2017年03月21日

北朝鮮攻撃 その7 戦後処理


E 戦後処理

以前,アメリカを含む周辺国が北朝鮮に攻撃しなかったのは,
   安全保障その他の利益
だったからだ。
太陽政策などという世迷いごとを言う余裕があったのである。

しかし,現在は
   安全保障その他の利益
になってしまった。

アメリカも直接本土を核攻撃される能力を北朝鮮が持ち始めている。
そうであれば,アメリカは日韓中露が反対しても攻撃する。
自衛だからだ。

北朝鮮ミサイル.jpg

とは言うものの,アメリカは闇雲に攻撃するわけにはいかない。
戦争のデザインを考え,戦後処理を関係国と協議する必要がある。

特に,戦後処理は北朝鮮の金正恩・核を排除するよりも難しい。
関係各国の利害の調整の場だからだ。


各国の状況

アメリカ

金正恩排除後、経済的に旨味のない北朝鮮に留まりたくはないだろう。
軍事戦略的にも半島(韓国含む)に駐留するのはCPが高くない,
と判断する可能性がある。

戦後直後は半島に留まるとしても,
半島の非核化を実現したあとは,アチソンラインを対馬海峡において,
日本海をアメリカの最終ラインとするかもしれない。

アチソンライン.bmp


中国

中国には北朝鮮利権があるとされる。
漁業権,鉱山権,港湾権だ。
越境している北朝鮮労働力も確保したいかもしれない。

中朝国境で米軍とにらみ合うのは嫌がるだろう。
つまり,北朝鮮が米軍付の韓国に吸収されるのは意に染まない。
北朝鮮に中国の強い影響力を及ぼしたいはずだ。
中国の傀儡政権,というのが中国の望む将来だろう。

それと、難民の発生を嫌がるのは間違いない。
難民を嫌がるのはロシアも同じだ。
難民による東北中国の不安定化も避けたいが,
北朝鮮と東北アジアの朝鮮族と結びつくのは阻止したいだろう。

アメリカ同様,核技術の行方にも神経をとがらすだろう。

現在、北朝鮮と中国国境に中国軍が詰めていると言われている。
北部戦区(旧藩陽軍区)だ。
この戦区と北京との関係はどうなっているのだろうか。

中国戦区.jpg
旧瀋陽軍区はその強大化がおそれられ,北京軍区の一部に吸収された。
それが北部戦区。当初は北京軍区全部と合併するといわれていた。


韓国および日本

韓国は北朝鮮と統一したいと執拗に主張するだろう。
だが,韓国には政治的・軍事的・経済的にその力がないと思われる。

韓国がどう関わるのかはわからないが、
少なくとも中国は米軍付の韓国による統一は絶対に反対する。

日本には強い発言権はない。
米軍付の韓国が半島を統一したら,
日本は費用の一部を負担せざるを得ない。
アメリカの犬と非難する日本国民の反対があるだろうが,
安全保障を金で買わざるをえない。

逆に,韓国に左派政権ができてアメリカとの関係がこじれる,
又は中国との話し合いにより,米軍が半島を出て行くということになれば,
半島は中国の強い影響下に入る,ということになる。

そういう事態をアメリカが容認するのかどうかはわからないが,
なっても不思議ではない。
アメリカは在日米軍さえ守れれば良いわけだ。

ミサイルや無人攻撃機による遠距離攻撃が主体になり始めている現在,
陸上部隊を半島に置く意味が薄れている。
最終ラインが38度線だろうと日本海だろうとさほど変わるわけではない。
コストとの兼ね具合でいかようにもなるだろう。

ただ,アメリカは米軍基地を守るのに興味があるのであって,
日本を守るのに必ずしも興味があるわけではない。
日本を守るのは日本自身である。
そういう当たり前の意識を日本人全員が持つ必要がある。

防衛費.jpg
どうなる防衛費予算 防衛省


ロシア

露西亜はどのような関わり方をするのだろうか。
中国ほどには発言権がないとは思うが,
核の行方や難民のコントロールには当然注意を払うだろう。

何らかの影響力を半島に及ぼしたいと考えるのは当然だし,
多国籍軍の一角を占めても全く不思議ではない。


北朝鮮の新体制

いろいろパターンが考えられる。
  北朝鮮独自の新政権
  韓国主体の統一
  北朝鮮は国連信託統治とする
  北朝鮮を米中共同管理

当初,北朝鮮は多国籍軍による統治となるだろう。

ただ,韓国が中国側につくとなれば,
或いは,米軍が半島から引き上げるとなれば,
将来的には中国のバックアップで半島が統一されるのでは。

済州島に中国海軍がきたら、北九州や対馬が最前線に。

韓国主導で半島が統一されるのならば,
日本は統一費用の一部を負担せざるを得ない。
安全保障を金で買うわけだ。

しかし半島が赤化したとなれば,
その統一費用に金を出すいわれはない。


北朝鮮攻撃 その8  に続く



posted by DEBUO at 00:00 | 東アジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする