2017年05月10日

ムンジェイン当選

今回ほど韓国大統領選挙が日本で注目されたことはなかったかもしれない。
何しろ,アメリカが北朝鮮を攻撃するかも,との情勢下にあるにも関わらず,
韓国では保守派のパククネが弾劾され,
反米・反日・親北・従中へと向かっていたからだ。

結果は前評判通り,ムン・ジェイン氏が次期韓国大統領に選ばれた。
この背景には,韓国人の不満が鬱屈していることがある。
特に若者はヘル朝鮮といわれる現状に我慢ができない。
強い指導者が現れて,韓国の状況が刷新されることを望んでいる。

ムン・ジェインにはそうした苦しい韓国人の期待がのしかかる。
ムン・ジェインならやってくれるだろう,と。

ムンジェイン.jpg

しかし,この光景は韓国の大統領選があるたびに繰り返されてきた。
    救国の大統領だ!⇒誰がこんな奴に投票したんだ。
この落差が韓国では非常に激しく,
しかもレームダックに陥るのにかかる年数が短くなる傾向にある。

その主因は韓国の経済成長が年々落ちてきて,
経済格差がどんどん広がっていることにある。
皆が等しく貧乏ならばまだ耐えられるが,
勝ち組と負け組がはっきりと分かれ,自分は這い上がれないとなると,
強い憤懣が出るのはどこの世界でも同じだ。

期待の大統領が出てきても,自分の経済状態に変化がないとなれば,
冷めるのは早い。特に韓国人は早い。


ムン・ジェインが韓国の救世主になれるか。

ムン・ジェイン氏は前回の大統領選にも出馬した。
パククネと争ったわけだが,パククネもパッとしないが,
ムンジェインよりはマシだと私は思っていた。

何しろ,ムン・ジェインは『ノムヒョンの影法師』といわれた経歴の持ち主だ。
市民運動あがりの弁護士でノムヒョンの側近No.1だったのだ。

ノムヒョンは日本では伝説的な大統領である。
あまりに政策が斜め上で日本に笑韓ウォッチャーを増やした人だ。
ムンジェイン当選で韓国がどうなっていくのか,
ワクテカで待ち受ける日本人がたくさんいる。
さて,ノムヒョン劇場の再来となるか。


外交政策

日本で一番注目されるのは,その外交政策であろう。
米日から韓国が離脱し,レッド陣営に加わるとの見方が強い。
そうなれば,韓国終了といってよい。

  対日 慰安婦合意再交渉
    ムンジェインがどこまで強く主張するか。
    国内的には強く出る必要がある。
    かといって,強く出れば日本との関係は終わる。
    慰安婦像は誰であれ動かすことができないこともあり,
    パククネ同様引き続き日韓の政治は断絶状態になる模様。

  対米  THAAD問題
    撤収を要求したら,米韓関係は終了する。
    ただ,北問題解決後は米韓軍事同盟について争われるかもしれない。
    米韓関係は冷ややかなものになる可能性が高い。

  対中  THAAD問題
    撤収しなかったら,中国の対韓制裁続行。

  対北  親北政策(北訪問,金剛山開発再開)
    ムンジェインが親北政策をとるのなら,馬鹿としかいいようがない。
    この政策ほど世の動きを見ていないものはない。  

私の予想では,指導力がなさ過ぎて全てグダグダになるんじゃないか。
政治不在状況がずっと続くような気がする。


経済政策

韓国人にとっては,経済政策が一番注目。
課題は,経済格差の是正と新産業の育成だが,おそらく,ムリ。
特に財閥改革は多くの韓国人が望むが,強い指導力を発揮できるかどうか。

そもそもパククネ同様ムンジェインも経済知識が殆どないんじゃないのか。
確かに,韓国経済は構造的な問題により改善は非常に難しい。
しかし,ムンジェインは公務員を80万人増やすとか言ってる。
いかにも浮世離れした政策だ。

左翼系だから,周りにも経済通はいないだろう。
ムンジェインの経済政策は無策に近いか,
やらないほうがマシ,というものではないか。


国会運営

韓国では『国会先進法』というのがある。
重要法案の処理には議員6割の同意が必要。
パククネも法律が通らず苦慮してきた。
法律を通すためには,普通以上の国会融和姿勢が必要だ。

しかし,ムンジェインの「共に民主党」は国会の議席数は120(定数300)。
3人集まれば4つの派閥ができると言われる韓国。
早々に国会運営が行き詰るだろうとの予測が強い。


他にも,福祉など課題が山積している。
総合的に見て,ムンジェインへの期待,半年持つのか。
決して大げさな予想ではないと思う。


さて私の独り言だが,私はムンジェインの顔が少し気になる。
確かに,ハンサムで知性的だ。
最近の韓国の政治家は垢抜けてきたと思わせる。

しかし,ムンジェインの顔つきは政治家のそれじゃない。
綺麗過ぎるのだ。揉まれてきた,という顔じゃない。
政治家というよりは病院の院長先生の顔だ。悪い意味で。
世情に疎い,理想主義者という顔つきをしている。

それから特に口元に締りがない。
唇の薄さは理性や感情の薄さを示すが,
それに加えて何か甘ったるさを感じさせる。
強さは感じさせない。
この点も世情に疎い,理想主義者という雰囲気を強調する。


その反面パククネといい,このムンジェインといい,共通点は
誠実感・清潔感があるということだ。
日本でも90年代に政治家の顔つきがどんどん清潔になっていった。
韓国の政治も一皮向け始めているのかもしれない。

もっとも垢抜けた結果,まるで色を出せない政権になりそうな気配がある。
しばらくは韓国ウォッチが楽しくなりそうだ。




posted by DEBUO at 13:26 | 東アジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月03日

認知バイアスとハングル

前回,韓国人の反応は認知バイアスがかかっている,
という内容の投稿をした。
原因として安全不感症ー安全不安症の裏返し,
という点を指摘してみたが,原因は様々であろう。

2013年OECDが「読解力」「数的思考力」「ITを活用した問題解決能力」の3分野のスキルを調査したことがある(PIAAC,国際成人力調査)。
日本を含む24ヶ国・地域が参加した。

このテストで,日本は3つとも首位だった。
対して,韓国は読解力12位,数値力16位,問題解決能力10位だった。
韓国人は総合的に,OECD諸国の中では中の下程度の能力,ということである。

PIAAC.jpg
PIAAC クリックすると拡大します


調査を細かく見ると,韓国人は高度文章読解力が弱い
難しい文章を読む力に欠けるということだ。
この原因にハングルが挙げられる。

10年ほど前から,韓国では『機能性文盲』が問題となっている。
機能性文盲とは,文章を読めるが意味がわからない,ということだ。

  韓国の成人人口の7%が「文盲」、15%は識字教育のやり直しが必要
  ハングルの文章理解できない韓国人が260万人


ハングル文字は,発音記号である。
韓国語を読むためには誠に便利な文字であるが,
それ自体に意味はない。
また元が漢字語であることがほとんどで,同音異義語が極めて多い。

日本語も同音異義語が非常に多いが,漢字がそれをカバーする。
「きしゃの きしゃが きしゃで きしゃした」と口頭で言われ意味不明でも,
「貴社の記者が汽車で帰社した」 と漢字で示せば問題ない。

ところが,韓国語はそうはいかない。
『チョスンのチョスンで有名なチョスン人たちのチョスンがチョスンしたチョスンにチョスンしてチョスンしチョスンにチョスン 』
こう韓国語で書かれてあるとする。
漢字に変換すると,
『釣船の操船で有名な朝鮮人たちの祖先が造船した商船に率先して乗船し商戦に挑戦』
となるが(有名・人以外の漢字の読みはチョスン),
韓国人の大部分は漢字を知らないから,こうなるとお手上げである。


さらに深刻なのが,専門用語だ。

水素と書かれれば,日本人ならば『水の素』とすぐに理解できる。

hydrogenであれば,英語会話者ならばhydroが水を表すから,
何か水に関係したことであることがわかる。
hydroplaneならば,hydro水のPLANE飛行機で,水中翼船と結びつき易い。

韓国語では日本語の水素をスソと読んで使っている。
しかし,日本語のように漢字を前提としていない。
水素を『スソ』とあくまで音として覚えるしかない。
しかも,英語のように豊富な語源があるわけではないので,
スソを覚えても応用が利きにくい。

水中翼船ならば,sujung-igseonとなる。
最初のsuが水の韓国読みになるが,suと発音する韓国語は,
水手數輸洙收手壽受修〜と50以上もある。


さらに専門性が強くなると,韓国語では呪文になる。
次は病名だ。

きゅうせいえんしょうだつずいせいたはつしんけいこんえん
じょうせんしょくたいれっせいいでんせいじゃくねんせいぱーきんそんびょう
がんめんはしゅじょうぞくりゅうせいろうそう

それぞれ,
急性炎症性脱髄性多発神経根炎
常染色体劣性遺伝性若年性パーキンソン病
顔面播種性粟粒性狼瘡

ひらがなだと何のことがピンとこないし読みにくいが,
漢字で示せばなんとなく理解ができる。
ハングルだとまるで理解ができないだろう。

韓国の大学では,専門用語に英語で注釈をつけたり,
いっそのこと英語で授業をしたりするらしい。
英語使用は国際性を養う,という意味もあるが,
高等教育になればなるほど,ハングルでは授業が難しくなるのだ。


そんなわけで,韓国では文章を読むのが苦痛になる。
韓国人は本を読まない。
社説はせいぜい最初の3行ぐらいでギブアップとなる。

認知バイアス以前に,情報伝達の道具であるハングルに
問題点があるということだ。


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2017年03月14日

儒教式法治

本日、日経ビジネス・鈴置高史氏の新記事がアップされていた。
目からうろこの内容で、是非ともご覧頂きたい。


慧眼だと思ったのは、タイトルにもあるように『儒教式法治』という言葉だ。
もともとは、京都府立大学の岡本隆司教授の説明だという。

中国や韓国といった儒教国家では、『情理』が大切。
『情理』とは、大多数の人々が「なるほどな」と納得できる判断を示すこと。
韓国は西欧式の法治国家ではないが、
儒教的には全うな『法治』国家である。

つまり、ポピュリズムこそが韓国の法の根底をなすものであると。
朝日新聞のいう『韓国式民主主義』だ。
伊達に国民情緒法が憲法の上にくる、といわれる訳ではない。

別に揶揄しているわけではない。
西欧式がいつでもいいわけではない。
所違えば風土が違って当然。

日本にもおそらく世界中の国でも情理を受け入れる土壌があると思うし。
ただ、法理に重きを置かないのなら現代国家とは認められないだろうが。

で、最後に

『2015年以降、日本政府の韓国に対する公式的な見解から「価値観を共有する国」との文言を外しました。
2016年にモンゴルを訪問した際、安倍首相はエルベグドルジ大統領に以下のように述べました。

  日本とモンゴルは基本的価値を共有する地域の重要なパートナー。
  モンゴルの自立的発展のためにできる限りの支援を惜しまない。

韓国はモンゴルよりもはるかに遠い国となったのです。』

私の中で、世界観が整理整頓されるような記事だった。


日本を中心に、東アジア各国の距離感を考えてみた。

日本

台湾、フィリピン、インドネシア、タイ、マレーシア
ミャンマー、ベトナム、ブルネイ、モンゴル、シンガポール

韓国

カンボジア、ラオス

中国

北朝鮮

韓国の上に▼を二つつけた。三角を一つ減らすには、
■THAAD問題に端を発する中国の態度に韓国が反発するか。
■韓国次期大統領が実際にいかなる政策をとるか。
この2点が重要な観察ポイントになると思う。

現在、韓国が中国から受けているいわれなき野蛮な振る舞いは、
台湾や日本でも経験済みだが、台湾や日本,ベトナムはそれを撥ね返してきた。

では、韓国は?
韓国人が安全保障をどう捉えるのか。
アメリカから離れ、中国に迎合するのか。
韓国が独立国としての気概をもっているのか。

また次期大統領候補たちは、慰安婦合意、THAAD設置、GSOMIA合意について反対や再交渉を主張しているように見受けられる。
実際に大統領になったらどうするのか。

慰安婦合意を破棄したら、
日本のみならず諸外国の信頼を失う。
特に日韓は政治的に断絶状態に陥ると見てよい。

THAAD設置に反対したら、在韓米軍は韓国を撤退。
米韓軍事同盟の破棄にいたるだろう。

そもそもが国を守るのはその国の責任。
その責任を米軍に依存しておいて、
米軍基地を守るTHAADに反対するとなれば、
米軍が逃げ出すのは当然。

GSOMIAも同様。


posted by DEBUO at 14:35 | 東アジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月13日

韓国弾劾事件の感想

韓国弾劾裁判についてとりとめのない感想を。

●構図

以前なら
 大統領−親族
パククネ
 大統領ー友人

韓国では大統領の親族が犯罪を犯すケースが非常に多い。
パククネは親族が友人に代わっただけだ。
パククネが憲法違反ならば、以前の大統領達は?


●犯罪が確定していない

チェスンシルの犯罪が確定されていないのに、
憲法裁判所で有罪にする。


●弾劾に値するのか

はっきりとした証拠もなく、
印象で弾劾を決定しているように見える。


●パククネの初期の過ち

チェスンシル国政壟断が騒がれて
パククネは謝罪モードに入った。
謝罪は韓国では命とり。
全国民がいっせいにパククネに飛び掛った。
パククネは謝罪するべきではなかったし、
謝罪するのならすぐに辞任すべきだった。


●野党の初期の過ち

パククネは野党の求める人材を内政担当者にすえようとした。
ところが、なんと野党は拒否した。
ここが韓国人。
譲歩すればするほどつけあがってくる。


●弾劾は苦し紛れ

パククネの後任を否定したことから、
国政がグダグダに。
弾劾は否定される危険があった。
チェスンシルの犯罪が確定していないのだから。
他国であれば否決された可能性が強い。

それでも弾劾に出たのは、それしか手がなくなってしまった。


●弾劾の結果を韓国人は絶賛するが。

法にのっとった判決ではない。
裁判官は身の危険を感じたか、
或いはロウソクを持った韓国人と情緒を共有させた結果の判決。

何度も言うが、弾劾理由が非常に弱い。
つまり、魔女狩りの火あぶりと同じである。


●醜悪なポピュリズム

パククネは韓国政界を覆う腐敗に染まらない人物として期待され当選した。
だから韓国人が失望する気持ちはわかる。
また、現在韓国を覆う不況やアメリカ並みの経済格差に絶望感を抱くのもわかる。

だからといって、感情を法に優先させようとするのは、単なるポピュリズム。
民主主義はポピュリズムを防ぐために法律を作った。

また、個人の感情や欲望を抑制させるために間接民主主義を生んだ。
しかし、韓国では機能しきれていない。

この弾劾裁判事件は、イギリスのブレクジットやトランプ当選に匹敵するポピュリズムであり、世界の潮流のひとつだが、
英米はあくまで法律に基づいているのに対して、韓国のは民主主義の駄目な部分を見せ付けた。


●韓国人はデモが大好きだ。

韓国人はデモにより、何人かの大統領を追い出した経験を持つ。
これは政治の世界だけではない。

韓国人とトラぶった人は経験しているかもしれないが、
彼らは親戚や友人たちを使って集団で執拗に抗議してくる。
個人レベルであろうと会社レベルであろうと。

スポーツ競技で気に入らない判定には、
選手のFBや委員会レベルの事務所に対して
メールやFAXで大炎上を起こす。

韓国ではローソクデモの精神を反映させるために、法律を作ろうとしているらしい。
世界中を辟易させる韓国人はさらにパワーアップされていくということだ。


●韓国人の集団催眠のような事例は世界中にある。

日本でいうと、
 民主党政権誕生前後の反自民・根拠のない民主党への礼賛
 狂牛病騒ぎ
 福島の放射能騒ぎ
などを思いつく。

だが、韓国のは程度が非常に酷い。
韓国人は扇動に弱い。
なぜか詐欺にも弱い。
あれだけ信用のおけない社会なのに、簡単に人を信じてしまう。

理性よりも感情のため、繰り返し起こる集団催眠的騒動。
韓国が後進国を抜け出していない証拠だ。


●韓国人のルーティン

   新大統領誕生ーこれで新時代がくるぞ!
   レームダックー誰が大統領を選んだんだ。

韓国人にはPlan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)
のうち、CとAがない。
Cは実行後の興奮。
多くの場合、Pは思い込み。
永遠にPDを繰り返し、現状を嘆く。


●韓国人の性格を表す言葉

 自己愛性パーソナリティ障害
 認知バイアス
 サイコパス
 自分がすればロマンス、他人がすれば不倫


posted by DEBUO at 22:47 | 東アジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月09日

韓国大統領弾劾裁判

韓国大統領弾劾裁判

明日、韓国でパククネの弾劾裁判の結果が出る(AM11時)。
裁判官は8人で、それぞれが弾劾賛成/反対理由を述べるのだという。
テレビ生中継で。

韓国世論は圧倒的に弾劾支持で、裁判官は針のむしろである。
もし、弾劾反対しようものなら裁判官は身の危険にさらされる。
家族も危ない。ID情報もあっという間にネットにさらされる。
アメリカ大使でさえ、暗殺未遂されるお国柄だ。

おそらく弾劾賛成の判決が出るだろう。
その場合、弾劾反対派の激烈な闘争が予想される。
パククネ側というよりも、保守陣営が
韓国が赤化することに大変な危険を感じているからだ。

パククネ弾劾⇒選挙⇒革新政権の誕生⇒米韓同盟破棄
⇒北朝鮮中心の朝鮮半島統一
のコースを非常に怖れているのである。

かといって、弾劾反対の判決が出た場合は、
大多数の国民の足りない頭が沸騰するだろう。
国民の圧倒的な支持のもと、革新政権が誕生する公算が強い。
パククネの任期は来年の2月までだ。
多少早いか遅いかだけで、今年にはどっちにせよ大統領選がある。

それでも、保守派陣営は少しでも時間稼ぎをして
潮目の変わる僅かな期待をかけているのだ。

いずれにせよ、韓国全土を巻き込んだ大騒動に発展する見込みが強い。
保守・革新陣営ともにクーデターの可能性も視野に入る。


韓国は内情も大変だが、外も大変だ。内憂外患である。
現状、日米中ともに韓国に親近感を持つ国はない。

中国
明らかな中国よりの姿勢を見せたにも関わらず、
THAADを設置しようとする韓国にたいして
安全保障上の問題というよりも、おそらく面子の問題で
中国は韓国に理性を欠いた制裁を加えている。
中国経済に多少の影響が出るとしても、
中国は経済制裁を継続するだろう。

米国
米国が韓国にコミットするのは、 
北朝鮮核問題と中国包囲網ゆえである。
ただ、米国は米軍基地を半島に置く意味を見失っている。
アチソンラインを復活させるのをためらわないだろう。
韓国がTHAADに反対すれば、米軍は韓国を出て行く。
いや、北朝鮮問題が解決すれば米軍は韓国を出て行く公算が強い。

日本
日本は政府・国民ともに厭韓感情が強い。
慰安婦問題だけではないのだ。
しかも韓国大統領が日本にこなくても、日本大使が韓国にいなくても、
さしたる影響力のないことが実際に明らかになってしまった。

今まではアメリカの軍事戦略上、韓国につきあわざるを得なかったが、
アメリカが韓国を見捨てるのならば、日本も喜んでそれに付き合うだろう。

日本は経済上はもちろんのこと、安全保障上でも
韓国にとって大変重要な、死活を左右する国である。
そのことを韓国はまるで理解していない。
その日本が韓国から距離を置く。
大変見ものである。

加えて今後韓国は経済の柱を失い(中)、安全保障上の柱を失い(米)、
世論が二分されて大混乱に陥いるという意見が強い。
歴史的な大騒動に注目だ。


北朝鮮
以前より騒がれていたが、金正男暗殺事件以来、
北朝鮮攻撃論で世間は騒がしい。
私は年内の北朝鮮攻撃があっても不思議ではないと思っているし、
北朝鮮問題を先送りにすればするほど話がこじれていくだろう。

だが、北朝鮮問題が韓国に与える心理的影響はどうなんだろう。
韓国国民に冷や水を浴びせていなければいいのだが。
韓国人にはぜひとも反日のまま頭を沸騰させたまま
逝っていただきたいものだ。



posted by DEBUO at 19:41 | 東アジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月13日

オバマとトランプ

オバマ政権時の外交政策

まず、オバマの内政だがオバマは米国内については、
『強い』大統領である。
代表例が、医療保険改革法(オバマケア)、ウォール街規正法だ。
対してオバマの外交政策は、おおむね『ハト派』である。

キューバ国交回復、イラン核合意
はオバマの大きな実績としてあげられる。

しかし、
●中東の不安定化
⇒イラン核合意やイスラエルと疎遠になったことは、
中東のバランスを崩した。
⇒シリアには中途半端な関わり方となり、大量の難民を発生させた。
難民問題は欧州を不安定化させ、英ブレクジットの結果を生んだ。

●ロシアとの抗争と和解
⇒ウクライナ紛争は欧米vs露の構図となった。
後半は和解への取り組みが見られた。
(ケリー国務長官の訪露)

●南シナ海の放置
日本にとっては、南シナ海での中国の横暴が一番頭が痛い。
日本のシーレーンだからだ。

昨年スカボロー礁に関してのフィリピンとの争いは、国際司法裁判が
「法的根拠がなく、国際法に違反する」という判断を示した。
しかし、中国は受け入れていない。

オバマは途中から反中に切り替えて、『自由の航行作戦』を実施したりして
牽制しているが、ほとんど効果がない。

現在、中国はミスチーフ礁などの7つもの環礁に前方基地を展開。
基地には、滑走路やミサイル、レーダーなどの軍事施設はもちろん、
大規模リゾート施設の開発まで予定しているという。

こうなると、米軍もうかつに手を出せない。

困ったのはフィリピン・ドルテルテ大統領。親中志向が強い。
駆け引きなのかどうかはわからないが、アメリカを非難し、
中国の投資を引き込もうとしている。

その結果、中国のみならずロシアとの接近も観測されている。

南シナ海.jpg

TPP
議会の批准を得るのが難しい。
NAFTA・北米自由貿易協定は、アメリカに経済格差を生んだとして
アメリカには昔から強い反対がある。

アメリカだけではなく、メキシコ・カナダともに経済格差が広がった。
資本家のみが富を享受する仕組み、これがNAFTAであると思われている。

NAFTAを経験してきた庶民がTPPに反対するのは当然だ。
確かにメリットはあるだろう。
しかし庶民レベルではデメリットばかりではないか。

TPPは、日本にも大きな経済的メリットがあるのか疑問だ。
輸出産業の一部は若干競争力が生まれるかもしれない。
内向的な分野、例えば農業の改革・開放をTPPによって
行おうとしているのかもしれなし、TPPは効果があるかもしれない。

しかしTPPの一番の目的は、日米の大きな市場によって
南太平洋沿岸地域諸国を囲い込むこと、
つまり、中国包囲網の形成、これがTPPの最大の目的ではないのか。


トランプの外交政策は

●親露
ウクライナで対立した米露だが、
ケリー国務長官は2015年5月、訪露。
米露は、ウクライナの和平維持で合意。
⇒トランプはプーチン好きを公言、国務長官はプーチンの友達。
親露路線はパワーアップされそう。

●親イスラエル、反イラン?
2015年7月、「イラン核合意」
⇒オバマのイラン核合意は歴史的だったが、
トランプ政権になるとイランに関しては暗雲。
中近東政策は親イスラエルが軸になりそうだ。

●反IS
2016年2月、「シリア内戦停戦」に合意。(後日、崩壊)
⇒オバマの中途半端な姿勢でグダグダとなったシリア。
トランプ政権では反ISでアサド政権は安定しそうだ。

●アジア政策

オバマはアジアでも中途半端になり、
中国の横暴に対処できなかった。
⇒トランプ政権では中国とはタフな交渉になりそうだが、
アジア外交についてはそれ以外は不明。
政権の顔ぶれが明らかに中近東に軸足を置いている。

●TPP
⇒TPPというのは、経済的にアメリカに利があるのかわからない。
中国包囲網的な意味合いから見ないとわかりにくいように思う。
その視点がない限り、TPPには理解が得られないのではないか。
早めにTPP交渉から脱落か?


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2017年01月12日

トランプ政権

トランプはどう動く

トランプ氏については、特に大都市圏リベラル・マスコミからは
大変評判が悪かった。例えば、ニューヨークタイムスだ。
しかし、ブレクジットでもみられたとおり、
そうしたマスコミは民意を反映していなかったわけだ。

というよりも、そうしたマスコミの反トランプキャンペーンが酷くて、
正確なトランプ像が歪められているだろう。

言えるのは、反政治的正義(PC)や反グローバリズムが
アメリカにまきおこっている、ということである。


凄まじい経済格差

グローバリズムは多国籍企業の無国籍化や、
自由貿易および市場主義経済を全地球上に拡大させる思想などを表す。
主に新自由主義経済をさす。

その結果、ウォール街に代表される金持ちと
その他の層とのあまりの経済格差ができたわけだ。

下のグラフのオレンジ色に注目して欲しい。
収入ランクTOP1%に入る人たちがどれだけの富を占めているのか、
を表している。
なんとアメリカは上位1%だけで半分近くを占めるのだ。

経済格差.jpg


次のグラフは、上位1パーセントが持つ資産が、中央値(総データのうち、中央に来るデータ)の何倍かを示すグラフ。
1962⇒2010年では125⇒288倍になっている。
80年代に大きな盛り上がりがあるが、レーガノミクスつまり自由主義経済政策の影響、2010年は大規模な金融緩和の結果と思われる。

経済格差変遷.png


次は製造業従事者の実質所得の変遷である。
major sector productivity は
主要部門の生産性。
real wages of goods-producing workers は
製造部門の労働者の実質賃金。

70年代から実質賃金は増えていない。

実質賃金.jpg


世界一の経済大国といえども、
富を享受するのは摩天楼や超高級住宅地に住む人ばかりで、
大多数のアメリカ人には何の恩恵もなかったわけだ。


逆差別

或いは、反PC(ポリティカル・コレクトネス)
アメリカではレイシズムと言われると大変なダメージを負うという。
レイシズムでないことが知性の証、というわけで、
これがポリティカル・コレクトネスとなる。

このPCのために言いたいこともいえないばかりか、
黒人やセクシャルマイノリティ、移民といったマイナーグループを優遇するために逆差別のような状況も生まれた。

例えば、大学入試に関し、白人・アジア系は入学枠が狭く黒人系は広い、といったことである。結果として、優秀な白人・アジア系が入試に落ち、合格レベルに達しない黒人が合格する。


反移民

ポリティカル・コレクトネスの先にあるのは、移民問題である。
確かに、アメリカは移民によってなりたってきた。

しかし、メキシコからの不法移民はアメリカを英語の国からスペイン語の国にし始めている。
もちろん、911以来のイスラム系住民への警戒は続いている。

これら、反グローバリズム・反PC・反移民というのは、
イギリス・ブレクジットの原因とされるものだ。
世界の潮流となっているのだ。
今年、フランス、フランス、ドイツと立て続けに選挙が行われる。
ここではっきりと欧州の未来がわかる。


トランプ支持者は、アメリカで割を食っている者、
つまり、マイナーではない白人で貧乏な労働者階級が中心だと見られている。
ニューヨークの摩天楼からは、アメリカの真意が見通せなかったわけだ。

大統領選挙中、トランプ氏は言いたい放題であり、
マスコミも反トランプで言いたい放題であったから、
トランプの真意は何なのかは、蓋を開けてみなくてはわからない。

ただ、決定している閣僚の顔ぶれから、
ある程度の推測は可能である。


親露

国務長官レックス・ティラーソン氏
(エクソン・モービル会長兼CEO)

国務長官は、諸外国における外相よりも強力な権限を持ち
実務的には大統領に次ぐ事実上の行政府ナンバー2
ティラーソン氏はロシア(プーチン)と太いパイプを持つ親露派とされる。

トランプ氏はプーチン好きを公言しており、
親露路線は間違いない模様。
トランプ氏はプーチンのようなタフで飾り気のないタイプを好むような気がする。


反イラン、反イスラム、(反IS)

国家安全保障担当大統領補佐官マイケル・フリン氏
国防情報局出身。反イスラム。

国防長官ジェームズ・マティス氏
元海兵隊中将。元中央軍司令官。
イラン核合意反対の強硬派

中央情報局(CIA)長官マイク・ポンペオ氏
陸軍士官学校卒。航空企業経営後2010年に下院議員当選。
イラン核合意の反対を主導

トランプ氏の明らかな意思が伺われる。


反移民

国土安全保障長官ジョン・ケリー氏
米南方軍前司令官・元海兵隊大将
不法移民阻止の強硬派

司法長官:ジェフ・セッションズ氏
共和党上院議員。反不法移民強硬派。移民自体にも消極的。


親ウォール街?

大統領補佐官兼国家経済会議議長ゲーリー・コーン氏
(ゴールドマンサックス社長兼COO)

財務長官スティーブン・ムニューチン氏
(元ゴールドマンサックス幹部)

両者ともにウォール街出身者。反ウォール街はトーンダウン?


親ユダヤ(イスラエル)

ジャレッド・クシュナー氏
トランプ氏の娘婿。大統領選挙参謀で非常に優秀らしい。
縁故採用禁止法の定めにより、政権内では働くことができないが、
信頼できる側近としての立場を維持する見込み。
正統派ユダヤ教徒で、妻のイバンカさんも結婚前にユダヤ教に改宗済。

オバマ現政権はイスラエルにつれなかったが、
トランプ政権は、親イスラエルになるだろうと予測されている。
閣僚にも、金融界(ユダヤ資本)の大物や反イスラム・イラン・ISなど、
イスラエルに益となる布陣だ。


反中(特に経済面で)

大統領補佐官・通商産業政策部長:ピーター・ナバロ氏
(カリフォルニア大教授)
対中強硬派

米通商代表部(USTR)代表ロバート・ライトハイザー氏
(元USTR次席代表)
対中強硬派?

国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長:マシュー・ポッティンジャー氏
ウォール・ストリート・ジャーナルの中国特派員
中国政府によって逮捕され、暴行された経験がある。
その後、海兵隊へ情報将校として活躍。アフガン駐留経験あり。
退役後、コンサルティング会社を起業中国を含む軍事・政治情報の調査に邁進。

中国に関しては、通商関係に厚みをもたせているが、
積極的な反中に至るかどうかは不明。
現状だと、アジア政策が薄くなりそうではある。


「白人至上主義者」?「反ユダヤ主義者」?

反グローバリズム?

首席戦略官兼上級顧問スティーブン・バノン氏
(保守系メディア元最高責任者)

保守系のニュースサイト会長、軍歴あり。選挙対策最高責任者。
トランプ氏の信任はかなり厚いようだが、
彼の評判は、リベラル系マスコミからは極めて評判が悪い。
白人至上主義者、反ユダヤ主義者、反グローバリズム者などと言われる。

確かに、トランプ勝利の背景には、
政治的正義やグローバリズムへの反発があるといわれ、
トランプ勝利の象徴のような人物みたいだ。




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2017年01月11日

重要な日露関係

重要な日露関係

中韓朝VS日米、
ロシアはどちらの陣営につくか。
これは大きな問題である。
中国側につけば、勝敗はわからない。
日米側につけば、中国の負けだ。


安部内閣のロシア重視

安部内閣は当初からロシア重視を鮮明にしていた。
安部内閣の優先順位は、
1 日露平和条約
2 対中国包囲網
3 エネルギー
だろうと思われる。

北方四島は日露間に刺さった棘で、
積極的に取りに行く戦略的利益ではない。


ロシアのシベリア政策

プーチンの課題は
1 シベリア開発 対中国
2 経済制裁解除 対アメリカ

シベリアには豊富な資源がある。
しかし、あまりにも寒いうえ、資金不足で開発もままならず、
人口500万人が減る一方だ。

対して東北中国には1億人以上の人がいる。
中国は人海戦術で街に入り込み、コミュニティを作って、
経済活動で街を支配する。
それが世界中で行われている。
シベリアでもそれが進行中であった。
恐れをなしたロシアが中国人退去命令をだしてなんとか平穏を保っている。

が、何かの加減で中国人がシベリアにやってくるかもしれない。
例えば、北朝鮮動乱にまぎれてシベリアへ。
何しろ、シベリアは資源の宝庫だ。
ロシアはまずそれを一番に恐れている。

中国の人口圧力を跳ね返すため、シベリアで開発を促し、
人口を増やし、地域を安定させる必要がある。

経済制裁解除については、ロシアは日本を突破口にしたいのだが、
トランプの登場でその点での日本の重要性は下がるかもしれない。


オホーツク海の重要性(聖域化)

オホーツク海の軍事的重要性について説明する。

2重層.png

上の図はオホーツク海の2重層を説明したものだ。
表面は水深50m アムール川の淡水がなだれ込む。海流を形成する。
水深50m〜は、塩分が濃い。ほとんど動かない。

この二つの層は交わりにくく、熱も伝わりにくい。
オホーツク海は水深3000mもある海だが、
水深50m以下はいわば泥底のようなもので、
まるで水深50mの浅い海のように振舞う。

水深が浅いと凍りやすい。
オホーツク海の表面は塩分も薄いのでより凍りやすい。
そうして流氷が形成され、海流にのってオホーツク海を覆う。

オホーツク海流.gif
この2重の海で潜水艦が上下動を繰り返すと、
塩分の濃い層がレーダーをはじいてしまい、
探知が難しくなるという。
従って、潜水艦はオホーツク海ではより隠密に行動できる。

また、オホーツク海はアメリカ本土に近い。
もちろん、日本の米軍基地はもっと近い。

オホーツクの底では何隻ものロシア原潜が潜んでいる。
人知れず、戦略核ミサイル発射の命令を待っているわけだ。

オホーツク海はロシアにとって、軍事的『聖域』となっており、
バレンツ海とともに、軍事戦略上きわめて重要な地域である。


北方四島の軍事的重要性

〜国後水道の重要性

ロシアにとってのオホーツク海の戦略的重要性は上に述べた通りだが、
このオホーツク海に潜水艦が入り込むのはなかなか難しい。

間宮海峡は深度8mぐらいらしい(測定させてもらえない?)
宗谷海峡は水深30m〜でやはり浅い。
千島列島海域は水深が浅く、島の間が狭い。冬には凍結する。

オホーツク海.jpg

国後島と択捉島の間にある国後水道は、水深は約480m、幅22kmで
不凍海峡である。
水上艦艇の通行にも問題なく、潜水艦は探知されにくい。
オホーツク海〜太平洋の重要なシーレーンなのである。

北方四島を日本側に渡すと、この国後水道に蓋をされてしまい、
オホーツク海の聖域が無効化されるうえに、
シベリアの安全保障が脅かされる。


北方四島は戻ってくるか

上記がロシアが北方四島にこだわる理由である。
ロシアにとって国後水道は軍事戦略的に重要な水道であるから、
金を積まれても国後水道を日本に明け渡すわけには行かない。
つまり、国後島と択捉島の返還はありえない。

そこで、歯舞+色丹の2島返還論が出るわけだ。
ぎりぎり、国後島の西半分+2島という話になる。

よく金を積んで北方四島を返してもらおう、という話が出るが、
まるで能天気な話だということがおわかり頂けると思う。
繰り返すが、国後水道は金では買えない。


北方四島の経済的メリットはない

仮に国後島や択捉島を返してもらったとして、
経済的メリットはいかほどあろうか。
漁業権は得られるだろう。観光も多少盛んになるかもしれない。
しかし、2島には莫大なインフラ整備がなされるだろう。
それはカニの代金に見合うものなのか?

自称元島民も跋扈するだろう。
インフラ投資資金目当ての有象無象だ。
間違いなくネジれた黒い話になる。

北方四島の経済的利益は、明らかなマイナスである。


1956年日ソ共同宣言の2島返還

日ソ共同宣言は、1956年に発効した外交文書(条約)である。
これにより両国の国交が回復、関係も正常化したが、
国境確定問題は、ソ連が2島、日本が4島返還で譲らず、
  日ソ両国は引き続き平和条約締結交渉を行い、
  条約締結後にソ連は日本へ歯舞群島と色丹島を引き渡す
ということで先送りされた。

プーチンもこの日ソ共同宣言の2島返還を促したことがあるが、
基本的に、領土返還には厳しい態度を示している。


以上、北方四島の重要性を見ていけば、鈴木宗男氏などの北方領土問題やロシアに詳しい人たちが2島返還論を主張する理由がわかる。
残りの2島返還は将来への宿題とすればいいんじゃないのか。


ロシアの国境紛争解決例

21世紀、ロシアには3つの前例がある

トゥーズラ島:ケルチ海峡に浮かぶ同島を巡り、ウクライナとロシアとの間にトゥーズラ岬の紛争と呼ばれる領土・領海問題が発生した。2005年にロシアが同島と海域がウクライナに所属することを認めて解決した。

トゥズラ川.jpg

中ソ国境紛争:中華人民共和国とソビエト連邦の間を流れるウスリー川の中州である珍宝島(ロシア名は「ダマンスキー島」)及び黒瞎子島(ロシア名は「大ウスリー島」)などの領有をめぐる紛争。2008年に最終解決した。

ウスリー川.jpg

バレンツ海領海係争
1970年代よりソビエト連邦(現・ロシア)とノルウェーの間で海域をめぐる主張にズレが生じ、係争状態になっていた。
バレンツ海の天然ガスはロシアの産出量の約20%に相当する。
2010年4月27日に係争海域の面積をほぼ二等分する形で境界線を引くことで合意し、終止符が打たれた

バレンツ海.jpg

以上3例、重要性に多寡はあるが、領土問題は解決できるという例である。


日露平和条約

安部首相の最終目的は、当然、日露平和条約締結だろう。
第2次大戦の交戦国で、唯一ロシアのみが平和条約を締結していない。
平和条約を結ぶことができれば、飛躍的に北方の安全保障が高まる。
(締結すれば、ノーベル平和賞ものだ)

プーチンにしても、シベリア開発で日本を引き込むためには、
平和条約を締結する必要があるのは重々承知しているだろうが
日ソ共同宣言以来、棘となっているのが北方四島である。

上記に述べた通り、北方四島は経済的にはマイナスで、
軍事戦略的価値が大きすぎるために、棚上げになっているわけだ。
北方四島にこだわる日本側の感情的な意見もあり、
そこに群がる人々の反発もあるだろうが、
現状では四島返還は無理である。

昨年末、11年ぶりプーチンの公式訪問にあたって
日本のマスコミは『領土問題解決か』などと騒ぎ立てていた。
あれ、ソ連/ロシアとの交渉があるたびに、やってる気がする。
マスコミはただ新聞や雑誌を売りたいだけだ。

ウクライナ紛争以来の日欧米/露の関係悪化や
プーチン訪日前の択捉のミサイル配備ニュースなどを見れば、
領土問題解決の雰囲気が醸成されていないことは明白である。
ロシア側からも、領土交渉にはネガティブな話しか聞こえてこない。

アメリカとの交渉もあるだろう。
日ソ共同宣言では、アメリカの横槍(『ダレスの恫喝』)もあったという。
ウクライナ紛争に基づく欧米によるロシア経済制裁は続いている。

プーチン訪日の結果、日本の対露経済協力が発表された。
これをもって安部首相はプーチンにしてやられた、
などとのたまうマスコミが多かったが、これも
安部政権を貶めたい人たちのただの扇情である。

物事には順番がある。
ただ、北方領土問題は安部政権時代に解決されるかもしれない。
トランプがプーチン好きらしい。
米露関係が緩和すれば、解決の端緒もつくというもの。
私は期待しているのだが。


次回は、トランプ政権について


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2017年01月10日

破滅に向かう韓国


2017年、日本が問われる「韓国の見捨て方」

上記タイトルは、鈴置高史氏の早読み 深読み 朝鮮半島
からである。

嫌韓の私としては、うっとりするようなタイトルである(笑
なんにせよ、韓国に対して『見捨て方』なる実も蓋もないタイトルが
一流紙に載る、そういう時代になったということだ。

慰安婦問題の解決は日韓関係改善の第一歩であり、
一応は韓国がレッドチームを離れ、米国側に戻ってきたことを
意味した。
THAAD、日韓スワップ、GSOMIA交渉の一連の流れは
慰安婦合意が出発点である。

事態は間逆に向かい始めた。
パククネの業績はすべて否定される、
易姓革命が起きようとしているのである。

もし、現在の韓国経済が絶好調であったなら、
チェスンシルは絶賛されたに違いない。

しかし、現在の韓国は、苦しい経済状態、孤立した外交、迫り来る北朝鮮の核とまるでいいところがない。
『ヘル朝鮮』という言葉が韓国で流行している。


『ヘル朝鮮』

韓国人は小さいときから、早朝から真夜中まで勉強し、
場合によっては塾を3つもかけもちし、
大学に入ったら就職に向けて
複数の外国語(英会話必須)・資格取得も必要で、
それでも勝ち組といわれる大企業に合格できるのはごく一部、
ソウル大学ですら就職率は50%というありさまで、
男子は軍隊に行かなくてはならず、
30越えて就職浪人も珍しくない。
中小企業は大企業の半分の賃金しかもらえず、
運よく大企業に入社しても徹底したノルマに追われ、
弱肉強食の世界で神経をすり減らし、
勝ち残ったとしても下手すると40台で肩たたきに会い、
整備不十分な年金は当てにできず、
口をへの字に曲げた整形妻と教育費が半端ない子供を抱え
なけなしの退職金を起業にあてて食堂を開いてみるものの、
1年持てばいいほうで、
老人の自殺率はダントツで世界一。

韓国国民の56.9%、「生まれ変わっても、韓国人は嫌だ」
韓国人の8割が移民を希望、若年層でより顕著に
私は嫌韓だが、これには同情するしかない。

他にも、韓国では『甲乙論議』というのがある。
甲は力の強いもの。金持ち、企業経営者などを指す。
乙は力の弱いもの。主に一般庶民、つまり自分のことである。

韓国人の人間関係には平等はない。
あらゆる事柄に対して、『上か下か』判断される。
出身地、年齢、性別、親子、学力、学歴、職業、収入、身長、車、家・・・
価値観は固定されているから、韓国人は螺旋状にランク付けされていく。
そして、ポジションが強いものは威張るのが当然とされる。
弱いものはそれを甘んじて受けなくてはならない。

儒教・朱子学が現代にも生きているのだ。
韓国は差別社会を根本とする。
いい悪いではなく、それが伝統的価値観なのだ。

’97年のIMF時代以降、韓国の経済格差はアメリカ並みとなっている。
金持ち(企業経営者)はとことん金持ち、庶民との圧倒的な格差ができた。
 ■急拡大する韓国の所得格差、上位10%集中は米国に次ぐ水準 ソース

身分も固定され、上のクラス(金持ち)になかなか這い上がれない。
「世界の富豪400人ランキング」(2015年末基準ソース)では、
自力型・創業者が富豪になることが多いのに対して、
韓国の富豪はすべて相続によって富を得た財閥2〜3世。
韓国では金のスプーンをくわえていないと、金持ちにはなれない。
コリアン・ドリームは韓国では極めて難しい。

韓国では特に収入はクラスに直結する。
例えば外国人を見る目も、GDPで上下を決める。
つまり先進国は観光で大人しくしている国になり、
発展途上国は差別『すべき』国になり横柄に振舞う。

クラスに決定的な要因となる収入で
韓国では絶望的な格差があるのだ。


ローソク集会ー現代の魔女狩り

現在韓国で行われている『ローソク集会』は、
そういう韓国の現状への強烈な不満を下敷きにしている。
韓国は民主化を自賛するが、実質は、『アラブの春』に比較される。
格差社会への怨嗟が根底にあるのだ。

格差社会、甲乙の関係を覆すには、
乙が『被害者』になれば手っ取り早い
『被害者』のポジションを得ることができれば、
道徳的に甲を糾弾することができる。

その場合の乙の糾弾の仕方は常軌を逸する。
■慰安婦問題の韓国人⇒日本
■セウォル号の犠牲者遺族⇒政府
これが典型例で、法律を越えてしまう。

韓国では、憲法の上に『民族情緒法』があると言われ、
その根底に被害者意識のあることが多い。
釜山の慰安婦像についても、市長も政府も裁判所でさえ何も言えない。
慰安婦=韓国人=被害者が根底にあるからだ。
これが唯一の『コリアン・ドリーム』だとしたら、誠に惨めだ。

失政のすべての原因がチェスンシル/パククネにあるとされた。
警察の取り調べも裁判所の判決も済んでいないが関係ない。
民族情緒法により甲乙の逆転を韓国人は決めたのだ。
現代の魔女狩りである。

彼らは松明の替わりにローソクをもってデモを行う。
韓国人はこのデモを『最先端の民主主義』などと自慢しているが、
民主主義は法の支配を前提とする。
デモ隊の意思=法律、ではない。
法を無視した民主主義はありえない。

そもそも民族情緒法などというが、その実、
幼児がモールで物が欲しくて泣き喚いている、
そういうのと精神的には同じようなものだ。
現代国家でない理由が韓国にはいくつも見られる。

※デモで政権が崩壊した例(21世紀) 多くが非暴力デモ。
  アラブの春(2010〜12年)
   −チュニジア、エジプト、リビア、イエメン
  色の革命(2003〜05年)
   ーグルジア、ウクライナ、キルギス


次期大統領選挙ー易姓革命

次期政権はそうした韓国国民の感情を背景にする。
民族情緒法が憲法を上回る国だから、有無を言わさない。
大統領候補者はパククネの業績を全て否定する。
易姓革命である。

候補有力者を見てみよう。
 <慰安婦合意再交渉派>
■文在寅(ムン・ジェイン) パククネと大統領選挙を争った野党の大物。人権弁護士で従北派、盧武鉉の元側近。
<慰安婦合意破棄派>
■安哲秀(アン・チョルス)韓国最大のPCセキュリティ企業の創設者、元大学教授、医師免許所有の秀才。政治性向は中道右派。前回の大統領選挙に立候補、途中で離脱。
■李在明(イ・ジェミョン)城南市長、小卒の人権弁護士で苦労人。韓国のトランプといわれ、言葉激しく人気急上昇。
■朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長、弁護士、社会運動家。2000年12月の女性国際戦犯法廷(民衆法廷)で韓国代表の検事役を務めた従北派。
<不明>
■潘基文(パン・ギムン)国連歴代事務総長、無能のポピュリスト。

候補者に左翼系が目立つ。
パククネは韓国では親日保守と見られている(驚
従って、候補予定者には反日左派が多い。
いわゆる従北左派だ。従北とは北朝鮮シンパという意味。

有名な従北は『韓国挺身隊問題対策協議会』、略して挺対協。
従北の狙いは、韓国と日米の離反であることに注意が必要だ。

慰安婦合意は反中戦略が根底にあるが、対北朝鮮政策でもある。
アメリカは近い将来、北朝鮮に爆撃するか、
もしくは平和条約を結ぶ可能性がとり立たされている。

だからこそ、韓国は日米から『フラッグをはっきりせよ』、と
慰安婦合意を突きつけられたわけだ。反中だけではない。
この国・国民はいざとなると本当に腰が引けて混乱する。
歴史的にそうなのだ。

何にせよいずれの候補者も、慰安婦合意、GSOMIA、THAAD
破棄、或いは再交渉を目指すものと見られる。
それが次期政権の最低条件だからだ。
そうでない候補者は糾弾の憂き目にあうだろう。


「韓国の見捨て方」

現状のままいけば、韓国と日米関係は終了する。
慰安婦合意、GSOMIA、THAADは日米の対中国戦略の一環であり、
韓国はそこから離脱する、と見られるということだ。
いや戦略云々という前に、日米の信任を失うだろう。
馬鹿らしくて、つきあいきれない。

すでに識者の間ではそういう認識で一致するといってよい。
2017年、日本が問われる「韓国の見捨て方」
もそうした認識の中での論評だ。
(鈴置高史氏の早読み 深読み 朝鮮半島、日経ビジネスオンライン

慰安婦合意ではアメリカの仲介で日本は
しなくてもいい謝罪、払わなくてもいいお見舞金をする羽目になった。
その代わりに『不可逆的』の言質をとった。

慰安婦問題は情報戦である。対象は世界である。
欲を言えば、15年の3月にアメリカで合意文書を作りたかったが、
私の思っているよりもずっと早く、韓国がやらかした。

それにしても、日本政府の手際の良さが際立っている。
肉を切らして骨を絶つ、といったところか。
対半島外交では、小泉訪朝以来のヒットかもしれない。


なお、慰安婦合意からのアメリカの関わりについて、
『日本はアメリカの植民地云々』という人が出てくると思う。
そういうナイーブで頭の悪い発言はよしてもらいたい。

対中国に関して、日本は一国では対処できない。
それはアメリカも同様である。
もちつもたれつの関係の中で、
アメリカは揉め事を日vs中で、と考えている面があるはずだ。
(それは当然である。世界で代理戦争の如何に多いことか)
日本はできる限り矢おもてに立たない努力が必要となる。
日米間でも神経戦が繰り広げられていることを念頭に置く必要がある。


日米VS中韓朝?ロシアは

ようやく日本もこの幼児性の強い国と距離を置くことができそうな気配だ。
多くの日本国民の願いでもあろう。

このままの雰囲気で次期政権につなげていって欲しいものだ。
心配なのは、周辺諸国の圧迫に負けて、へたれることだ。
韓国人は強いものにはへつらい、弱いものには横柄にする。
日米中からの圧迫を受けて、韓国人はどう動くのか。
誰でもいいんだが、次期政権はきっちり慰安婦合意を破棄して欲しい。

このままの状況で次期韓国政権ができた場合、
いくつかの状況を勘案する必要がある。
特に、米韓関係だ。

従北左派政権ができた場合、北朝鮮や中国と強く結びつく。
韓国でクーデターが起きるのか。
在韓米軍はどうするのか。
米韓同盟は破棄されるか。
北朝鮮とアメリカの関係は。北爆か。平和条約か。
中国の動きはどうなるのか。

半島が日米から離れるのを前提とすると、
ロシアが今後いっそう重要なポジションを占めることになる。

中韓朝VS日米、
ロシアはどちらの陣営につくか。
これは大きな問題である。
中国側につけば、勝敗はわからない。
日米側につけば、中国の負けだ。

次回はロシアについて記したいと思う。




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2017年01月09日

バブル崩壊?の中国経済


中国経済

パククネの中国への傾斜と離脱を見るために、
中国経済の現状を概観してみたい。

1 中国株の大暴落 (2015年) 

2008年以降、中国がアメリカを抜いて世界一の経済大国になると目されていた。
それが明らかに揺らぎ始めたのが、2015年の中国株の大暴落だ。

shanghaistock.jpg
政府作バブル⇒不動産バブル⇒株バブルの終焉?

2 人口オーナス期

中国経済が2010年代に曲がり角を迎えるのは、
人口動態からも観測できる。
中国は2010年代に生産年齢人口が減り始める。

中国の人口ボーナス/オーナス期
人口ボーナス中国.gif

ちなみにアジアの人口ボーナス/オーナス期
アジア人口動態.jpg


3 中国の経済成長の推測指標

中国のGDPは酷いドンブリ勘定と言われている。
日本の大本営発表みたいなもので、信憑性が薄いとされる。
中国の経済状態を観察するのにいくつかの指標があげられている。

以下の指標を見ると、例えば2015年のGDP成長率が2〜3%、
或いはマイナス成長だったとしても不思議ではない。

3A 貿易統計

貿易統計は相手先の統計があるため、ごまかすのが難しい。
2015〜16にかけて中国貿易は下り坂にある。

中国貿易.jpg
chinaexport.pngchinaimport.png


3B 李克強指数

中国の首相李克強は鉄道貨物輸送量、銀行融資残高、電力消費量の3つで経済を判断するという。
そのうち、鉄道と電力を表したのが下グラフだ。
いずれも成長が下落傾向にある。

chinaelectro.jpgchinatrain.jpg


4 いびつな中国政府支出

下の表の紫色は、総固定資本形成を示す。おおむね、公共事業である。
中国は、その割合が著しく多い。

一般的に、伸びている発展途上国はインフラ整備のために公共事業が増える傾向にある。
それを勘案しても、中国は異常な数字だ。GDPの半分が公共事業である。
中国経済がバブルといわれる所以である。

GDP内訳.jpg


総固定資本形成の推移を以下に示す。

総固定資本形成.gif


5 中国の公共事業を支える鉄道建設

中国の鉄道部門は建国以来、非常に強い力を持ち、
鉄道建設債は政府債に準じると言われている。

すでに胡錦濤時代に鉄道債務問題が浮上しており、
その対策に頭を悩ましていた。
インフラであるから、多少の赤字は許容範囲であるが、
中国鉄道の赤字は天文学的と目されている。
中国鉄道が大きな力を持つゆえに、
おそらく日本の旧国鉄よりも事態は深刻だ。

train.jpg
中国高速鉄道網は、2009年に日本の総延長距離を越えて世界一となった。
その後も高速鉄道は建設を続け、
2016年現在での総延長距離1万9000キロを、
2030年までに4万5000キロに引き上げる計画。

中国がAIIBや鉄道の輸出に熱心なのは、
国内鉄道整備事業を海外で補填したいためもある。




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2017年01月08日

苦境に陥った韓国経済

日韓 経緯からの続き

1 韓国の中国傾斜の経済的理由

パククネは、確かに親中派である。
就任以前からそれは言われているところであるが、
それを超えて、パククネは中国に傾斜した。

その理由の一つは北朝鮮の核であり、
もう一つは、韓国の中国経済依存にある。

それは下の二つのグラフから明らかであろう。
まずは、

貿易割合国別韓国.jpg
2011年ごろで、対中貿易額が対日・対米貿易の2倍になっている。

次は、対中投資額の推移。
2014年頃、世界一の投資額となっている。しかも、2位の1.5倍。

●主要国の対中直接投資額の推移(単位 億ドル)
(注)2016年のデータは上半期の前年比を基に年率換算して算出。(資料 CEIC)
対中直接投資.jpg
韓国の企業は、自国に投資せず中国に雪崩のように投資をした。
中国に工場を作り、韓国から中間財を送って中国で組み立て、
世界への貿易拠点とする。そういう構図である。

韓国の中国へのオールインとも言える様な経済依存。
特に2008年の経済危機以降は、中国が韓国経済を救った、
とまで言われており、
これでは政冷経熱というわけにはいかないであろう。
実際、韓国人は憑かれたように、中国に傾斜していった。


ところが・・・
2 韓国、対中輸出が15カ月連続で減少

…貿易黒字は半減
中央日報

2016年7−9月期の対中貿易黒字は97億8781万ドルで、
黒字規模が大きかった2013年10−12月期の172億9628万ドルと
比較すると半分に近い水準まで減少した。

韓中貿易.jpg韓国の対中国輸出入額の推移
(資料:韓国貿易協会,関税庁、単位:億ドル、2016年は1~11月)

原因として、
 ●中国経済の悪化
 ●中国の猛烈な技術水準の追い上げ
 ●中国が中間財を作るようになってきた
などがあげられる。
 参考:日経 韓国の輸出、1〜3月2ケタ減 中国と技術格差縮小響く


3 将来性のない韓国経済

韓国経済の現状は相当に悪い。
IMF危機に陥ったのは1997年秋であるが、
現状は、その年の1月ぐらいの雰囲気がある。

この危機は一過性のものではなく、構造的な問題である。
一言で言えば、『高度な次元に移行できない。』

原因を挙げていけば
●貧相な内需と高い貿易依存度、その貿易に赤信号が。
●貧弱な技術力(パクリ体質)
●特定の企業に偏る、裾野の狭い経済体質
●債務体質
などであろうか。


3A 高い貿易依存度

貿易依存度韓国.jpg
出典 対GDP比貿易依存度

3B 貧相な技術力

特許収入.png
ジェトロ中国北アジア課
世界1位の技術、わずか1つ…危機のMade by Korea
技術力の低さ。ここが韓国最大の弱点だ。
人材しかソースのない国で高度な能力を発揮しない。
ノーベル賞ゼロ(平和賞除)に端的に現れている。

低い技術力と高い貿易依存。
パクリ経済、組み立て工場と韓国が揶揄される所以である。
核心技術をもたないから、他国に容易に追いつかれる。 

これは、産業だけではない。文化面でもそういう傾向がある。
創造性とか想像力とかに欠けるのだ。
民族的欠陥といえる。

その結果、


3C 減少する貿易

低い技術力と高い貿易依存⇒輸出の減少これは当然の結果であろう。
さらに、それ以上に輸入が減っているのも問題だ。
内需が外需以上に悲惨であるとことを意味する。
確かに、貿易黒字は増えているのだが、不況型貿易黒字と目されている。

韓国最近の貿易.jpg
最近の輸出入動向(単位:ドル)=資料:貿易協会



上記表の続きである。
 2016年9月 前年同月に比べ5.9%減少
 2016年10月 前年同月に比べ3.2%減少
 2016年11月 前年同月に比べ2.7%増加
 貿易収支は80億ドルで、58カ月連続の黒字(不況型黒字)

韓国の貿易縮小傾向はまだ続いている。


3D 特定の企業に偏った経済とゾンビ企業


韓国は大企業が非常に強い。いわゆる財閥経済と呼ばれるもので、
発展途上国型経済であり、裾野が狭い。

その大企業で破綻し始めている企業が増加している。
●韓国財閥破綻ラッシュ「ゾンビ企業」33社 産経ニュース
●韓国で実質的に破綻のゾンビ企業が増加、日本の約7倍 レコードチャイナ

ゾンビ企業とは、本業の儲けで利息も支払えない企業を言う。
「利子補償倍率」とは、営業利益が支払い利息をどの程度上回っているかを示す。
1倍未満の場合、本業の儲けで利息も支払えないということだ。
その状態が3年以上続く韓国大企業は2015年末で33社ある。
それは、今年に入って増加傾向にある。

ゾンビ企業.jpg

上記で有名なのは、韓進海運だろう。
2016年8月31日、韓進海運は日本の会社更生法に相当する
「法定管理」を裁判所に申請して破綻した。
これが私に1997年を思い起こさせるのだ。
あの当時、軒並み韓国大企業の債務超過が問題になっていた。

サムスンの『爆発するギャラクシー』も韓国人には衝撃だった。
サムスンはおそらく、韓国唯一の優良企業である。
第2位と思われる現代自動車を圧倒する財務内容を誇る。
韓国人唯一の誇り、と言ってよい。
そのサムスン社製のスマホが爆発騒ぎを世界中で起こしたのである。


3E 日本より多い国家債務

韓国の国家総負債、GDP比338%と推定 ソース
日本は230%程度 ソース

国家債務のうち、ポイントは
 ●外債の多さ
 ●短期債務の多さ
 ●インフレリスク
の3点である。
特に注目するのは、1年以内に返さなくてはいけない外債で、
流動債務と呼ばれる。

ところが流動外債規模は韓国銀行が2009年から発表を中断しているらしい。
サムスンが財務内容を公表しなくなったのと似ている。
私でさえも08年頃は韓国銀行やサムスンのHPを見に行っていたぐらいだ。
韓国が破綻するのでは、とWKTKしていたのである。

隠すだけではない。韓国政府の発表する数字にはごまかしが多い
世界基準で債務と呼ばれるものをはずしていたりするのだ。
こういう流れもある。


なかなか公表されなかったIMFストレステスト

 【韓国経済】 国際通貨基金(IMF)と世界銀行、韓国で銀行ストレステスト開始
--2013/07/05
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1373017035/

【韓国経済】 米財務省、IMF調査報告書の公表を拒む韓国を批判
--2014/04/07
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1399457590/

↓IMFが韓国の借金を公表

【韓国経済】 韓国の国家総負債が4835兆3000億ウォン(541兆円)でGDP比338%
--2015/06/22
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150622-00000049-cnippou-kr


IMFによるストレステストの結果がなかなか公表されず、みんな忘れていたのだが、どうやら公表されていたらしい。



3F 増加する家計債務

1997年の韓国破綻原因は、
韓国企業の借金により、流動性不足に陥ったからだ。
しかし、現状では、政府、企業だけでなく、家計も借金まるけになっている。
政府・企業・家計の3重苦である。

家計負債は『時限爆弾』とも言われている。
まず、パククネの経済対策が住宅ローン緩和に偏っていたこと。
従って、蛇口を締めればバブルはすぐに破綻する。

現在の低金利に乗っかったバブルであること。
アメリカ金利が高くなるのは確実であり、
変動金利の住宅ローン債務者には破綻する人が続出するであろうこと。

などがあげられる。

●拡大する韓国の家計債務残高
●韓国経済の「時限爆弾」!家計債務また増加、つぶせない住宅ローンバブル
●新興国「借金ランク」中韓ワースト1、2位 企業・家計の債務が急拡大
●韓国の対GDP比家計負債比率、13年連続で新興国1位


3G 人口ボーナス期の終わり

人口オーナス.jpg

韓国が低成長時代に入った決定的な証拠は、
人口動態にある。
生産年齢人口が増加する、人口ボーナス期が2015年に終了した、
と見られるからだ。
これ以降は、生産年齢人口が減少する、人口オーナス期に入る。


4 その他

以上の他にも韓国の脆弱なポイントはたくさんある。
たとえば、

見掛け倒しの外貨準備高

韓国は外貨準備高は3千700億ドルあり、世界有数だという。
しかし流動性のある、つまりすぐに支払いのできる現金性の強いものは
いったい幾らなのか、昔から疑念をもたれてきた。

たとえば、2015年4月末外貨準備高

■有価証券 約3395億ドル
■預金   約219億ドル
■金104.4t 約48億ドル
■SDR、IMF 約50億ドル

問題は、有価証券の内訳である。
米国債国別保有残高は2015年2月時点で国別ランキング22位。638億ドル。
残りの2757億ドル近い有価証券は質の悪いもの、クズ債権ではないかと推測されている。

また、ハードカレンシーである米ドル、ユーロ、英ポンド、日本円、スイスフラン、カナダドル以外の通貨、たとえば中国元を繰り込んでいるようだ。

さらに、通貨安定証券という韓国の必殺技(笑)やスワップ枠(ドル建てなし)も加えているらしいとあって、流動性の強いのは

■米国債 638億ドル
■預金  約210億ドル
■金   約50億ドル
■その他 SDRやIMF 約50億ドル

つまり、約940億ドルが韓国外貨準備高の真水部分となる。
まあ、世界一信用のある米国債や金の持分が、韓国の経済規模に比べて著しく低いのを見ても、この国の危機対処能力というか、感度の低さがわかるというもの。

だから、韓国はのどから手が出るほど、通貨スワップを渇望している。
ちなみに、韓国はいろいろな国と通貨スワップを結んでいる。
が、ローカル通貨ばかりで、USAドルのスワップはない。
しかも、そのローカル通貨スワップも続々と延長拒否されている模様。

  《韓国の締結しているスワップ》
  中国・人民元スワップ 今年の10月まで
  オージー・豪ドルスワップ 今年の2月まで
  インドネシア・ルピアスワップ 今年の3月まで
  UAE、マレーシアとのスワップは失効。

日本のスワップは、アメリカ・カナダ・ユーロ・ポンド・スイスと
無期限・無制限スワップを締結している。
韓国と円(ドル)/ウォンをスワップする意味がない。
日韓スワップが韓国への経済援助といわれる理由である。


データ


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2017年01月07日

日韓 経緯

祝 新日韓時代からの続き

さて、少し日韓(+中米)の経緯のおさらいをしよう。

イミョンバク〜パククネの反日

イミョンバク大統領時代、当初は新米、親日だった。
ところが、
『韓国が中韓軍事協定の締結を計画』
しつつも、日本に対しては、
『日韓の軍事情報共有協定、韓国が締結を再延期』
しかも、日本との署名直前1時間前にドタキャンしたという。
現在に至る日韓関係のターニングポイントといってよい。

さらに、イミョンバクの天皇卑下発言で日本側の世論が悪化、
パククネの1000年発言、告げ口外交で日本の嫌韓感情が定着。


韓国の中国傾斜


米中星取表〜「米中対立案件」で韓国はどちらの要求をのんだか
(○は要求をのませた国、―はまだ勝負がつかない案件、
△は現時点での優勢を示す。2015年10月29日現在)
案件米国中国状況
日本の集団的自衛権
の行使容認
2014年7月の会談で朴大統領は習近平主席と
「各国が憂慮」で意見が一致
米国主導の
MDへの参加
中国の威嚇に屈し参加せず。代わりに「韓国型MD」を採用へ
在韓米軍への
THAAD配備
青瓦台は2015年3月11日「要請もなく協議もしておらず、
決定もしていない(3NO)」と事実上、米国との対話を拒否
日韓軍事情報保護協定
中国の圧力で署名直前に拒否。
米も入り「北朝鮮の核・ミサイル」に限定したうえ覚書に格下げ
米韓合同軍事演習
の中断
中国が公式の場で中断を要求したが、予定通り実施
CICAへの
正式参加(注1)
正式会員として上海会議に参加。朴大統領は習主席に「成功をお祝い」
CICAでの
反米宣言支持
2014年の上海会議では賛同せず。米国の圧力の結果か
AIIBへの
加盟 (注2)
米国の反対で2014年7月の中韓首脳会談では表明を見送ったものの、
英国などの参加を見て2015年3月に正式に参加表明
FTAAP (注3)2014年のAPECで朴大統領「積極的に支持」
中国の
南シナ海埋め立て
米国の対中批判要請を韓国は無視
抗日戦勝
70周年記念式典
米国の反対にも関わらず韓国は参加
(注1)中国はCICA(アジア信頼醸成措置会議)を、米国をアジアから締め出す組織として活用。
(注2)中国はAIIB(アジアインフラ投資銀行)設立をテコに、米国主導の戦後の国際金融体制に揺さぶりをかける。
(注3)米国が主導するTPP(環太平洋経済連携協定)を牽制するため、中国が掲げる。

上の表でもわかるとおり、パククネは米中等距離外交といいながら、
明らかにアメリカよりも中国を重視してきた。
その頂点は中国抗日70周年記念式典である。

軍事パレード.jpg
写真は、天安門で軍事パレードを見学するパククネ、プーチン。後ろは習近平。
この3ショットは映像として世界中にばらまかれた。
世界中に、韓国がレッドチームに加わったことを喧伝するものだ。

その映像の破壊力たるやいかほどのものか。
アメリカはパククネに非常に厳しくあたったと見られる。
(当然である)
フラッグをはっきりしろ、日本との友好を拒むな、と。

慰安婦問題は日韓友好やTHAAD設置を拒む言い訳にも使われてきた。
さらに、中国の反日情報戦の先鋒を務めさせられた。
アメリカはそれらを封印しようとした。
米韓同盟破棄、ぐらいのことはいったんじゃないかと思う。
慰安婦合意がこうして得られたと見られている。


だが、パククネに本当の衝撃が走るのは、
慰安婦合意のわずか1週間後のことであった。


「ホットライン がつながらない!」 中国の冷たい対応に焦る韓国

韓国の中国傾斜の理由は、ひとつは経済的理由であるが、
もう一つは北朝鮮の核である。
頼りにならないアメリカに代わって、北朝鮮の面倒を中国に促したのだ。

慰安婦合意と時を同じくして、15年末に中韓はホットラインを開設した。
その1週間後に北朝鮮が核実験を行ったので、
パククネは中国にホットラインで電話した。

しかし、つながらなかったのである。
故障ではない。無視されたのだ。
パククネの失望感たるやいかほどのものがあろう。
パククネだけではない。韓国はパニックに陥ったと思われる。

北朝鮮の核は韓国に多大な不安を与えてきた。
誰かに頼りたいところだが、パククネ政権3年を経て、
日米からは不信を抱かれている。
ほぼオールインしてきた中国も当てにできないことが判明した。

自分たちは孤立している。
韓国人がそう実感し始めたのがこの頃である。
パククネの経済失政とともに無能外交が批判され始めていた。
外国には頼れない、そこで韓国人たちが議論しだしたのが、
核装備や原潜配備である。

核装備すれば韓国は世界中から叩かれる。
そんな当たり前のことが韓国人には理解できない。
北朝鮮は確かに核ひとつで大国と渡り合ってきた。
しかし、北朝鮮は毎年餓死者が出るような経済状態にある。
自由もない。
韓国人にはそういうことは目に入らない。
核を持てば、自分たちは北朝鮮のように強くなれる、
そう盲信しているわけだ。
それだけ、韓国人は精神的に追い詰めらている。

※原潜は、核ミサイルのためにある。
構造上、どうしても音が出るので浅瀬には使えない。
長期間海底にもぐって隠密に潜み、そのときがくれば戦略核ミサイルを発射する。
戦略的原潜というのはそういう意味だ。
韓国の近海は浅く、原潜はマッチしないし、核を持てば直ちに世界中から叩かれる。


THAAD合意

この事件を経て、韓国はTHAAD設置にまい進、合意する。
『米韓、最新鋭迎撃システム「サード」の韓国配備を正式決定』
ニューズウィーク(2016年7月8日)

THAAD設置合意は、韓国がレッドチームを離れ、
再び米国に頭をたれたものと見なされた。
その後の、日韓スワップやGSOMIAもその流れにある。

慰安婦合意は少なくともパククネ政権では守られるだろう、
スワップ協定もいつか結ばれるだろう、
そう私は考えていた。

しかし、チェスンシル登場で
一気に韓国状況はお笑いに変わってしまった。


に続く




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2017年01月06日

祝 新日韓時代

私は体調を悪くして、現在日本で療養している。
(たいしたことはありません)
ネットもほとんど見なくなっているが、
本日、日本政府の韓国制裁の報道を見て、
たまらずブログに記録することにした。

日本政府の対韓制裁とは、

 菅義偉官房長官は6日午前の記者会見で、韓国・釜山の日本総領事館前に
慰安婦を象徴する少女像が設置されたことに関し、

(1)長嶺安政駐韓大使、森本康敬釜山総領事の一時帰国
(2)在釜山総領事館職員の釜山市関連行事への参加見合わせ
(3)日韓通貨スワップ(交換)協議の中断
(4)日韓ハイレベル経済協議の延期

―の対抗措置を当面取ることを明らかにした。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170106-00000046-jij-pol

ポイントの一つは、日本政府の大使召還。
2012年に、丹羽大使が中国から「臨時召還」された。
尖閣諸島問題をめぐり日中関係が緊迫化する中で行われた。
あの当時と同じ関係が日韓にあるということだ。

さらに、この制裁がアメリカとの協議後に行われた
と推察できることだ。

アメリカは日韓に東アジアの安定を肩代わりして欲しいのだが、
パククネは『慰安婦問題があるから』と日韓の友好を拒んできた。
そこでアメリカは最後通告のような形でパククネに慰安婦合意を迫った、
と見られている。

にもかかわらず、ソウルばかりか釜山にまで慰安婦像を設置した。
日本総領事館前の公道にだ。
そして、韓国政府はそれに対してなすすべがない。
この問題はアメリカの面子に泥を塗ったばかりでなく、
慰安婦合意の先にある、
アメリカの軍事的戦略を踏みにじるものだ。

日本の制裁はアメリカの警告とも言える。
つまり、米韓軍事同盟の破棄や韓国への経済制裁を示唆している。
アメリカは韓国にはさほどの好意を抱いてはいない。
しかし、冷戦があったりしてなんとなく韓国を守ってきた。
それがようやくアメリカは韓国を見捨てようとしている。

しかし、韓国は慰安婦合意のみならず、
THAADやGSOMIA破棄に突き進んでいる。
その先にある大きな落とし穴に気づいている韓国人は
果たしてどれだけいるであろうか。


『祝 日韓関係』とタイトルでうたわせてもらった。
日本が韓国に対してこれほど厳しい態度をとるのは
戦後初めてだと思う。
そして、それは日本の単独行動ではなく、
アメリカの存在を背景にしていることに留意が必要である。

流れを見失っている韓国。
この日本の隣国が何度も国を危うくしてきた、
その伝統的行動を今われわれは目撃している。


続くかも


posted by DEBUO at 14:53 | 東アジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月30日

日本と韓国が「通貨スワップ」再開に向けた議論をはじめることに合意 ...



この件はずばり,中国包囲網の一環である。
もちろん,裏にアメリカがいる。
昨年の慰安婦合意からの流れだ。

次は日韓軍事協定か。

とりあえずメモ書き。



posted by DEBUO at 08:03 | 東アジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月30日

従軍慰安婦問題,日韓合意

従軍慰安婦問題は,
私の20年来の嫌韓の端緒となったできごとである。

今回の突然の日韓合意,当初は非常に驚いたし,落胆した。
私のような気持ちの人は日本人に多いと思う。

そのうち,識者の論評が出揃うだろうが,
現時点での私の感想をメモっておこうと思う。


拙速にも思える日韓合意

今回の合意は,よく言えば電光石化,
突然,話が沸いてあっという間に外相の合同記者会見。
合意内容も,かなり日本側が譲歩したととれる内容で,
何か無理が感じられた。

どうやら,アメリカが動いたらしい。

間髪いれずに,ケリー米国務長官,ライス大統領補佐官が
声明をだしている。


背景 アメリカの思惑

対中国を念頭に入れてるのだろう。

アメリカはAIIB以来,対中国に本腰を入れてきている。
日本との連携,特に安部総理の訪米以後は,
蜜月といっていい展開を見せている。

朴政権になってから,韓国は露骨な中国よりの姿勢を見せてきた。
慰安婦問題にしても,背後には中国がいて共闘していると考えられている。
そのラインの一つを分断しようとしているわけだ。

韓国の状況を考えれば,あと半年待てば,
日本側にずっと有利に交渉ができるであろう。
しかし,アメリカは待てなかった。
この時期である理由は?

単純に来年は日本の選挙があるからとか,
(支持率を落としたくない)
オバマが辞める前に得点を稼ぎたかったとか,
いろいろ言われている。

対中国関係が切迫しているのかもしれない。
来年に大きなイベントがあるのかもしれない。
大規模な米中衝突をも念頭においているのかもしれない。

アメリカは韓国に対してかなり強いことを言ったものと思われるが、
中韓反日ラインの一つを断絶したのは,
成功しかかっているように見える。


背景 日本の思惑

@世界世論への対処

従軍慰安婦問題は世界的に見れば,事実関係の問題ではない。
多くの政治家,ジャーナリスト,歴史家が
韓国の主張を信じている。
日本軍が半島の女性を無理やり拉致して慰安婦にした,と。

戦勝国史観が残っていたり(日本は無条件に悪,と思いたい),
或いはフェミニズム(SEX SLAVEという言葉に無条件に反応)だったりで,
日本がいくら史料を示し,事実を論理正しく説明しても,
彼らは聴く耳を持たない。
日本が醜悪な言い訳をしている,と耳をふさがれてしまう。

そうであれば,世界の一般人がどう思っているのかは容易に想像できる。
過去の過ちを認めない日本,これである。

現状,慰安婦問題は日本にはマイナスイメージしかない。
だから,事実関係で争うのは将来のこととして,
とりあえず安部政権は謝罪をした。

私の欲目かもしれないが,その謝罪は
各国・マスコミに好意的に受け入れられているように見える。

ただ,それでも
 『やっと日本が性奴隷を認め謝罪と賠償をきめた。
それが世界の評価になるだろう。

A河野談話の再設定

慰安婦問題の方向を決定付けたと言われる,
悪評高き河野談話。
しかし,河野談話をよく読めば,そこは官僚作文,
さほど悪い文章だとは思えない。

しかし,世界的には河野談話は
『日本軍が半島の女性を無理やりむり慰安婦にしたことへの謝罪』
その証拠とされるようになってしまった。

当時は朝日・毎日をはじめとするマスコミはかなり左寄りだったし,
日本人の多くもそれに賛同する雰囲気だった。
また,人の良い日本人は世界に向けて発信することができず,
世界のマスコミも今以上に左翼の力が強かった。
ネットもなかった。
それで,声だけは大きい韓国にいいようにやられてしまったわけだ。
官僚作文の限界でもある。

今回の合意は河野談話を引き継ぎつつ,
河野談話でできなかった世界への発信をかなり意識していると思う。
それは,次の『不可逆性』という日本がこだわる内容につながる。

B不可逆性

日本政府の最大の目的は,
韓国政府に二度と慰安婦問題で騒がせさせない,である。

慰安婦問題の背後には中国の存在がある。
中国は全世界で反日プロパガンダを展開している。
その体のいい狂犬のような先方を韓国が務めている。
敵は少ないほうがいい。各個撃破が基本だ。
敵を中国に絞る,そう日本政府が考えたとしたら,
それはそれで納得できる。

そこで問題になるのは,韓国はゴールを動かす,である。
韓国人は契約を守らない。対韓ビジネスマンには常識であろう。
慰安婦問題にしても,1965年の日韓共同宣言以降,
何度日本は声明を出してきたか。
しかし,韓国はまるでそれらがなかったかのように振舞ってきた。
それが韓国はゴールを動かす,ということである。

そうした韓国の振る舞いが最近アメリカにも知れ渡ってきた。
いや,うざいぐらいにアメリカも知るようになってきた。
朴外交(笑)の成果の一つであろう。

そこで,今回はゴールを動かさないように徹底させようとしている。
それが共同合意にある『不可逆性』という言葉だ。
いかなる合意であれ,
『蒸し返すんじゃないぞ』などという合意がなされることは少ない。
当たり前だからだ。普通は。

  不可逆的(irreversible)
  何度も約束を破って信頼し難い相手に対し、
  何らかの措置を強制しようとする場合に使われる用語。
  通常の外交関係ではあまり使わない. だそうな。

今回,その言葉を入れてきたところに,
日本のそしてアメリカの韓国への不信感が滲み出ている。
極めて異例の,韓国には恥ずかしい宣言であると言えよう。


日米はこの不可逆性を,3月のアメリカでの国際会議に合わせて
確実にしようとしているようだ。
証人は,アメリカおよび世界というわけだ。
  政府、3月の日米韓首脳会談検討 米が慰安婦合意を「歓迎」


だが,慰安婦以外にも韓国の反日の道具はたくさんある。
今後も引き続き,韓国は反日でわめきたてるであろう。
いや,慰安婦問題も政府レベルではともかく,
民間レベルでは今後も騒々しいだろう。
民間がうるさければ,韓国政府はいつかは慰安婦問題を再燃させるだろう。

だから,3月の国際会議前の合意の文書化は大切だ。
慰安婦問題は情報戦である。
どちらが正しいか、世界の人に知ってもらうために。


背景 韓国の思惑

@嬉しすぎる日本の提案

韓国経済は現在非常に悪い。
数字を出せないが,
円安による対日競争力の低下,
中国の技術的キャッチアップ,
中国経済の先行き不透明,
などにより,現在の韓国の経済状況は,
2008年のときよりも悪いのでは,とさえ言われている。

労働人口も減少,出生率も日本より悪く,
経済はデフレの兆候があり,しかも長期化しそうな気配だ。
心理的にも韓国はかなり追いやられている。

韓国としては,なんとか日本との関係を良くして,
たとえば,日韓スワップを再開させたがっている。

だが,韓国の外交政策も経済政策同様,破綻しかかっている。
韓国は中国に傾きすぎたのと,今までの非常識な反日により,
朴外交は袋小路にいるのだ。
(まあ,あれが外交といえるものかどうかわからないが)

そこに今回の日本からの救いの手だ。

合意内容を見れば,日本からの要求はあっても,
韓国発の要求はない。
日本側の要求に難色を示すことはあるにせよ,
あくまで日本側のストーリーに沿って合意がなされている。
それだけ,日本の提案は魅力的だったのか。
それとも,飲まざるを得ないほど韓国が追い込まれているのか。

A道徳的優位性

韓国人はよく,賠償がほしいのではない,謝罪がほしいだけだ。
とのたまう。
日本人的感覚だと,何を綺麗ごとを。
と思われるかもしれない。

しかし,韓国では道徳的優位性は万能カードになりうる。
優位者は劣位者に何をしてもいい,という考えが韓国にはあるからだ。

その中でも道徳的優位性は,もともと極東の貧民国であった韓国人の
精神的勝利を得るためにも欠かせないものであり,
道徳的優位性も持ったものは,自分の正義を確信することになる。

韓国の反日は,この感情を背景にしている。
日本は無条件に悪であり,道徳的劣位者だから,
叩いて何が悪い?と韓国人は考えている。
その結果,日本で嫌韓が起こったとしても,
韓国人は不思議がるのだ。なぜ,日本人は韓国を嫌うのか,と。

今回の合意内容は,韓国人に道徳的優位性を与えた。
仮に,韓国政府が慰安婦問題で口をつぐんだとしても,
民間はより騒々しくなるだろうし,
それは慰安婦問題だけではなく,日韓関係全般に波及する可能性がある。

B経済支援ー日韓スワップ

韓国経済は相当状況が悪い。
たとえば,

韓国は輸出依存度が,対GDP比で45%程度。
(日本は15%程度)。資料
輸出によって,韓国のGDPはブーストをかけてきた。

その輸出が,11ヶ月前年度割れ,という惨状を示している。
韓国企業だけではない。
個人の借金も膨張している。

1997年,韓国は政府に外貨がなくてIMFのお世話になった。
今回は,政府ではなくて民間に相当な危機感がある。

当然,朴政権は手を打ちたいわけで,
なんとか日本とのスワップ協定再開を望んでいるといわれている。

韓国は中国と日本円にして7兆円程度の通貨スワップを結んでいる。
しかし,韓国が中国から受け取れるのは『中国元』である。
欲しいのはドルだ。

アメリカとのスワップは望み薄である。
アメリカのスワップ締結国を見れば,日本,ドイツなど
いわゆるハードカレンシーを持つ国ばかりで,
韓国のような経済の不安定なところとはスワップを結ばない。
お互い様,というスワップの性質上,当然である。

それでも数年前,アメリカは韓国との通貨スワップを結んだ。
実質上,スワップではなく,アメリカの経済援助である。
韓国はさっそく,そのスワップを使って経済の悪化を潜り抜けた,
と目されている。
通常,スワップを使うのはかなり後の話だ。
スワップを使ったのは韓国経済が追い込まれていた,ということになる。

アメリカはしばらくして,米韓スワップを打ち切った。
再開させるのはかなり難しいといわれている。

そこで韓国が狙うのは日本である。
だが,1年ほど前に日韓スワップを終了した。
麻生氏に『スワップの継続は韓国しだい』と言われて,
土下座外交などするか,と韓国が憤慨したとされる。

そういう経緯もあり,朴政権の異常な反日政策もあり,
スワップ再開を朴政権は言い出しにくい。

朴政権は,この慰安婦合意ー朴・安部会談を通じて,
スワップ再開の目処をつけたいところだろう。
できれば,日本側から再開を言い出して欲しいだろう。

安部政権が韓国をどうみているのか。
このスワップ再開に日本側がどういう態度をとるのか,
で良くわかることになる。


今回の合意の判断はまだできない。
3月に文書化し,アメリカの後ろ盾を得るのか,
それ以降,韓国がどういう態度に出るのか,
そして,それに対して日本政府は現在どう判断し,
どう動いていくのか。
流れの中で判断されていくだろうと思う。



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2013年04月21日

在韓米軍のなくなる日

どういう経緯なのか私にはよくわからないのだが,
アメリカは自動的に財政削減されることとなった。
その額,10年間で1兆2千億ドル。

中でも,軍事費は約4900億ドルが削減されることになるという。
1年で490億ドル弱(5兆円前後)。
日本の2013年防衛費が4兆7千億円。
削減費の大きさに驚くというものだ。

2011年のアメリカ軍事費は7000億ドルであった。
2位の中国が2013年で1100億ドル強(過去最高)である。
世界の軍事費は2012年で1兆7500億ドル。
アメリカだけで40%を占める。参考
アメリカのGDPは世界の22%程度であるから(2012),
突出した額である。参考

しかも,アメリカの軍事費は2001年で3000億ドルだった。
10年で倍以上に膨れ上がったわけである。
これでは,財政削減派の主張が強くなるのも無理はない。

20120213j-07-w270.gif.jpg時事ドットコム


財政削減がどの程度までなされるのかは,
現時点ではよくわからない。
最終的には,議会の承認が必要だからだ。

また,削減されたとしても突発的な理由があれば,
緊急予算がつくだろう。つまり,戦争である。
ただ,出来る限りの合理化を図ろうとするのは当然だろう。

アメリカは東アジアと中近東に軍事力を集中,
特に東アジア重視を謳っている。
予算削減の結果,例えば空母機動部隊は,
太平洋と大西洋方面に限定,インド洋方面は難しいと言われている。

だが,その東アジアでさえも湯水のように金を使えるわけではない。
沖縄から米軍海兵隊の司令機能がグアムに移転する予定だが,
(戦闘部門は沖縄に残る)
それも財政削減ー合理化の一環である。

その合理化は在韓米軍にどのような影響を与えるのか。
韓国の中国偏好,米軍離れが進んだ場合,
在韓米軍の撤退や米韓同盟の解消にまで進むことがあるだろうか。

現時点ではNOである。
仮に,在韓米軍がなくなり,韓国の中国寄りが決定的になったとすれば,
チェジュ島には中国軍の寄港地ができ,
韓国の山間部には日本に向けたミサイルが並ぶかもしれない。

しかし,そうなったらおそらく韓国は死を迎えることになるだろう。
韓国人の多くは意識しないだろうが,
韓国は日本海という『湖』に面する『内陸国』である。

EEZ.jpg

上図は,日本と韓国のEEZを示したものである。
地政的に,韓国は日本の強い影響下にある。
日韓で紛争が起きたとして,
日本は韓国の港湾施設の周囲に機雷を巻いたり,
韓国との貿易船を臨検・ストップさせるだけで,
韓国はあっという間に干上がる。

そこまででしなくても,日本側が韓国との取引を制限したらどうなるか。
敵国との貿易の制限はWTO違反にはならない。
韓国は端的にいえば,日本の技術・部品・製造装置を輸入加工して
生計を立てている国である。
地政的のみでなく,日本の工業製品や技術は韓国には欠かすことができない。

或いは,韓国は多くのエネルギーやレアメタルなどを
日本の商社を通じて購入している。
それがストップしたらどうなるのか。

韓国が北朝鮮の向うをはって
NPTを脱退,核配備に向かうことも考えられる。
そうなったら,韓国の原発行政に大きな支障が出るだろう。
世界最先端を誇る日本の原発技術支援を受けられなくなる。
世界中の制裁も覚悟する必要がある。
現実味がない。

勿論,韓国との取引がなくなれば,日本も打撃を被るが,
韓国の被る打撃が本質的なものであるのに対して,
日本のは代替がきくものだ。
阪神大震災程度の被害は受けるかもしれないが,
それで日本が傾く,ということはない。

韓国がアメリカから受ける嫌がらせも相当なものになるだろう。
韓国がアメリカから離れた瞬間に,
韓国は過去数十年間のアドバンスをなくし,
北朝鮮のような国になることもありうるのだ。
果たして,韓国は耐えられるのか?


つまり,韓国は一方的に中国に取り込まれるわけにはいかない。
常識ある為政者ならそう考える。
日本も安全保障上から,韓国が中国に軍事的に取り込まれるのは困る。
結局,韓国とは親しくはないが,されど仲が悪いというわけではない,
という関係に落ち着くのではなかろうか。
というよりも,そういう関係が最も望ましいのではなかろうか。

ただ,かつてのフィリピンのように,
韓国の反米感情の盛り上がりとともに,在韓米軍の追い出しを決定し,
アメリカもほとほと嫌気がさして韓国から逃げ出す,
ということも考えられる。

個人的には在韓米軍の撤退を望んでいるが,
韓国の無謀な暴走は勘弁してほしい,
というのが日米為政者のうんざりした期待ではないだろうか。


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2013年04月18日

先祖返り 中国に取り込まれる韓国

昨年の私のブログでも申し上げたが,
  揺れ動く韓国 その1
  揺れ動く韓国 その2
  どうする韓国
再度,韓国の中国への傾斜に言及したいと思う。

下のグラフは,韓国貿易における日米中のシェアの変遷である。
50年前は,韓国にとっての世界とは日本とアメリカであった。
ところが,現在では日米はその他大勢の一つであり,
日米を足してようやく中国と同じ程度のシェア,というところにまで低下した。
韓国が中国に軸足を置く理由がよくわかるというものだ。

韓国の貿易依存度は対GDP100%を超える。
   ※日本は30%ぐらい。
韓国の内需が貧相なため,外需に依存せざるを得ず,
貿易の成果ははっきりと国の勢いに表れる。

韓国貿易日米中シェア.jpg


歴史的に韓国は中国の属国であった。
下は朝鮮の昔の国旗。大清国属高麗国旗とある。

属国旗.jpg


距離的にも中国と韓国は非常に近い


ソウル東アジア.jpg

ソウル〜北京は,東京〜福岡程度,
ソウル〜大連は,東京〜大阪程度の距離である。
しかも,地続きである。
韓国人は中国を相当身近に感じていると思う。
台湾人が中国に感じるものよりも身近かもしれないし,
少なくとも,日本やベトナムが中国に感じるものよりは身近であろう。

韓国が中国に接近するのは先祖返りであるとして,
肯定的に眺める人が多いのも頷ける。


韓国の在韓米軍への不信感

アメリカが中国よりも影響力を持つのは,軍事面である。
韓国はアメリカの同盟軍であり,朝鮮戦争以降,在韓米軍が駐留してきた。

しかし,在韓米軍と韓国人との相互不信感は強い。
まず,朝鮮戦争時の韓国軍の振る舞いの酷さに米軍はあきれ果てて,
戦時統制権を韓国に渡さなかった経緯がある。
在韓米軍人やその家族も韓国に親しみを感じず,
むしろ蔑むような態度を取ってきたと言われている。
だから,日本人のアメリカ軍人に対する感情とは比べ物にならないほど,
在韓米軍と韓国との間の関係は悪いらしい。

そもそも,朝鮮戦争のきっかけを作ったアチソンラインにしても,
当初はアメリカは半島を念頭に置いていなかった。
朝鮮戦争を経験して,半島の戦略的価値を思い知ったのであるが,
その価値とは,日本の在日米軍と大陸との緩衝地としての価値である。
アメリカは半島自体を積極的に守る気がないのだ。

それは,2015年の戦時統制権の韓国返還,
2016年の在韓米軍地上軍の引き上げ(見込み)にあらわれている。
アメリカには韓国で血を流す気がない。
半島で戦闘が起きたら,地上での戦闘は韓国軍にまかせて,
米軍は補給と空と海からの攻撃に専念するつもりなのだ。

韓国人が米軍に不信を感じるな,というほうがおかしい。
いざとなったら,米軍は韓国から逃げるのではないかと。


韓国のアメリカへの失望

アメリカは北朝鮮との交渉の果てに,
北朝鮮の核配備を許してしまった。
韓国はアメリカに失望していることだろう。

北朝鮮は核を手にしながら,ごろつきのような恫喝を繰り返している。
それに対して,韓国のできることは土下座外交だけの状況だ。
そもそも,韓国は昔から,
  経済がポシャるのは嫌,
  北朝鮮を抱え込むのは嫌,
  そもそも韓国人に戦う意思がない。
というヘタレ具合であるから,まとまる話もまとまらない,というのはある。
だから,韓国のアメリカへの失望はお門違いというのはあるが,
それは韓米お互い様である。

だが,韓国は真っ先に責任転嫁を考える人達だ。
アメリカに任せていては,ジリ貧だ,今後頼るのは中国。
そう考える人が増えているとしても不思議ではない。

韓国の中では日米中の間を泳ぎまわるぐらいのつもりなのだろう。
ひょっとしたら,大国を手球に取っているつもりかもしれない。
夜郎自大の妄想癖は韓国の懲りない性癖だ。


続く

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2013年04月17日

現状把握の苦手な韓国人

韓国人は,あまり理性的な人たちではない。
近視眼的な人が多く,流言に乗りやすく,
偏った判断をすることが多く,
結局,現実を把握できず大局を誤る,
ということが繰り返しなされてきた。

そういうのは世界中どこでも見られることだが,
韓国はその程度が甚だしく,
背景に被害妄想などのコンプレックスを観測することが多い。

事例1
狂牛病騒動の時,韓国では米国産牛肉輸入解禁に反対するデモが
全国的に勃発した。
ところが,国産の韓国牛に関しては狂牛病検査が満足に行われていない。
韓国人はその韓牛については無条件に良いものと信じているようだ。

  狂牛病ステータス評価、韓国は米国以下=OIE
  参考

事例2
東北大震災で福島原発の放射能が漏れた。
韓国ではいまだに日本の放射能に恐怖心を抱く人が多い。
ところが,韓国の放射能汚染は日本よりもずっと多い。

  「東京・仙台の大気中の放射性物質、ソウルの半分」
  中央日報

事例3
最近では,旭日旗騒ぎがある。
旭日旗は,元来目出度い時に使うもの,
近年になって軍隊の旗としても使われるようになった。

ところが韓国人は,旭日旗はナチのハーケンクロイツであり,
日本の侵略の象徴,戦犯旗であると世界中で騒ぎまくる。

しかし,ハーケンクロイツはナチの党旗であり,
旭日旗はドイツ軍の黒十字に相当する。
旭日旗を問題とするのならば,その黒十字も問題とすべきであり,
戦争に利用されたというのならば,英国,米国,フランス,韓国などの
戦争を行った国の国旗をも問題にすべきということになる。

img_807233_30706292_4.jpg

旭日旗を持ち出してきたのは,2012年の9月頃である。
つまり,オリンピックでの独島パフォーマンスのカウンターとして,
韓国で問題が捏造されたと考えられているが,
多くの韓国人は,この騒動が大昔からあるように振る舞うのが,
実に滑稽だ。

従軍慰安婦にしろ戦犯旗さわぎにせよ,
騒動にしっかりとした理由があれば,日本人も納得するが,
あまりに荒唐無稽な主張を繰り返す韓国人を見れば,
ああ,またコリアンか。となりかねないし,実際そうなっている。



韓国人の現実認識能力が欠けているのは,
北朝鮮の脅威についても見られる。

ソウルは北朝鮮との国境からさほど離れていない。
朝鮮戦争が再開したら,北朝鮮からの砲撃で大きな被害を受ける。
そういうこともあり,ノムヒョンが首都移転をしようとしたところ,
なんと裁判所は違憲判決を出した。
それについて,韓国人の多くに不満があるという話は聞かない。
  参考 参考

seoul7501.jpg

  北朝鮮が国境(DMZ)に掘ったトンネルとソウルとの距離。
  北朝鮮側国境付近では
  夥しい大砲やミサイルがソウルに向けられているという。

つまり,韓国人は北朝鮮からの脅威を
さほど心配していないということになるが,
こうなると,現実の認識能力とかいう以前に,
現実逃避とか心理的な原因を考えたほうがいいように思える。

今回の北朝鮮からの挑発は,核を背景としているために,
流石に韓国人も心配しているようだが,
それでも,核を本当に脅威に思っているのだろうか。

むしろ,株が下がるとか,物価が上がるとか,
経済状況が悪くなるとか,目先の心配が先に来ているように思える。
何か人事のような,いざとなったら逃げ出せばいい,
ぐらいに思っているかもしれない。


しかし,韓国人はぎりぎりまで現実を見ないがゆえに,
いざ現実をつきつけられるとパニックを起こしがちである。
そういう時の韓国人の浅ましさとは日本人の想像を超えるものがある。

例えば,半島人の大多数は戦争中,
日本人以上に日本バンザイを繰り広げていたようだが,
日本の敗戦が決まると,『我々は戦勝国』などと意味不明な主張を繰り返し,
日本各地で狼藉を働きまくった。

今回の北朝鮮騒動での韓国の現在地点はどこにあるのだろうか。


続く


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2013年04月16日

北朝鮮騒動

<北朝鮮>「金主席記念日」に動きなく
…長期化の恐れ

YAHOO

北朝鮮に関する報道は右往左往という感じで,
なんだかよくわからない。
15日までにはミサイルを発射する,
と日本の誰かが言っていたような気がするのだが,
どうやら何事もなかったようだ。

金正恩がオヤジにならって瀬戸際外交を繰り広げているのか,
それとも単にパニックに陥っているのか。
少なくとも,近年の韓国側の経緯を見れば,
パニックに走っているだけではなさそうに見える。


韓国の対北ヘタレ対応

韓国側の経緯というのは,天安沈没事件から始まる。
2010年に北朝鮮の魚雷攻撃により,
韓国の哨戒艇が沈没した事件だ。

当初,当時の大統領李明博は強気に出ようとした。
しかし,直後に行われた韓国統一地方選挙で,
李明博が勝てば戦争になる,
という親北派によるキャンペーンが繰り広げられた。
そして当初は圧勝すると見られた李明博率いる与党が
惨敗を喫したのだ。

韓国では親北派が強い力を持つと言われているが,
選挙で沸き起こった親北キャンペーンを利したのは,
若者を中心とした厭戦気分であると思われる。
及び腰,それが韓国人の選択だったのだ。
これで李明博は一気に後手に回ることとなった。
  詳しい経緯は,櫻井よしこオフィシャルサイトで

さらに同年,延坪島砲撃事件が起こる。
北朝鮮が一方的に韓国の延坪島を砲撃した事件である。
韓国側の対抗処置は,非難声明を出した程度に終わった。

この2つの事件が北朝鮮を増長させたとしても不思議ではない。
しかも,パク・クネは明らかに政権運営に躓いているばかりか,
北朝鮮の挑発に対して強い態度を見せない。
北朝鮮の恫喝に対して,韓国は恐れおののいている状態である。


だいたい,北朝鮮の挑発は口だけの可能性が強い。
喧嘩するときに慣れている人ならば挑発などしない。
すぐに殴り倒す。
ましてや,北朝鮮のようにまず下段でよろめかして
顔を肘打ちし最後は回し蹴り,
などと攻撃方法をいちいち説明したりするはずがない。
おそらく,北朝鮮もギリギリなんじゃないのか。

というのは,米韓軍の合同軍事演習とともに,
米軍の恣意的行動,戦闘機やら爆撃機を半島に飛ばしたりするたびに
北朝鮮が声明を発しているように見えるからである。


このルーティンを遮るためには,
韓国の断固たる対応が必要である。
つまり,性根を決めて北朝鮮にあたる必要がある。
戦争も辞さない覚悟で交渉にあたってこそ,
実りのある結果が得られると思うのである。

ところが,韓国は口喧嘩に負けてしまっている。
何しろ,北朝鮮は失うものが殆どないのに対して,
韓国はソウルからして最初の攻撃目標となり,
開戦1日で膨大な被害が出る。
防ぐことはまず不可能だ。


アメリカ


アメリカには,北朝鮮に関与する強い理由がない。
イラン・イラクであるならば,
  石油利権
  イスラエル人脈
  ドル防衛
などの強い理由があった。

経費削減が至上命令であるアメリカとしては,
北朝鮮の挑発に乗じて
臨時予算を出させたい向きもいるかもしれないが,
北朝鮮を攻撃したとしても見返りが少ないのである。

アメリカの北朝鮮政策はブッシュ時代に180度転換した。
当初は,北朝鮮に強い態度であたったのだが,
途中で懐柔政策に切り替えた。
しかし,実りがないばかりか,損をしただけであった。

その反省があり,アメリカとしては
北朝鮮に対して下手には出たくないだろう。
そもそもがメリットのない地域なのだから。


攻撃する理由があるとすれば,
北朝鮮のミサイルはグアムのみならず,
明らかなアメリカ本土への脅威だ。
そればかりか,他国で北朝鮮に続く国が出てくるかもしれない。

また,韓国にアメリカの存在意義を再認識させることも
意図としてあるかもしれない。
韓国は明らかに中国寄りになっている。
それを再度アメリカに引き寄せる,そういう目論見があってもおかしくない。
そうであれば,むしろ戦端は開かれないかもしれないが。


ただ,開戦するにしても米軍が地上軍を投入するのは,
勝敗が決してからになる。
それまでは,空と海からの攻撃になる。
結局は,ソウルは火の海になるし,
地上で血を流すのは韓国軍が主になる。

韓国がどうしても開戦を怖がるとするならば,
アメリカは不本意ながらも,
北朝鮮を懐柔する態度に出るかもしれない。
つまり,金で解決しようとするかもしれない。

それは,韓国・アメリカともに負けを意味する。
北朝鮮をさらに増長させるだけであり,
今後も同様の事件が起こるであろう。

それは韓国の外聞を損なううえに,
危険をますます増大させるに過ぎない。


中国・ロシア

戦争が起こると困るのは,韓国は当然として,
中国,ロシアにもあてはまる。
北朝鮮はアメリカ在韓米軍との緩衝地となっている。
北朝鮮を失うのは中国にとっては痛手であろう。

また,難民が東北中国にあふれだすのは是非とも避けたいだろう。
東北中国は漢民族の土地ではなく,清(女真族)や少数民族の土地である。
そこが不安定化する。
だから,中国はいつまでたっても北朝鮮に強く出られない。

東北中国の不安定化は,ロシアにも困り種になる。
ただでさえ,ロシアは中国人の人口圧力に苦慮しているからだ。

金正日後を睨んで,米中あたりで話し合いががなされてきたと
私は思っていたが,そんな気配もなさそうだ。


半島の核化

もう一つ,中国に困ることがある。
北朝鮮の核配備は,韓国ー日本へのドミノ連鎖を起こすかもしれない,
ということである。

既に韓国は核配備しようという下心を隠さなくなっている。
  「韓国も核武装すべき」 与党内で意見相次ぐ
  YAHOO 朝鮮日報
韓国がNPTから脱退すれば,
韓国の原子力発電行政に大きな支障が生まれるだろう。
さらに,世界中の韓国に対する態度が激変するだろう。

ひょっとすると,上記のように主張する韓国の政治家たちは,
そんなことに頭が回っていないかもしれない。
しかし,韓国の切実な危機感も理解できる。


日本の軍事大国化

日本も人ごとではない。
北朝鮮が日本に向けてミサイルを発射したとして,
果たして反撃できるのか?
法律がそれを許すのか?という問題である。

確かに,先制されれば日本は反撃できるとされている。
しかし,細かい運用面でどこまで法律が手当しているのか。
何しろ,自衛隊はポジティブリストの組織なのだ。


ただ,攻撃されたら日本は一気に『軍靴の音』化が進むだろう。
日本は一端認識した現実への対処能力は素早く,
時として過剰な場合がある。

現状では,日本人には核アレルギーが強く,
核配備にまでは至らないと思うが,
既にアメリカでは日本の核配備を許す論調も出てきている。
というよりも,日本の周辺国が核配備国だらけの現状において
日本が核配備しないのを不思議がる人もいるぐらいだ。

日本が核配備するとなれば,
東北アジアの戦力バランスが大きく変動する。
それを一番嫌がるのは中国である。
韓国も嫌がるだろうが,日本が核配備するときは,
おそらく韓国も核配備済みであろうと思われる。


アメリカの軍事費削減問題

こうして私が記することは,
ただの妄想と思われる方も多いだろう。
しかし,日本は軍事大国化せざるを得ない可能性がある。

背景にはアメリカの軍事費削減問題がある。
昨年から問題になってきたアメリカの『財政の崖』であるが,
オバマは問題を解決できずに,アメリカ軍は今後10年間で
5000億ドルもの経費が強制削減されることになった。
  日本の安全保障体制を直撃する アメリカの軍事力削減
  ◎アジア重視、横ばい維持=議会の出方で減額も−米国防予算

私に言わせれば,経費削減は本質的な問題ではなく,
アメリカの技術的な問題であろうと思うが,
しかし,アメリカの軍事力が世界中で後退することが決定的となった。
それは東アジアにも及ぶであろう。

これはアメリカの絶対的衰退と言える由々しき事態である。

東アジアでのアメリカの軍事力後退の穴埋めを
アメリカは日本に期待しているようであるし,
中国の幼児的領土拡張を目のあたりにしている日本は,
米軍が後退するのであれば,穴埋めをせざるを得ない。

個人的には,日米同盟がより双務的になるということであり,
日本が当然保有すべき軍事力を回復する方向に向かうから,
歓迎すべき事態である。

しかし,無条件に不安がる日本人はたくさんいるだろう。


北朝鮮の向こう見ずな恫喝は,
東アジアに更なる変数をもたらすことになった。
今後のなりゆきがどうなるのかは私には当然わからない。
ただ,ミサイル云々というよりも,
北朝鮮という変数自体,小さなものではないようだ。
それは認識しておいたほうがいいと思うのである。



なお,半島統一に関してであるが,
半島が統一するとなれば,
日本は統一費用を出さざるを得ない。

それは,日本の過去とは関係がない。
地域の安全を金で買う,ということである。

間違いなく,日本人からは反発が起こるであろうし,
個人的にもビタ一文出したくないのだが,
しかし,国政を司るものであれば,必ず統一費用を出す。
それは売国ではないし,
一義的には個人的な懐を肥やすためでもない。
日本人はそれは覚悟しておかなくてはならない。


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2013年04月12日

韓国面に落ちる その2

嫌韓或いは韓国面に落ちる,
という心理的な状態は,なにも韓国に限った話ではない。
様々な方面で類似の心の動きを観察することができる。

私はフィリピンに住んでいる。
フィリピンは悪い噂話の多い世界であるが,
フィリピンに関わる日本人にはその世界によく馴染んでいる人がいる。

例えばこんな人のことだ。
あるブロガーのことが気に喰わないからといって,
その気に入らない人物を批判するためだけのブログを立ち上げる。
中身は延々とその人物の批判だけである。

両者に何があったのか知らないが,
その暗い粘着力に思わず拍手してしまうぐらいである。


この人は特別な感じがするが,
他にも,フィリピン関係の掲示板で罵倒を繰り返す人々や,
自分のブログやコメントで嫌比を隠さない人がいる。

彼らはひょっとすると,
理性的な判断をしているつもりなのかもしれない。
実際に分析力の伴う批判もよく目にする。

しかし心理の裏では,
フィリピンやフィリピンに関わる人達を否定したくてしかたがない。
そういう気持が横たわっているように見える人がいる。

これがフィリピンに関わりだして2〜3年というのならば
わからないでもない。
文化的な葛藤を消化できなくて悶えていると思われるからだ。

しかし,長年フィリピンに関わってきてなおかつ,
フィリピンの悪口を言いたくて仕方のない人もいるようだ。

そういう人はフィリピンのことは忘れて,
他に関心を持つほうがずっと有意義な毎日を過ごせると思うが,
やむなくフィリピンに関わっている人もいるだろう。

だが,大抵は心理の奥底にまで否定したい何かが
こびりついてしまっているのかもしれない。
それは洗っても洗っても取れないしつこい何かである。

そういう人は,フィリピンの暗黒面に落ちている,としか言い様がない。


じゃあ,自分はどうなんだろう,と自問する。
かつて半島は中華文明にまるごと飲み込まれてしまった。
しかし日本は中華文明を換骨奪胎して日本に適応させてきた。
日本人はそういうバランスのとれた取捨選択のできる能力を発揮してきた。

私はその伝統を受け継いでいるだろうか。
上手くフィリピンを消化できているのだろうか。
そう反省するこのごろである。



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