東アジアにつながる地域を
上記価値観で連帯させていこうとするもので,価値観外交ともいう。

【自由と繁栄の弧】
自由と繁栄の弧.jpg

これは,そのまま大陸勢力ー中国とロシア包囲網となる。


民主党の親中政策ー歴史的危機


ところで,民主党は当初,明らかな親中政策をとった。
特に,ポッポの【東アジア構想】と【普天間移転問題】は,
歴史的にも随分と危ない考えであった。

軸をアメリカから中国に移す。
これだけのパラダイムシフトは,
歴史的には,日英同盟の解消,国際連盟脱退ぐらいのインパクトがある。

日本が,アメリカから中国に軸足を移す,というのは,
それぐらいの歴史的大事件なのだ。

中国とはどういう国か。
  自由は制限されている
  一党独裁である。
  基本的人権(笑
  人治国家である。
  市場経済?随分と歪んでいる。

どうやって,日本は価値を共有しようと言うのだろうか。
しかも,中国は未だに19世紀的帝国主義から脱していない。


中国の領土と領土紛争


中国領土.jpg

上図をご覧頂きたい。
中国は確かに広い領土を持つが,
本来の漢民族の土地は,北は万里の長城までである。

チベット,新疆ウイグル,内モンゴルは占領した土地である。
この図には記されていないが,
満州は,本来の中国の土地ではない。

下図は,戦後,中国が起こした/起こしている国境紛争,侵略戦争である。

中国.jpg

全方位紛争だ。
これだけ周囲と揉め事を起こしている国は,他にはソ連/ロシアぐらいか。
アメリカもよく戦争をするが,周囲とではない。


世界の無法者,中国

中国は,世界ルールに従わない。
私の過去の投稿をご覧頂きたい。
  やっぱり,中国とはつきあえねー
  恐るべし,中国の領土主張。さすが,世界のオレ様。
  中国の主権の主張は,国際的にはまったく異端。
  
中国の友人といえば?
ロシア,北朝鮮,パキスタン,カンボジア,イラン,シリア・・・
評判の悪い国が目立つ。

繰り返して恐縮だが,中国とはどういう国か。
  自由は制限されている
  一党独裁である。
  基本的人権(笑
  人治国家である。
  市場経済?随分と歪んでいる。

中国は世界の無法者と称したところで,言い過ぎだとは思えない。
あんまり,近づきたくない国なのだ。
ところが,民主党の初期はせっせと中国参りに忙しかった。

特に,小沢氏。
大訪中団を繰り出して,胡錦濤と握手会をしたと思えば,
天皇を担ぎだして,訪日した習近平の接待にあたらせる。

天皇を貶めてまでも,中国に媚びるその姿。
日本の歴史的危機と言わずしてなんと言おう。



現状において,アメリカか中国か,という議論は成り立たない。
実質的には,アメリカ一択だからだ。

何故か,財界には中国大好きの人たちがいるようだが,
ようやく,中国に見切りをつけ始めている。

嫌中の流れは,このまま継続してもらいたいものだ。


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2012年11月15日

「政権交代が最大の経済政策」

「政権交代が最大の経済政策」

3年前に民主党が掲げたコピーである。
民主党末期になって,
ようやく民主党が嘘つきでないことが証明された(笑

野田首相の解散発言を受けて,円安・株高へ。
次の政権を担うであろう安倍氏が,
日銀改革,金融緩和,財政出動を謳っているからだ。

野田氏の発言の背景として,
解散を延ばしたい民主党幹部(輿石氏)の暗躍に反発したとか,
小沢党に選挙準備期間を与えないためとか,
いろいろな説が流れている。

ただ,少なくとも約束を守った,ということで,
野田氏本人にはプラスのイメージがもたらされているような気がする。

何度かこのブログでも言及してきたが,
私は野田氏を案外まともな政治家だと思っている。
50歳前後には将来を期待される政治家が何人かいるが,
野田氏もその一人だろう。

選挙になれば,民主党は惨敗する。
下手すると,消滅する。
自業自得だし,管・レンポウなど真っ先に落選して欲しいと願う。
しかし,野田氏はまだ若い。
なんとか復活してもらいたいものだ。


さて,本当に選挙になるとして,
その前に抑えておきたいことがある。

2009年衆議院選挙前の,
マスコミの民主党アゲと麻生氏叩きだ。
そして,それに容易に乗せられた人々。
麻生氏が漢字を読み間違えたり,高級バーに通っていただけで,
こっぴどく麻生氏が叩かれたし,それに多くの人々が呼応した。

尋常な光景ではなかった。滑稽でさえあった。
何しろ,リーマン・ショックで世界が大激動してる時だったのだ。
その時に日本では新聞の一面に麻生氏の漢字読み間違いが載る。
まさしく,日本はガラパゴスであった。


hatoyamanikkei.jpg


時として,人は非理性的な行動に走る。
そして,人はそれが非理性的な行動だとは思っていない。
正しい判断をしていると信じ込んでいる。
いや,熱狂が正誤の判断を曇らせている,というべきか。

現状に対する強い不満,スケープゴートの存在,
そしてメシアの如く祭り上げられた民主党。
昔から連綿と続いてきた伝統的な行動であろう。

しかし,盲目的に民主党を祭り上げた代償は,
非常に大きかった。
民主党が反日的政党,という意味以前に,
あれほど底が抜けたような能力の持ち主であったとは。

特にポッポなど,空前絶後の首相だろう。
21世紀中にポッポを上回るようなアレな首相は出現しないだろう。

結局,日本人は自民党にお灸を据える,と考えていたら,
自分たちもきついお灸をすえられてしまったのである。

このブログは私としては3つめの個人ブログである。
このブログをし始めた当初は,ブログに強い関心がなかったのだが,
民主党のお陰で随分と日本の政治に興味が沸いたし,
随分と勉強させてもらった。

そういう意味で民主党には感謝している。
 ※このブログは,おそらくこの記事から本当にスタートした。
  2009年07月26日
  麻生叩きとマスコミの情報操作

posted by DEBUO at 08:49 | 安倍政権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする