2017年04月28日

北朝鮮問題の現況と課題 アメリカと日本

アメリカ

アメリカが求めるものを列挙してみる。
  ■安全保障の確保(核と金正恩の排除)
  ■経済的には北朝鮮に興味なし
  ■米国人(軍人含む)の生命を守りたい
  ■無駄な金を使いたくない(特に戦後)
  ■戦後は北朝鮮から手を引く
  ■韓国からも手を引く可能性あり

現時点は非常にわかりやすい安全保障危機である。
だが一般的には,次のような判断をする人がいても不思議ではない。

アメリカがなぜ北朝鮮を攻撃しようとしているのか。
在日米軍基地やグアム基地はもとより,
アメリカ本土が核攻撃にさらされる危険性がでてきたからだ。
インドやパキスタンにはアメリカは攻撃しなかったのと対比される。

仮にトランプが北朝鮮を攻撃しないとなれば,
数年以内に北朝鮮は核弾道ミサイルを配備するだろう。
そうなればアメリカは今以上に北朝鮮に手を出しづらくなる。
アメリカを含む東アジア情勢は北朝鮮がリードすることになる。

更にそれを見た世界中の国が,北朝鮮を真似するだろう。
核ミサイルは北朝鮮から買えばよい。
中近東のどこか,或いは中南米のどこか,
北朝鮮に続く国が出てきたら,悪夢は拡散することになる。

真似しないにしても,アメリカの対応のチキンさに
世界中があきれることになる。
一旦なめられてしまえば,アメリカ軍のニラミが効かなくなる。

核は政治バランスを根底から覆す。

アメリカの軍事圧力の後退は
世界各地でのアメリカのプレゼンス低下につながり,
アメリカ経済は後退していくことになる。

例えば,金貸しとヤクザの関係を考えてみよう。
ヤクザがなめられたら,債権は回収できない。
アメリカ経済が回らなくなれば,アメリカのアルゼンチン化もありうる。
さらに軍事空白ができるため,各地で紛争が激化することになる。

従って,アメリカはいざとなれば
韓国や日本の被害を織り込んだ上で北朝鮮を攻撃する。
ソウルが火の海になろうと,日本にミサイルがぶちこまれようと,
アメリカは北朝鮮を攻撃する,ということだ。
タイムリミットは北朝鮮が核ミサイルを配備するまで。

被害が怖いからといって手をこまねいている場合ではない。
アメリカが覇権国の看板を下ろすのか,
それとも,現在の多大な被害を受け入れるのか。
という選択なのである。

という判断は誤りである。
それではアメリカが立ち行かなくなる。
オバマならいざ知らず,
普通のアメリカ大統領ならば攻撃の判断をするだろう。

但し,北朝鮮が核弾道ミサイルを開発済ならば,
フェースが変わる。
その場合は,米軍は北朝鮮を攻撃するかわりに,
米朝平和条約締結の可能性が出てくる。

もちろん,攻撃する前に金正恩が核を放棄すれば
それに越したことはないが,それは余りに望み薄だろう。

北朝鮮ミサイル.jpg


戦後は米軍が半島に残らないかもしれない。
在韓米軍は米軍兵士に非常に評判が悪い。
韓国で休暇を楽しもうにも,観光地,食事,芸能,など
魅力がない。

さらに,米軍と韓国人の仲は険悪だと聞く。
米軍は家族も含めて韓国を軽蔑している。
その理由は嫌韓の人には明瞭だろう。
その反作用なのか,韓国人も米軍に横柄な態度をとるという。

半島に冷戦構造が残っているため,米軍はやむなく韓国に駐留している。
北朝鮮問題が解決すれば米軍の存在は不要になるうえ,兵器の発達から
ミサイルや無人機などで遠隔からの攻撃が主流になりつつある。
在韓米軍は今でさえ空海中心になっているが,陸軍だけでなく空海軍も本拠地を日本やグアムにおけば良い,ということになる。

ましてや米軍は財政問題を抱えている。
いくらトランプが軍事費増加を求めたとしても,
有効に金を使いたいだろう。

在韓米軍デモ.jpg


日本

アメリカに従う以外に選択肢はない。
北朝鮮問題の解決能力が日本にないからだが,
アメリカの立場は日本の国益と重なるということもある。

日本の課題としては,

■難民問題
  主に韓国からの避難民をどう扱うのか。
  これは政府内で議論が進んでいる。
  不法難民化させないことが肝要。

  日本が難民に厳しいのは,戦後まもなくの朝鮮人の騒乱と
  戦後朝鮮人の難民流入(済州島出身者が多いのは偶然ではない)
  が大きく関係していると思う。
  もちろん,中国人難民を一番に警戒しているだろうが。
  中国人が難民化した場合の人口圧力はアメリカでも支えきれないだろう。

■防衛
  北朝鮮の日本への攻撃のタイプやそれへの対処,
  関係法令の不備や防衛の薄いところ・落とし穴など
  様々な問題点が浮かび上がる。

  同時に日本国民の意識の変化にも注目。

■攻撃参加
  北朝鮮の核はアメリカ以上に日本の脅威となっている。
  アメリカが命を張っているのだから,
  日本政府も何らかの形で攻撃に加わりたいと考えているのでないか。
  つまり,新しい日米関係の端緒を示したいのではないか。
  しかし憲法や様々な法令の制約がある中,
  どのように北朝鮮攻撃に自衛隊が参加するのか。
■在韓邦人の保護
  現状では,韓国政府と話し合いができていない,
  というよりも門前払いをくっている。
  戦争が起こっても,
  自衛隊の韓国内での活動は制約される可能性が高く,
  在韓邦人は自力で避難する必要があるかもしれないことを
  念頭に置く必要がある。

  在韓邦人保護に韓国政府が協力しない場合,
  それは長い間,日本人の記憶に残るだろう。
  多くの意味において,韓国はリスクの高い国であることが
  周知されるのはいいことだ。

■戦後の出費
  中韓はもとより,米からも戦後処理の出費を求められるだろう。
  アメリカが戦後の半島に強く関わった場合(可能性は薄いが)は,
  安全保障を金で買う,という意味でも出費は避けて通れない。

  ただ,半島が赤化する可能性がある。
  例えば,韓国に左翼政権⇒中国後見の半島統一,という場合,
  金を出したくないし,出す必要があるのだろうか。

空自.jpg


posted by DEBUO at 00:00 | 半島有事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする